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■君は放課後インソムニア■ひとりじゃない石川県七尾市の高校生、中見丸太は不眠症に悩まされていた。ある日、丸太は学校の古い天文台で、同じく不眠症に悩むクラスメイトの曲伊咲と出会う。ほとんど話したことがなかった2人は、誰にも打ち明けられなかった秘密を共有したことでしだいに親しくなっていく。しかし、天文台を無断で使用していたことがバレて立入禁止の危機に。寂しそうな伊咲を見た丸太は、彼女との居場所を守るため天文部を復活させる決意する。 不眠症に悩む2人の高校生を主人公にしたオジロマコトによる同名青春マンガを実写映画化。不眠症の女子高生、曲伊咲を『天気の子』の森七菜、同じく不眠症の男子高校生、中見丸太を『MOTHER マザー』の奥平大兼が演じる。ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」の池田千尋がメガホンをとり、映画「東京リベンジャーズ」シリーズの高橋泉と共に脚本を手掛けた。 一瞬のきらめきのような思春期を描ききったオジロマコト最新作は、能登を舞台に描かれる“眠れない”高校生の思春期の夜。不眠で悩む男子高校生・ガンタは同じ悩みを抱えるイサキと出合い、放課後に学校の今は物置になっている天文台で、つかのまの眠りと、秘密を共有するという不思議な関係が始まる……。読めば明るく笑えて、そして彼らと一緒に心地よい眠りに誘われます。そしてまっすぐに、男の子と女の子の、友達から恋愛への初々しさを描きます。<あなたの眠れない夜にも、きっと意味がある>日本人の4人に1人は睡眠障害を抱え、10代の不眠症も急増していると言われる現代、くたびれているのに眠れない、つらくながい夜に「もうひとりぼっちじゃない」と言ってくれる作品です。※インソムニア=不眠症 私も眠れないで悩んでいる。医者で、導眠剤ももらっていて、でももらったら、もらったで薬に頼る弊害があるのでは、と飲まず、明け方まで眠られないこともしばしば。でも、旅行中は、朝早く起きて、歩き回って疲れるからすぐ眠ることができる。家では、ついつい遅くまでネットをしていて、頭がオフにならないから眠れないのだそうだ。 お医者さんに相談したら、朝早く起きて太陽を浴びて体内時計を朝にすること。早寝早起きではなく、早起き早寝にすることといわれた。早寝しようと布団に入っても眠れないから、まず早起きすることが大事だといわれた。有難いことに、最近は眠れるようになったけど。不眠症はどの年齢でも起きるが、女性と高齢者ではより一般的であり、特に顕著なのは高齢者である。日本では60歳以上では約3人に一人が睡眠問題で悩んでいる。★丸太と伊咲の不眠症になった原因が切ない・・・。★伊咲が眠れないというと、一緒におきていて、ずーっと話をしてあげるという丸太。どうやるの?と思っていたが、スマホで「ラジオ」という機能を使って放送できるらしい。私は、スマホを持っていないし、70代やし、わからん(〃艸〃)★男子でただ一人天文部に入った、 受川太鳳(うけがわ・たお)役の上村海成クンの顔が好き♪・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.07.06
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■大名倒産■節約は、戦でござります!越後にある丹生山藩の鮭役人の息子である松平小四郎は、皆に愛されながら平和に暮らしていた。そんなある日、小四郎は父親の作兵衛から、自らが丹生山藩の後継ぎであることを告げられる。さらに、実の父親である一狐斎は国を小四郎に任せ、さっさと隠居してしまう。殿になったはいいものの、藩には25万両(現在における約100億円)の借金があることが発覚。困り果てる小四郎に一狐斎は、返済日に藩の倒産を宣言する「大名倒産」を命じる。 一国の殿になったかと思いきや、多額の借金を背負わされてしまった“巻き込まれ系プリンス”を描いた浅田次郎の同名時代小説を実写映画化。災難に巻き込まれる主人公の松平小四郎を『君の名は。』の神木隆之介が演じ、小四郎の兄、新次郎を『デスノート』の松山ケンイチ、小四郎の幼なじみであるさよを『湯を沸かすほどの熱い愛』の杉咲花が演じる。メガホンをとったのは『そして、バトンは渡された」の前田哲。 丹生山(にぶやま)藩は、息子が4人いた。長男は死に次男は、うつけ者で、農業に夢中。3男は病弱。そこで四男の小四郎が藩主に選ばれるが、借りた金を返せなければ、小四郎は切腹で藩はとり潰される。なんとかお金を作ろうと四苦八苦する小四郎。★普段使用しない武具や家財は売る。江戸時代は、着物などほとんどがリサイクル品だったので、これは納得。今、流行りの言葉でいえば、断捨離。★体の弱い次男、うつけ者で、常に鼻水を垂らしている農業大好き三男、それに小四郎もそれぞれが家を持っているが、贅沢なのでそれぞれの家を売り、一緒に住む。シェアハウス!!★参勤交代は、野営。一番お金がかかるのが、参勤交代。そのため宿に泊まらず、野営。今はやりのキャンプ!!、絶体絶命のピンチから奇跡の大逆転なるか?? 浅田次郎の原作だそうだ。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.07.04
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■岸辺露伴ルーヴルへ行く■絶対的な黒が映すもの、それは・・・。“スタンド”と呼ばれる特殊能力を持つ漫画家、岸辺露伴は青年時代に想いを寄せていた女性から、この世で「最も黒い絵」の存在を教えられる。時が経ち、その絵がルーヴル美術館に所蔵されていると知った露伴はフランスへ赴く。だが、美術館の職員すらその絵の存在を知らず、データベースが示した保管場所は、いまは使用されていない地下倉庫だった。 「ジョジョの奇妙な冒険」の傑作スピンオフで、NHKで見ていてドラマの映画化。主役の岸辺露伴がクセが強いのが、気に入った。頭につけているヘアバンド的なものが彼のトレードマーク。そのヘアバンド、若い頃からつけていることが、今回判明。岸辺露伴の若かりし頃が沢山出てくるのだが、当時からつけていた。★今回判明したことは、もう一つある。それは、露伴の担当編集者、泉 京香。泉 京香って、泉鏡花のパロディじゃね?!(〃艸〃)ムフッ★高橋一生っていつから有名になったんだろう。知らないうちに主役クラスになっていて、「岸辺露伴・・・」の時は、既に有名。雰囲気がある俳優だ。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.06.24
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■ぼくたちの哲学教室■やられたら、やりかえす?それでいいの?北アイルランド、ベルファストにあるホーリークロス男子小学校。ここでは「哲学」が主要科目になっている。エルヴィス・プレスリーを愛し、威厳と愛嬌を兼ね備えたケヴィン校長は言う。「どんな意見にも価値がある」と。彼の教えのもと、子どもたちは異なる立場の意見に耳を傾けながら、自らの思考を整理し、言葉にしていく。授業に集中できない子や、喧嘩を繰り返す子には、先生たちが常に共感を示し、さりげなく対話を持ちかける。自らの内にある不安や怒り、衝動に気づき、コントロールすることが、生徒たちの身を守る何よりの武器となるとケヴィン校長は知っている。かつて暴力で問題解決を図ってきた後悔と挫折から、新たな憎しみの連鎖を生み出さないために、彼が導き出した1つの答えが哲学の授業なのだ。 北アイルランド紛争によりプロテスタントとカトリックの対立が長く続いたベルファストの街には「平和の壁」と呼ばれる分離壁が存在する。1998年のベルファスト合意以降、大まかには平和が維持されているが、一部の武装化した組織が今なお存在し、若者の勧誘に余念がない。争いの記憶は薄れやすく、平和を維持するのは簡単ではない。その困難はケヴィン校長と生徒たちの対話の端々にも現れる。