お空のあいちゃん

お空のあいちゃん

友達



あいちゃんの写真をみながら、みんなで他愛もない話をしました。 一ヶ月前に出産したばかりの友達は、あいちゃんの写真をみて、涙ぐんでいました。 そんなにあいちゃんのことを思っていてくれたのかと思うと、私は嬉しくなりました。

にぎやかでした。 みんな、お酒をのんでいました。 みんな笑っていました。 ふだんはお酒を口にしない主人も、飲んでいました。 飲んで、みんなといっしょに笑っていました。 その姿をみて、私は切なくなりました。 主人は笑っていたけど、私には泣いているように見えたからです。

日付が変わること、私の友達はそれぞれの家に帰っていき、サンフランシスコからかけつけてくれた主人の友達は、私達の家のリビングに自分達がもってきたブランケットと枕をならべました。私も主人も自分の部屋に入りました。

二人きりになると、また悲しみがじわじわと戻ってきました。ベットに入ると、主人はまた泣いていました。“お酒なんかのんで。。。楽しんじゃいけないのに楽しんじゃった。。。だめなのに。。。楽しんじゃだめなのに。。。” そう言いながら泣いていました。 とても切ない言葉でした。

友達のおかげで、私達はすこしの間、悲しみの底から出ることができたような気がしました。



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