宗教的、政治的対立の記憶と分断が残る街で、哲学的思考と対話による問題解決を探るケヴィン校長の大いなる挑戦を映画化したのは、アイルランドで最も有名なドキュメンタリー作家のナーサ・ニ・キアナンと、ベルファスト出身のデクラン・マッグラの二人。およそ2年に及ぶ撮影期間中にパンデミックが起こり、インターネット上のトラブルという新たな問題が表面化するなど、子どもをめぐる環境の変化も捉えている。ケヴィン校長と生徒たちによる微笑ましくも厳粛な対話がニコラ・フィリベールの『ぼくの好きな先生』を彷彿とさせ、国内外の映画祭で多くの賞を受賞した注目作!汽車にのって」丸山薫 アイルランドのような田舎へゆこうひとびとが祭りの日がさを くるくる回し日が照りながら 雨のふるアイルランドのような田舎へゆこうこの詩を習ったのは、中学校1年の時だった。以来、アイルランドが気になってしかたがない。1972年にイギリスにいて、そこからアイルランドに行きたいと思ったけれど、紛争が激く行くことができなかった。その後も行っていなくて、だからか、アイルランドの映画は見るようにしている。 昨年は、■ベルファスト■を見た。これも紛争を描いた映画だった。 映画の中で、エルビス・プレスリーが大好きな校長に導かれて、考え方を言語化する子供たち。思っていてもなかなか言えない、日本に比べて、国民性なのか、それとも校長の指導がいいのか・・・。●「カトリック」と「プロテスタント」についての子どもの意見が面白い。カトリックは、アイルランド人が多くて、プロテスタントはイギリス人。二者の間には、言葉も違うという。●「カトリック」と「プロテスタント」の争いからはじまった紛争なのに、食事の時「父と子と精霊のみ名によって・・・」って宗教の言葉を唱えるなんて私には分からない。●校長との対話練習の時は、素晴らしい平和への提言をする子どもたちも、休み時間になるとつかみ合いのケンカになる。言うは易し、行うは難し。●まちのあちこちに、紛争の名残りが残っている。「平和の壁」と呼ばれる分離壁が存在するが学校は、その壁のそばにある。●ホーリークロス男子小学校は、ベルファスト市北部、アードイン地区の中心地に位置するカトリック系の小学校。4歳から11歳までの男子が通う。日本の小学生にしては幼く見える子がにこにこしていたが、4歳だったのかと納得。●学校のある所は、密集する労働者階級の住宅街に北アイルランドの宗派闘争の傷跡が残る混沌とした衰退地区であり、リパブリカンとユニオニスト(注1)の政治的対立により、地域の発展が遅れている。(注1) アイルランド全島による共和国【リパブリック】独立派と、北アイルランドとブリテンの連合【ユニオン】維持派。●コロナ禍での学校が日本と違う。映画の中では、学校にくると生徒は、手を消毒し、熱を計るが、生徒も先生もマスクはしない。「さんみつ」など関係ない。以上、思いつくまま、メモとして残す。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.06.22
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■テノール 人生はハーモニー■♪音が出ます!!この出会い、不協和音か それとも・・・?オペラ座・ガルニエ宮にスシの出前でやってきたラップが趣味の青年アントワーヌは、エリートレッスン生に見下された仕返しにオペラの歌真似を披露。その美声に才能を見いだした教師のマリーは、彼のバイト先に押しかけ猛スカウトする。しだいにオペラに惹かれていくアントワーヌは、自身とオペラ座では住む世界が違うと思いながらも内緒でマリーとオペラのレッスンを始める。 オペラの才能を秘めたラッパーの青年とその才能に惚れ込んだオペラ教師の出会いを描くヒューマンドラマ。クロード・ジディ・Jr.がメガホンをとり、主人公のアントワーヌをオーディション番組「THE VOICE」で準優勝した経験を持つビートボクサーのMB14、アントワーヌと出会うオペラ教師のマリーを『100歳の少年と12通の手紙』のミシェル・ラロックが演じる。何年もかけてオペラ座を説得し撮影に成功した絢爛豪華なガルニエ宮、グラン・ホワイエ(大広間)も必見! パリの中心にある「オペラ座」はオペラ・ガルニエ(Opéra Palais Garnier)、ガルニエ宮とも呼ばれています。その名の通り、オペラやバレエが上演される劇場です。劇場内の内装は絢爛豪華で、特にグラン・フォワイエと呼ばれる休憩時間を過ごす部屋は、宮殿以上にきらびやかです。 また、有名なミュージカル・小説「オペラ座の怪人」の舞台になった劇場でもあります。その他にも巨匠シャガールが描いた天井画など多くの見どころがあるため人気の観光スポットになっています。オペラ座の名前の通り、オペラ公演のためにナポレオン三世の指示で建設された劇場です。設計案の中から採択されたのは、建築家シャルル・ガルニエのものでした。そのため、オペラ・ガルニエやガルニエ宮と呼ばれます。1874年12月に完成し、1875年1月5日に落成式が行われました。■主人公のアントワーヌは、寿司の配達をする下町の青年。パリで寿司、しかも店長以下店員も日本人ではない!!寿司ってもやは、国際的な食べ物なのかと感心した。この映画では、金持ち階級と下町の対比が面白い。金持ち階級=オペラ。下町では、ラップ。ラップは、悪口の言い合いで勝負をするという情けない状態。またボクシング?殴り合いで「シマ」を守るなど、恥ずかしい状態だ。それに、オペラを習っていると知ると、馬鹿にする。もっとも、下町の人々にとって、オペラは、パリに住んでいても別世界のことだから仕方がないか・・・。映画の舞台のほとんどが、パリのオペラ座。もう一度行って見たいな・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.06.16
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■アフターサン■最期の夏休みを再生する。11歳という思春期真っただ中のソフィは、離れて暮らす31歳の父カラムと共にトルコの鄙びたリゾート地を訪れる。太陽が照りつけるなか、カラムが手に入れたビデオカメラでお互いの姿を撮り合いながら、2人は親密な時間を過ごす。それから20年後、当時の父と同じ年になったソフィは、その時撮影した映像を振り返りながら大好きだった父に想いを馳せていく。20年前のビデオテープに残る、11歳の私と父のまばゆい数日間。・・・あの時、あなたの心を知ることができたなら・・・。 20年前に父と2人きりで過ごした夏休みの思い出を、現在の娘の視点から綴るヒューマンドラマ。父親のカラムを『ロスト・ドーター』のポール・メスカル、娘ソフィをオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオが演じる。『ミッドサマー』のスタジオA 24が製作を担当、監督と脚本を務めたのはこれが初の長編作品となるシャーロット・ウェルズ。●11歳の思春期の娘と、離れて暮らす30歳の父との2人きりのバカンス。楽しいはずなのに、なぜかさみしいのは、バカンスはいつか終わると知っているから。 父と娘は、父の世代と娘の世代には、越すことの出来ない世代間ギャップがあるから・・・。どんなに愛していても、分かり合えない寂しさ。 11歳の女の子ソフィは、多感な時期。両親が離婚しているのも、幸せは壊れやすいものと彼女が分かっていて、分別が彼女を心底楽しいと思わないようにさせるのだろうか? 31歳の父親の方にも何か悩みがあると感じられる。彼は、スコットランド出身という設定。これは監督がスコットランド出身だからだ。ソフィが「スコットランドに帰るのか?」と聞くと帰らないという父親。「スコットランドは太陽が少なすぎるから」が理由だ。「一度故郷を離れた者に故郷はない」というカラムの言葉、沁みた。 娘ソフィ役の子どもが可愛らしかった。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.06.13
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■ウーマン・トーキング私たちの選択■赦すか、闘うか、それとも去るか・・・。2010 年、自給自足で生活するキリスト教一派の村で起きた連続レイプ事件。これまで女性たちはそれを「悪魔の仕業」「作り話」である、と男性たちによって否定されていたが、ある日それが実際に犯罪だったことが明らかになる。タイムリミットは男性たちが街へと出かけている2日間。緊迫感のなか、尊厳を奪われた彼女たちは自らの未来を懸けた話し合いを行う―。 この物語は、19世紀のものではなく、ボリビアで21世紀に起こったこと。コミュニティの男たちが女性に薬を盛り、意識を失っている間にレイプするという非道な振る舞いを何年にもわたって続けていた。コミュニティの女たちは、世間の当たり前を知らず、読み書きも出来なかったので、レイプさてても、何が起きたのか分からなかった。「悪魔の仕業」、「作り話」と男たちに言われれば、そうかなと思うしかなかった。自給自足でまわりと関わらない暮らしをしていたら、そうなるのかと不思議な感じ。ところが、ある男が現行犯で見つかったことから、事件は明るみに出る。「赦す」「戦う」「出ていく」の3つの中からどれを選ぶか、被害者の女性たちの話し合いが始まる。「赦す」は、これまで通り、なにも無かったことにして暮らす。「闘う」は、村に残って男と闘うという選択。「去る」は、逃げるのではなく「去る」のだ。どの選択も辛い。 殆どが「トーキング=会議」の場面。本年度のアカデミー賞で作品賞、脚色賞の2部門にノミネート。脚色賞を受賞し、初のオスカーを獲得した。映画館の近くで宗教団体が演説したり、チラシを配ったりしていた。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.06.09
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■お葬式■井上佗助(山﨑努)と雨宮千鶴子(宮本信子)は俳優夫婦。二人がCMの撮影中、千鶴子の父が亡くなったと連絡が入る。その夜、夫婦は、子どもたち、マネージャーの里見(財津一郎)と車に分乗し、千鶴子の両親が住む別荘へと向かった。病院に安置されている亡き父と対面した後、侘助は病院の支払いを里見に頼み、20万円を渡すが、費用はわずか4万円足らず。初めて喪主を務めることになった侘助にとって、葬儀は知らないことばかりだった。 個性派俳優・エッセイストとして名高かった伊丹十三の長編映画初監督作。誰もが経験しているのに実はよく知らないお葬式の段取りと流れ、そのディテールを事細かに描いて大ヒットを記録した。俳優・伊丹ならではのこだわりのキャスティングが見どころ。日本アカデミー賞では作品賞、伊丹の監督賞と脚本賞など5部門で最優秀賞を受賞した。 本作の製作費は1億円という低予算。完成後も大手配給会社から「この題材は縁起が悪い」と断られていたものの、いざ公開されてみれば話題が話題を呼んで社会現象化。最終的に配収12億円を超える大ヒットとなった。第8回日本アカデミー賞では、伊丹が最優秀監督賞、山﨑努が主演男優賞を受賞し、高く評価された。山﨑努は以降、『タンポポ』(85)、『マルサの女』(87)、『静かな生活』(95)に出演。伊丹作品常連の一人となる。 約40年ほど前の映画だ。だから多くの役者が死んでいるし、生きている人も若い!!★山﨑努★主役・井上侘助:現在86歳だそうだ!! この映画の時は、40代の後半だったのだと思う。★宮本信子★主役・亡くなった父の長女役:映画の中で歌うシーンがあって上手だなと思っていたがジャズシンガーをやっていたそうだ。どうりで・・・。再放送中の「あまちゃん」で、夏ばっぱとして毎日見ているが、あまちゃん」の時は60代の後半。★菅井きん★雨宮千鶴子(宮本信子)の母親:「必殺仕置人」で「婿殿!!」と婿いびりする「せん」役で有名。娘の名前は「りつ」で二人合わせて、「せんりつ=戦慄」(⌒∇⌒)★大滝秀治★亡くなった人の兄役:クセがつえ~んじゃぁ!!((´∀`))ケラケラ「つまらん! お前の話はつまらん!!」キンチョールのCM面白かった((´∀`))ケラケラ ■キンチョール・大滝秀治編■★財津一郎★♪ピアノ売ってちょうだい~のタケモトピアノのCMで有名。「ヒッジョーにキビシ〜ッ!」「〜してチョーダィ!」も有名。今、89歳だって!!★笠智衆笠 (りゅう ちしゅう)★坊さん役。実家が寺だという。この映画の頃は70代後半。★その他に、若き日の小林薫、岸部一徳も・・・。ふたりとも30代、でも渋い。 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★1983年9月、妻・宮本信子の父親が亡くなった際、葬儀を主宰した伊丹は「これは映画だ。映画になる」と言ったという。喪に服した翌年の正月に脚本を書き上げ、半年後の6月にはクランクイン。湯河原・伊丹邸で撮影を行って完成した作品は、お葬式を悲劇としてではなく、人間喜劇として描いているものだった。しかもそれは、実に映画的な細部の積み重ねによって構成された、映画らしい映画だったのである。51歳の新人監督は、大きな拍手をもって迎えられた。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.06.08
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■ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー■銀河の落ちこぼれたちよ、ラストバトルを、響かせろ。幼くして地球から誘拐され、今や宇宙をまたにかけるトレジャーハンターとなったピーター・クイル。そんなピーターは未だサノスとの戦いで愛する恋人を失ってしまったショックから立ち直ることができずにいる。そんなピーターが率いるガーディアンズの前に、銀河すべてを完璧な世界に作り変えようと企む敵が現れ、武器のエキスパートであるロケットは命を奪われてしまう。大切な仲間であるロケットの命を救う鍵は、彼の過去に隠されていた。銀河一の落ちこぼれチーム“ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー”の冒険を描く「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズ第3弾。■ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(1)■■ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス■こういうのは、見ないけれど、1作目を偶然見て、あまりの面白さに笑った。登場人物のクセが強いんじゃぁ~~!!( ´∀` )★主人公ピーター・クイル地球生まれの宇宙育ち。惑星間を渡り歩く命知らずのトレジャーハンター。モットーは「相手かまわず盗め」。威勢が良くてプレイボーイ、敵を出し抜く悪知恵が働き、底抜けに楽観的で度胸満点の行動派。9歳で母を亡くし、地球からさらわれてきた過去がある。地球生まれの宇宙育ち・・・。( ̄m ̄*)ぷっ。地球からさらわれる・・・( ̄m ̄*)ぷっ。宝物は、母の形見の70年代の曲が入ったテープ。( ̄▽ ̄)★ロケットマシンや戦術に強い宇宙最凶のアライグマ。遺伝子改造を施され、高度な人工知能を備える。キュートな外見とは裏腹に、しばしば銃をぶっ放す、超過激な無法者。賞金稼ぎで脱獄の達人。口が悪くて怒りっぽく、「アライグマ」と呼ばれるのが大嫌い。今回、彼が人工知能を得たかがテーマになっている。★グルート驚異のパワーを秘める、心優しい樹木型ヒューマノイド心優しく天然キャラの樹木型ヒューマノイド。話せる言葉は「私はグルート」だけだが、そこには様々な感情が込められており、長年の相棒ロケットにはしっかり通じている。自在に広がり敵を襲う枝が武器。さらなる驚異のパワーを秘める。今回は、枝や根を広げて翼にしていた!!★コスモ・ザ・スペースドッグコスモはコミックにも登場するテレパシーやサイオニックブラストを操るヒーロー。彼はソビエト宇宙計画(CCCP)の実験動物として宇宙に打ち上げられましたが軌道をそれて宇宙を漂流、その間に大量に宇宙線を浴びたことが原因で特殊な力を獲得し、最終的にノーウェアへとたどり着きました。アライグマ、いやロケットって、どうやって撮影しているのだろう?動物を改造するシーンがあったけれど、動物愛護協会からクレームが来なかったのだろうか?・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.05.12
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■銀河鉄道の父■この家族愛、銀河系で一番アツい。宮沢政次郎は父の代から続く裕福な質屋を営んでいる。しかし、本来家業を継ぐはずの長男である賢治は適当な理由をつけて拒み続けている。厳格な父親でいたいと思いながらも政次郎は、農業や人造宝石、宗教と我が道を進む賢治をついつい甘やかしてしまう。そんな賢治だったが、妹のトシが病気を患ったことをきっかけに筆を執る。 没後90年を迎える宮沢賢治とその父の姿を通して家族愛を描いた門井慶喜の直木賞受賞作を実写映画化。『八日目の蝉』の成島出が監督を務め、『フォルトゥナの瞳』の坂口理子が脚本を手掛けた。主人公である賢治の父、政次郎を『孤狼の血』の役所広司が、賢治を『あゝ、荒野』の菅田将暉が演じる。また、賢治の家族を演じるキャストに、森七菜、坂井真紀、田中泯、豊田裕大らが名を連ねる。■家康、江戸を建てる■というのがある。これを読んではじめて、門井慶喜氏の存在を知り、■銀河鉄道の父■を読んだ。 読む前は、宮沢賢治といえば、聖人君子と思っていたが、まったく違った。いつまでたっても親のすねをかじる道楽息子。★盛岡の中学校(今の高校)を卒業した後、家業の質屋を継ぐように言われても「進学したい」のいってん張り。しまいに、「(進学できないなら)信仰に生きます。」と太鼓を叩きながら「南無妙法蓮華経・・・・」と大声でわめきながら町を歩いてみんなにおかしくなったと思われた。◎このシーンは映画にも出てきた。おもちゃを買ってくれないと泣き喚く赤子のごとし。★賢治が自費出版をした。というのは、映画であったけれど、農学校での給料を当てたのかと思いきや、一部、近所で借金していた。 この他、映画では描かれていなかったが、★百姓になると言って家を出る賢治。父が、様子を見に行くと畑を耕している。何を植えるのだろうと思って賢治に聞くと「パンジー、モクセイソウ、ポピー」と答え「なかなか興趣に富む花を咲かせますじゃ。日本の景色が変わります。」 わがままに暮らす賢治を見捨てない父親。そんな父親を見て賢治が思っていたこと。「・・・おらは、お父さんになりたかったのす。」ふりかえれば、政次郎ほど大きな存在はなかった。自分の命の恩人であり、保護者であり、教師であり、金主であり、上司であり、抑圧者であり、好敵手であり、それらすべてであることにおいて政次郎は手を抜くことをしなかった。ここは、映画に、しっかり描かれていた。昨年、東北を訪れた際、賢治に関係するところを廻った。■賢治生誕の地・花巻■■羅須地人協会■建物は、賢治の祖父、宮沢喜助によって、1904年(明治37年)隠居所として建てられた。木造2階建てで、1階は10畳と8畳の2室、2階は床の間付き8畳の和室となっている。映画の中に、「月夜のでんしんばしら」や「鹿踊り」のシーンもあって、原作を読み、旅行で賢治に因んだところを見て、映画を見た。これでセットのような気がした。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.05.11
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■不思議の国の数学者■正解よりも大切なことがある。学問と思想の自由を求めて脱北した天才数学者ハクソン。彼は自分の正体を隠したまま、上位1%の英才が集まる名門私立高校の夜間警備員として生きている。冷たく不愛想なため学生たちから避けられているハクソンはある日、数学が苦手なジウに数学を教えてほしいとせがまれる。正解だけをよしとする世の中でさまよっていたジウに問題を解く「過程」の大切さを教える中で、ハクソンは予期せぬ人生の転換点を迎えることとなる。円周率から作られた『π(パイ)ソング』のピアノ演奏など、数学を音楽で表現したシーンも盛り込まれている。 上位1%の英才が集まる、寄宿制の名門私立高校って、灘高等学校 を思い浮かべた。灘高校は、入るのももちろん難しいけれど、学習についていくのは、無い大抵ではないということをよく聞く。なんせ、日本中から天才クラスの頭脳が入学しているのだから・・・。1年生で3年生までやってしまう!!(林先生も1年生の時、3年生まで学習を終えたと言っていた。東海高校時代は成績優秀で、模擬試験で全国1位を取ったこともあり、余裕をもって東大合格を果たした天才だ。!!) 秋篠宮家の長男が通っている、筑波大学附属高等学校も超難関高校。入学をしたものの、ついていけてないというネット記事をよく見るが、頭にあった学習院高校に入っていれば、しない苦労だったのにと気の毒だ。 他の学生は、塾に通ったりしているが、ジウは、母子家庭で金銭的に無理。「「学力が伸びないのは本人の努力が足りないからだ」という人もいるがそうとは言えない。本人のあずかり知らぬ親の学歴や所得の影響も大きいのだ。良い大学に行ける子は親が裕福だから行ける。本人の環境の問題であり、本人の努力だけの問題ではない。」という親ガチャをここでも思う。 担任に、普通の学校に転校しては?と言われるが、名門校に進んだことを誇りに思っている母を思うとそれも出来ない。優しいジウは、実家に帰っても母親が働いている間にトイレ掃除までやってしまう孝行息子。 描き方は甘いかもしれないけれど、背景にあるのは激烈な受験システム、社会的格差、北と南の分断と韓国が抱える社会問題などなど・・・。しかし、終わりがほっとするいい映画だった。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.05.09
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■マイ・フェア・レディ■イライザ(オードリー・ヘップバーン)は花売り娘だ。うすら寒い三月の風の中で声をはりあげて売り歩く。ある夜、ヒギンス博士(レックス・ハリソン)に言葉の訛りを指摘されてから、大きく人生が変った。博士の家に住み込むことになったのだ。だが、今までの色々の苦労よりももっと苦しい難行を強いられた。何度も同じ言葉を録音するのだ。博士の家に同居するピカリング大佐は親切で優しい。ある日、イライザの父親ドゥリットル(スタンレー・ハロウェイ)が娘を誘惑されたと勘違いして怒鳴り込んだが、貴婦人になる修業をしていると聞いて喜んだ。それから4カ月。イライザは美しい貴婦人として社交界へデビューした。 ジョージ・バーナード・ショウの**「ピグマリオン」**を脚色したミュージカル。**「ピグマリオン」とは**ギリシア神話に登場するキプロス島の王である。長母音を省略してピュグマリオンとも表記される。現実の女性に失望していたピュグマリオーンは、あるとき自ら理想の女性・ガラテアを彫刻した。その像を見ているうちにガラテアが服を着ていないことを恥ずかしいと思い始め、服を彫り入れる。そのうち彼は自らの彫刻に恋をするようになる。さらに彼は食事を用意したり話しかけたりするようになり、それが人間になることを願った。その彫像から離れないようになり次第に衰弱していく姿を見かねたアプロディーテーがその願いを容れて彫像に生命を与え、ピュグマリオーンはそれを妻に迎えた。 『ピグマリオン』ミュージカル化には複数の題名案があった。ドミニク・マクヒューによると1955年秋には『マイ・レディ・ライザ』とされ、契約書のほとんどがこの題名が使用されていた。その後、原作者のショーによる『ピグマリオン』の仮題の1つで、童謡「ロンドン橋落ちた」の毎節の最後の歌詞「My fair lady」から『マイ・フェア・レディ』がとられた。また、Mayfair lady(メイフェア・レディ)を労働者階級の言葉、コックニー訛りで表現してもじったものである、という説もある。メイフェアは昔は閑静な住宅地、今は高級店舗がならぶロンドンの地区の名前である。fairは「美しい、色白の、金髪の、金髪で色白の」といった形容詞で、皮肉として「口先だけの、うわべだけの」といった意味も持つ。ここでは日本語でしばしば用いられる慣用語での「フェア(公平・公正)」といったニュアンスはさほど観照しない。 この映画をはじめてみたのは、まだ10代の頃だった。テレビで見たことがあるが映画館で見るのは2回目(だと思う)。こういう昔の映画が見られるのは、「午前十時の映画祭」のありがたいところ。3時間近くあるので途中休憩があった。《Wouldn't It Be Loverly?「素敵じゃない?」 》。《With A Little Bit Of Luck「ほんの少し運が良けりゃ」 》《The Rain In Spain「スペインの雨」》《I Could Have Danced All Night「踊り明かそう」》《Get Me To The Church On Time「時間通りに教会へ」》。花売り娘のイライザが花を売るシーンの撮影はコベントガーデンで行われた。1972年、イギリスに行った時は、まだ映画のシーンの面影はあったが、1980年に改装を受け観光客を対象としたショッピングセンターへと生まれ変わった。■ロケ地巡礼:マイ・フェア・レディのコベントガーデン■■午前十時の映画祭2023■・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.05.08
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■レッド・ロケット■成功は自分のおかげ。失敗はいつも誰かのせい。「ポルノ界のアカデミー賞を5回逃した」ポルノ俳優だったが、今は落ちぶれ無一文で故郷テキサスへ舞い戻ったマイキー。別居中の妻レクシーと義母リルに嫌がられながらも彼女たちの家に転がり込むことに成功したが、17年のブランクのおかげで仕事はない。昔のつて・・でマリファナを売りながら糊口を凌いでいたある日、ドーナツ店で働く少女と出会い再起を夢見るが…。2016年のアメリカ・テキサスを舞台に、社会の片隅で生きる人々の姿を鮮やかに描いた、ひとクセありのヒューマンドラマ。 有害なほど利己的で、破壊的にナルシストな元ポルノスターが、故郷に戻って再起を夢見たために大騒動が巻き起こる。2016年のアメリカ・テキサスを舞台に、社会の片隅で生きる人びとの姿を鮮やかに描いた、ひとクセありのヒューマンドラマ。主演は、過去のポルノ出演映像が流出したことで、一時は表舞台から姿を消したことがある、マイキー役とリンクするかのようなサイモン・レックス。監督は「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」のショーン・ベイカー。「WAVES/ウェイブス」などの撮影監督ドリュー・ダニエルズが16mmフィルムでテキサス特有の色、湿度、土っぽさを表現した。カンヌ国際映画祭コンペティション部門で上映。 時代は、2016年。企画を進められるようになったのが2021年で、当時はコロナ禍の真っただ中。この映画でその問題に触れたくなかったので2016年に設定したそうだ。 場所の設定は、テキサスという設定だ。石油精製や石油化学工業の中心である港町、テキサスシティで撮影されました。ポルノ映画出演者の出身地で多いのが、オハイオ、フロリダ、テキサスだという統計を知ったんです。でももう僕はもうフロリダの映画を作っているので、テキサスが面白そうだと思って、シナハン、ロケハンに臨みました。湾岸に石油精製工場が立ち並ぶテキサスシティに決めました。と監督。映画は130分だったが、もっと省いて100分くらいにならないかなと思った。余りにもダメダメぶりを描くシーンが長くて・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.05.06
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■午前4時にパリの夜は明ける■80年代、生まれ変わるパリ・・・。もう一度、私は輝き出す。1981年、パリ。結婚生活が終わりを迎え、ひとりで子供たちを養うことになったエリザベートは、深夜放送のラジオ番組の仕事に就くことに。そこで出会った少女、タルラは家出をして外で寝泊まりしているという。彼女を自宅へ招き入れたエリザベートは、ともに暮らすなかで自身の境遇を悲観していたこれまでを見つめ直していく。同時に、ティーンエイジャーの息子マチアスもまた、タルラの登場に心が揺らいでいて…。訪れる様々な変化を乗り越え、成長していく家族の過ごした月日が、希望と変革のムード溢れる80年代のパリとともに優しく描かれる。 この映画の主役は、シャルロット・ゲンズブール。■セルジュ・ゲンスブール■って誰??って思う人も、「夢見るシャンソン人形」の作詞、作曲をした人、といえば、なるほどと思うだろう。 母親は、ジェーン・バーキン。それ、誰??って思う人も、英仏にまたがる代表的マルチ・アーティストで、女優シャルロット・ゲンズブールら三姉妹の実母としても知られる。モデルとしてファッション界にも影響を及ぼし、フランスの老舗メゾンエルメスの定番バッグ「バーキン」の由来にもなった。といえば、納得すりだろう。 シャルロット本人も小さい頃「なまいきシャルロット」という映画で見たことがある。乳がんで乳房を摘出した役だったけど、実際はどうなんだろう? 映画の舞台は、1980年代のパリ。当時は。1981年、「Changement et Espoir(変革と希望)」を掲げた社会党のミッテラン氏が大統領に当選。1989年、隣国ドイツのベルリンの壁崩壊とともに幕を閉じたこの10年は、その自由で活発な風潮からフランスにとって政治だけでなく、芸術的にも転換点といえる時期であった。フランスでは “人は祖国で形成される”、そして“人は子供時代に形成される”とよく言われます。それって分かる!!私は子供時代を昭和20年代の終わり~30年代に過ごした。私は、昭和30年代に形成されたと思っている。 深夜ラジオ「夜の乗客」が映画の中でしばしば出てくるが、80年代に実際にあった番組。ミカエル・アース監督の幼少期、実際に放送されていた「Les choses de la Nuit(夜の出来事)」という番組がモデル。視聴者参加型のコーナー「Quel est votre prénom?(君の名は?)」では、ゲストがスタジオ内の小部屋に案内され、自分の人生を語る。 テレビの深夜番組の台頭を横目に、深夜放送のラジオ番組はエリザベートをはじめ、眠れない夜を過ごす人々を支え、人と人とをつなぐ架け橋となっていた。■監督インタビュー■・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.05.04
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■若き仕立屋の恋■1960年代の香港。仕立屋見習いの青年チャン(チャン・チェン)は、美しい高級娼婦ホア(コン・リー)と出会う。彼女に魅了されたチャンは、ホアが他の男たちのために着飾る服を、何年にもわたり愛情を込めて作り上げる。やがて時が経ち、ホアのかつての精彩は衰え、すべてを失うが……。「さらば、わが愛/覇王別姫」のコン・リーがホア、「ブエノスアイレス」のチャン・チェンがチャンを演じた。2003年、香港でのSARS流行下において撮影された本作。ウォン・カーウァイはかつて発表したステートメントの中で「人々が常に互いに意識したのは『何にも触れてはならない』ということでした。私たちは、いつも手を洗わなければなりませんでした。常に触れるだけで感染する恐れがつきまとう。私は“触ることについての映画を作る時が来たのかもしれない。それが、どのように伝染するかについて”と考えました。それはSARSについてではなく、“エロス”の話になったのです」とつづっている。 56分という小作。一瞬も見逃せないような息の詰まる映画だった。原題は、「愛神 手 The Hand」、「手」。仕立屋見習いの青年チャン(チャン・チェン)が、憧れる娼婦ホアを思って作る服に手のしを当てるようにしながらアイロンをかけていく姿など、愛の手で表していた。 この切ない悲恋の結末を匂わせながら、切なく、エンドロールに辿り着く。56分ながら内容が詰まった、フランス映画のような感じの、いい映画だった。監督は、ウォン・カーウァイ、さすがである!!・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.05.03
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■パリ タクシー■人生にとんでもないサプライズが乗り込んできた。タクシー運転手として働くシャルルは、金なし・休みなし・免停寸前という人生最大の危機を迎えていた。そんなある日、タクシーに乗せた客マドレーヌから、寄り道しながらパリを横断してほしいと依頼が。彼女が人生を過ごしたパリにはたくさんの秘密が隠されていて、寄り道をする度に彼女の過去が明かされていく。そしてただのパリ横断だったはずの2人の旅は、彼らの人生を大きく変える驚きに満ちた旅へと変貌する。 免停寸前のタクシー運転手と92歳のマダムのパリ横断旅を描いたヒューマンドラマ。『戦場のアリア』のクリスチャン・カリオンが監督と脚本を担当し、『パリよ、永遠に』のシリル・ジェリーが共同で脚本を手掛けた。タクシー運転手のシャルルを『ミックマック』のダニー・ブーン、客として乗車した女性マドレーヌをシャンソン歌手として活躍するリーヌ・ルノーが演じる。 映画を見ていて、92歳マダムの行動に腹が立った。16~17歳の時、第二次世界大戦が終わって、パリに来ていたアメリカ兵に恋した。3か月で彼はいなくなった。彼女に残ったのは、妊娠。なぜ、子どもを産んだのか? 産まれた息子を育てながら次の恋。結婚するも、夫は、暴力を振るう。たまらず、夫を睡眠薬で眠らせ、殺す寸前まで・・・。服役して出所。もっと早く暴力夫と別れていれば、母親や息子、そしてなにより自分が傷つかなかったのに・・・。 人生は、選択の連続だというけれど、正しい選択をしていれば、もっといい人生だっただろうにと思った。「昨日、アメリカ兵と踊ったと思ったのに、今日は老人ホーム・・・。すべてが一瞬だった。」波瀾万丈の人生を振り返ると 最期の方に、92歳のマダムがつぶやくのが沁みた。誰でも最初から92歳ではない。あっという間に92歳になったのだ。露と落ち露と消えにし我が身かな 浪速のことは 夢のまた夢 豊臣秀吉 辞世エッフェル塔、凱旋門、■ビルアケム橋■、修復中のノートルダム寺院・・・。 パリ観光をしているような映画だった。原題は「Une belle course」で「素晴らしい走り」という意味。これでは、つかみが無いとタイトルに「パリ」を入れたのだ。そのつかみにまんまと乗った私。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.04.19
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■AIR/エア■伝説のシューズを誕生させた負け犬チーム、一発逆転の実話1980年代、ナイキのバスケットボール・シューズは人気がなく、業績不振に陥っていた。CEOであるフィルからバスケットボール部門の立て直しを命じられた社員のソニーが目をつけたのは、新人バスケットボール選手のマイケル・ジョーダンだった。のちに世界的スターとなるマイケルだったが、当時はNBAの試合に出たこともない新人で、さらに他社ブランドのファン。そんな不利な状況をもろともせず、ソニーは一発逆転の勝負に挑む。 ナイキが誇るバスケットボール・シューズ、“エア ジョーダン”の誕生に迫る物語。一発逆転の勝負に出たナイキの社員たちの実話を、監督を務めた『アルゴ』のベン・アフレックが、『フォードvsフェラーリ』のマット・デイモンと共に描きだす。デイモンがナイキ社員のソニー・ヴァッカロを、アフレックがナイキCEOのフィル・ナイトをそれぞれ演じる。 スポーツの枠を超え、ファッションやアートなど現代のカルチャーに大きな影響を及ぼした“エア ジョーダン”。日本でも社会現象を巻き起こし、誰もが憧れ、今なお伝説として語り継がれる世界一有名なシューズだ。しかし、当時NBAではシューズの規定が厳しく、カラー比率の高いシューズには履いた選手が罰金を科せられた。次々襲い掛かる困難を、男たちはどうやって切り抜けたのか? 不可能を可能にしたプロフェッショナルなチームの、人生を賭けた挑戦を描く、感動の実話。あのアツい時代の興奮を、輝きを、当時の音楽やアイテムと共に体験しよう。☚この、人が飛んでいるマークは、ジョーダンの飛んでいる姿を描いたもの。 NIKE(ナイキ)は、英語読みでニケ。シンボルマークは、翼。 ☚サモトラケのニケ女神ニケは、翼のある勝利の女神。ギリシャのサモトラケ島で発見され、ルーブル美術館にある「サモトラケのニケ」が有名。●映画メモ●★有名なスポーツメーカーのナイキが、エアージョーダンを売り出した頃は、人気も知名度もトップではなかったって知らなかった。★シューズの白い部分の割合が少ないと罰金が科せられるとなれば、だったら毎試合罰金を会社が払いましょうといって斬新なデザインを押し通す。★有名なスポーツメーカーのナイキが、エアージョーダンを売り出した頃は、人気も知名度もトップではなかったって知らなかった。★ジョーダン母が、契約金+歩合を請求したのは、グッドジョブと思った(⌒∇⌒)★大谷選手やイチローもこうしてCMに出ているのかなと思いながら見た。ソニーの魂のプレゼンはマイケル選手や家族の心を打っただろう。誰もが知る”エア・ジョーダン”と、その裏にある誰も知らない物語。 「グッドウィルハンティング」という映画がある。1997年12月のワールドプレミアでは当時は無名の俳優であった、マット・デイモンが執筆した脚本の完成度の高さに注目が集まり、最終的にアカデミー賞やゴールデングローブ賞で脚本賞を受賞するなど高い評価を受けた。今回の監督は、「グッドウィル・・・」に出ている。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.04.18
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■生きる LIVING■最期を知り、人生が輝く。1953年、復興途上のロンドンで公務員として働くウィリアムズは仕事一筋で生きてきた。いわゆるお堅い英国紳士である彼は、仕事場では部下に煙たがられ、家では孤独を感じる日々を過ごしており、自分の人生を空虚で無意味なものだと感じていた。そんなある日、ウィリアムズは医者から自分ががんを患っていること、そして余命半年であることを告げられる。手遅れになる前に充実した人生を手に入れようと、彼は大きな一歩を踏み出す。 黒澤明の不朽の名作『生きる』(1952年)が第二次世界大戦後のイギリスを舞台に蘇る。小説「日の名残り」、「わたしを離さないで」などで知られるノーベル賞作家カズオ・イシグロは、若かりし頃にこの黒澤映画に衝撃を受け、映画が持つそのメッセージに影響されて生きてきたと語る。そんな彼が脚本を手掛け、この鬱屈した時代に新しい『生きる』を誕生させた。イシグロは、黒澤映画の“何事も手柄が得られるからやるのではない。世間から称賛されるからやるのではなく、それが自分の成すべき事だからやる。”そんな人生観に魅力を感じており、それは、戦後の日本もイギリスも、そして現代においても変わらないと語る。オリジナルの高い評価に怯えることなく、長年抱いてきた戦前・戦後のイギリス文化への憧れを支えに、自分なりの英語の脚本を書いた。この映画は、黒澤明の「生きる」の英語版。 黒澤作品の方では、ブランコに乗った主人公が、歌うのが「ゴンドラの唄」いのち短し 恋せよ乙女あかき唇 褪(あ)せぬ間に熱き血潮の 冷えぬ間に明日(あす)の月日は ないものを余命半年と言われた主人公の胸中にピッタリ。 映画は、1953年という時代をよくあらわしていた。●映画の冒頭、汽車を待つサラリーマン集団。みんな中折れ帽をかぶっている。車中では、声高に喋ったり笑ったりしないということが決められている。●役所の事務室には、書類の山が積んである。パソコンが導入されるまでは、こういう状態だった。「1960年代、小学生の頃、ロンドン行きの通勤電車で同じスーツに同じ帽子をかぶってロンドンに向かう年配の男性たちを見た記憶から、映画のオープニングシーンの要素を描き、長年抱いてきた戦前・戦後のイギリス文化への憧れを支えとした。」とカズオ・イシグロ。 「この映画は、私たちが死とどう向き合うか、与えられた時間をどう尊重するかということを描いています。ごく普通の、窮屈な存在である人が、消滅を目の前にした時に何をするかを見る機会でもあるのです。大まかに言えば、彼が発見したのは、自分の人生に意味を与えるものは、誰かのために何かをすることでした」★米アカデミー賞® 2部門 ノミネート★■脚色賞 Best Adapted Screenplay カズオ・イシグロ■主演男優賞 Best Actor ビル・ナイ 本家の黒澤明の「生きる」も、是非見たい。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.04.13
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■わたしの幸せな結婚■望んでしまった少しでも長くこの人と居たいと名家の長女として生まれた斎森美世は、幼いころより義理の家族から酷い扱いを受けてきた。そんな彼女が命じられたのは、美しくも冷酷無慈悲な久堂清霞との政略結婚。清霞から噂通りの扱いを受けるも、逃げる場所がない美世は久堂家で過ごすしかなかった。しかし、一緒に過ごすうちに清霞が悪評通りの人物ではないと知った美世と、彼女にこれまでの婚約者とどこか違うものを感じるようになった清霞はしだいに心を通わせていく。だがやがて残酷な運命が2人の仲を切り裂いていく。 明治~大正時代を舞台に繰り広げられる、軍人と少女のラブストーリーを描いた顎木あくみによる同名小説を実写映画化。「silent」『月の満ち欠け』などに出演するSnow Manの目黒蓮が主人公の冷酷無比なエリート軍人である久堂清霞を、『東京リベンジャーズ』の今田美桜が義理の家族に虐げられて育ったヒロイン、斎森美世を演じる。●幼いころより義理の家族から酷い扱いを受けてきた。王子との結婚って、漫画やないかい!!って本当に漫画だった!!2019年に小説とコミックが刊行されるやいなや、瞬く間にシリーズ累計発行部数が650万部 (※コミック、電子書籍の数字含む。/2022年12月現在)を突破、2022年春にはテレビアニメ化も発表された作品というけれど、映画が始まるまで知らなかった。「シンデレラ」のような内容に30人ほどだった観客はほぼ、女性!!3月17日の開幕当時は、主役のSnow Man、めめこと、目黒蓮目当ての女性がすごかったのだろうなと思う。★映画版の撮影は三重県の専修寺と六華苑などで行われたそうだが、和と洋が混じりあい始めた時代の独特な美しさを湛えた画面は非常に魅力的であった。映画版においてそれを具現化するのは目黒蓮だ。この時代の日本にこんなにもスタイルが良い男はいないだろうとは思うのだが、そうした異物感こそがむしろこの役の本質であり、モデルとしても活躍する目黒はまさに適任であっただろう。特に後ろ姿が良い。 目黒蓮だけではなく、イケメンがザクザクで目の正月!!イケメン祭だ。■キャスト■★次代の帝位を継ぐ皇子・堯人(たかいひと)役の大西流星(なにわ男子) の関西弁がやんごとなき感がとおとい。★鶴木新役 渡邊圭祐 鶴木家の御曹司。若くして貿易会社「鶴木貿易」の社長に上り詰める。職業柄、街の情報に精通している。なぜか常に美世を監視しており、清霞に敵意を示している様子…?この人も美しい・・・。 以外にも、「まえだまえだ」の前田旺志郎が大事な役で出ていた。★五道佳斗(ごどうよしと)役で前田旺志郎 。清霞の直属の部下であり右腕的存在。若くして部隊を率いる清霞に憧れていると同時に清霞の私生活も心配している。明るくお調子者なところがあるが、実力者であり清霞の側で部隊を支える。もちろん、異能の人である。 映画を見た後、若い女性2人組が「まえだまえだの旺志郎、イケメンになってるな・・・」と言っていた。子どもの頃から見ている私も大いに同感だ。前田旺志郎は、次代の帝位を継ぐ皇子・堯人(たかいひと)役の大西流星(なにわ男子)と仲良しだそうだ(⌒∇⌒)★主役の今田美桜も大好きな女優。目黒蓮との相合傘シーンがあった(⌒∇⌒)明治~大正期をモデルとしたマンガ大正ロマンを思わせる架空の時代。注意して見ると、女性の洋服姿が多い。大正時代には、こんなに洋服はいなかっただろうに・・・。なんていうのは野暮。架空の時代を大いに楽しんだ。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.04.12
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■劇場版 センキョナンデス■選挙は最高のお祭りだ!のはずが・・・選挙は祭り!参院選 でもヒリヒリする現場を取材しようと二人は大阪に乗り込んだ。その真っ最中に 起こった安倍元首相の銃撃事件。ドキュメンタリーは想定外の方向に展開してい く。街頭演説を取り止める候補者、敢えて行う者、対応が分かれるなか、ある候 補者の取材中に安倍氏の死を知る。事件の真相が分からぬままネット上に飛び交 う無責任な言説を憂い、民主主義とは何かという問いへの答えを探す旅となって いった......。二人の活動を知り「日本のマイケル・ムーアになり得る!」と絶賛した『なぜ君 は総理大臣になれないのか』の大島新が、本作にプロデューサーとして参戦。異 色のコラボによって、破天荒なドキュメンタリー映画が誕生した。ロンドンで育ち海外メディアの情報に精通するラッパーのダースレイダー(東大 中退!)と、新聞 14 紙を毎日読み比べしている時事芸人のプチ鹿島(ニュース時 事能力検定 1 級!)。この異色のコンビが毎週配信する YouTube 番組『ヒルカラ ナンデス(仮)』は、二人の絶妙な掛け合いが人気を博し、全国に「ヒルマニア」 というコアなファン層を生み出している。二人が番組のスピンオフとして立ち上 げたのが選挙取材企画。 なんと! 『香川1区』よりも果敢に平井陣営に食い込んでいる!食らいついたら離さないプチ鹿島は指ハブか?それに、取材ツアー中に安倍元総理が暗殺され、それを知った瞬間の辻元清美議員の表情に彼女の真実が見えます。本当にいい人なんだなあ。町山智浩(映画評論家)四国新聞は、親戚の平井議員推し。自民党の衆議院議員平井卓也に関する記事については、平井側の詳細な事情と主張を読むことができる。2020年9月27日には、卓也の墓参りの様子を社会面トップで報じた。自民党の衆議院議員・平井卓也の弟が社長「四国新聞」が紙面を“私物化”している様子を報じていた。いろんな立候補者に取材に行く二人。その中で、ダントツで魅力的だったのが、辻本清美氏。演説が上手いと二人も絶賛。演説が上手いと言えば、菅直人元総理大臣の妻・菅信子氏。辻本清美氏の応援演説に来ていたが、夫の直人氏よりも上手い。信子氏がなぜ、議員にならなかったのか、不思議だ。菅さん夫婦を見ていると、クリントン元大統領夫妻を思い出す。こちらも、妻の方が有能ぽかったな・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.03.25
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■茶飲友達■誰だって、ひとりは寂しい。高齢者の生き方に正解はあるのか若者の未来はただの絵空事ではないのかみんな寂しい、だから“ファミリー”が必要だった佐々木マナ(岡本玲)ら若者たちが設立した “茶飲友達(ティー・フレンド)”は、新聞の三行広告に「茶飲友達、募集。」と掲載し、集まってきた男たちの元に高齢女性を派遣する高齢者専門の売春クラブだった。“ティー・フレンド”で働く通称“ティー・ガール”として、介護生活に疲れた女性、ギャンブルに依存する女性、いつまでもチヤホヤされたい女性、最期を楽しんで終わりたいと願う女性らが在籍。そんな“ティー・ガール”たちとの時間を、様々な事情を抱えた男性顧客が買っていった。マナは一人でも多くの孤独な老人を救いたいと考え、シニア世代の影の部分のセーフティネットのような役割を担うように。“ティー・フレンド”を運営する若者たちも、ある者は親との絆を信じられず、ある者は両親の事業失敗をきっかけに挑戦することに臆病になり、またある者は妊娠しても子供が産めない環境に苦しむなど、閉塞感を抱えて生きていた。そんなままならぬ思いを抱える若者や高齢者をファミリーと呼んで一つに束ね、大事にしていくマナ。そんなある日、高齢者施設に住む老人から茶飲友達が欲しいという救いを求める連絡が入り……。 「ソワレ」の外山文治監督による、2013年に高齢者売春クラブが摘発された事件を基にした群像劇。マナは高齢者専門の売春クラブ“茶飲友達(ティー・フレンド)”を設立。様々な事情を抱えるコールガールや組織を運営する若者らと家族のような絆を結ぶが……。ENBUゼミナールによる劇場映画製作企画『シネマプロジェクト』第10弾。高齢者の孤独に寄り添いながら自身も心に寂しさを抱える佐々木マナを演じた岡本玲をはじめ、33名がワークショップオーディションより選抜され出演し、社会の閉塞感や寂しさを抱えた者たちの姿を描く。 お金儲けがしたい若者と生きがいが欲しい高齢者が “茶飲友達(ティー・フレンド)”で「働く」。代表のマナの下、お互いに満足していた。ある事件が起きるまでは・・・。「わかば」さんが相手をしていた男性が、わかばさんがシャワーを浴びている間に自殺。気が付いた時、なぜわかばさんは、高齢男性を放置したのか。怖くなったのなら、若いマネージャーに言えばなんとかしてくれたのに・・・。 そんなわかばさんを責める、若者と“ティー・ガール”たち。一目散に逃げる若者とかかわりになりたくないと逃げる“ティー・ガール”たち。さびしくて自殺を考えていたわかばさんもマナに毒づく。助けてもらったのに・・・。「みんな寂しい、だから“ファミリー”が必要だった」はずなのに上手くいっている時だけの家族ごっこは、背筋が寒い・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.03.23
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■オマージュ■あなたが いてくれて ありがとう映画監督のジワン(イ・ジョンウン)はヒット作に恵まれず、新作を撮る目処が立たない状態。そんな彼女に、60年代に活動した韓国の女性監督、ホン・ジェウォンの映画「女判事」の欠落した音声を吹き込む仕事が舞い込む。作業を進めるうち、フィルムの一部が失われていることに気づき、真相を探るべく、ホン監督の家族や関係者のもとを訪ねていく。映画を撮り続けたいという思いを抱きつつ母や妻としての日常生活があるジワンが、キャリアの曲がり角で立ち往生しそうになりながら、失われたフィルムをめぐる旅を始める。そこで、女性が映画業界で活躍することが今よりもずっと困難だった時代の真実を知っていく。夢と現実、現在と過去のはざまを行き来しながら、ジワンはフィルムの修復とともに自分自身を回復させるかのように人生を見つめ直し、新たな一歩を踏み出す……。韓国の女性監督が1960年代に活動した女性監督を深堀する映画。今から60年ほど前の女性監督は、子どもをおんぶして、映画を撮ったそうだ。 主人公の現在の女性監督・ジワンも、息子や夫がご飯を作ってくれという。ジワンは、売れない監督なので、お金は夫からもらっているので、あまり文句はいえない。夫の母親は、ジワンがきちんと家事をやっているか、見に来るという。男だったら、仕事だけやっていればいいが、女は家事もやらなくてはならない。最初から差がついている。 そんな中、古い映画を修復する仕事が舞い込んだ。その映画は明らかにフイルムがカットされた部分があり、音声が聞こえない部分がある。なぜ、カットされたのか?カットされたフィルムはどこにいったのか???そんな推理もある映画だった。映画の中で、「図書館」を「トショカン」と言っていた。他にも同じ発音の単語もあっておもしろかった。「三羽ガラス」は「サンバガラス」と発音。意味も同じだけれど、日本語の影響なのだろうか? オマージュ(英語: hommage)とは、芸術や文学において、尊敬する作家や作品に影響を受け、似た作品を創作すること、またその創作物を指す語である。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.03.21
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■オットーという男■町内イチの嫌われ者。だけど・・・好きにならずにいられない。いつもご機嫌斜めなオットーは、曲がったことが大っ嫌いで、近所を毎日パトロール、ルールを守らない人間には説教三昧、挨拶をされても仏頂面、野良猫には八つ当たり、なんとも面倒で近寄りがたい男。それが〈オットーという男〉。そんな彼が人知れず抱えていた孤独。仕事もなくし、最愛の妻にも先立たれたオットーは、妻の後を追って自らの人生にピリオドを打とうとする。しかし、向かいの家に引っ越してきた家族に邪魔され、死にたくても死ねない。それも、一度じゃなく二度、三度も…。世間知らずだけど、とにかく陽気で人なつっこく、お節介者の奥さんのマリソルは厳格なオットーとは真逆な性格。苦手な車の運転や、小さい娘たちの子守を頼んでくる。この迷惑一家の出現により“自ら人生をあきらめようとしていた男“の人生は一変していく―― 名優トム・ハンクスが演じるのは嫌われ者の頑固爺さん。ルールを守らない人たちに腹を立ていつも不機嫌なオットーという男の人生が、向かいに越してきた一家によって変わっていく――。自分とは正反対な家族に振りまわされながらも、その触れあいを通して もう一度生きる希望を見つけていく様を、ユーモアあり、涙ありで描いた感動作。■監督は「プーと大人になった僕」のマーク・フォスター。■原作は世界的ベストセラーとなったスウェーデンの小説。■「幸せなひとりぼっち」というタイトルで映画化もされ、■アカデミー賞の外国語映画賞にノミネート。この作品に魅せられたトム・ハンクスがプロデューサーにも名を連らね、ハリウッドでリメイク。オットーの喜怒哀楽、心の変化を演じたトムの見事な演技に誰もが心を揺さぶられ、オットーという男を愛してしまうに違いない。以下、「幸せなひとりぼっち」で書いたこと。 幼い頃母を亡くし、若くして父を亡くしたオットー。そんな淋しい彼の心の支えだった妻が死んだ。彼は生きる気力をなくした。嫌われ者になったのは、誰からも愛されない、愛せないということが人生の長い間を占めていたから。子どもの頃、誰にも守られずに育つと「私」という概念が育ちにくく感情のコントロールが苦手になることもあるというが、彼の場合、そうなってしまった。だから、周りに対して、イライラし、怒ってばかりいる。 彼は、車の運転もうまいし、電気関係も明るい。家の修理なんてお手の物だ。彼に、コミュニケーション能力さえあれば、もう少し楽しい老後になっただろう。 ジャワ原人とか、北京原人、クロマニヨン人など19もいた原人の中で■ホモサピエンスが生き残った■のは、より複雑な、言葉が喋れるという骨格だったからだという。ホモサピエンスは、自分の得た知識を言葉というツールで、他の仲間の知らせることが出来た。つまり、コミュニケーション力が高かったから、生き延びることができたのだ。このように、コミュニケーション力は、大切なことなのだ。 今、親がいても、やがていなくなる。子どもがいても、やがては巣立っていく。連れ合いも、いつかは別れが来る・・・。一人暮らしの老人は、これから益々増えるだろう。そんな時に、必要なのは、コミュニケーション能力だ。そして、相手を思う気持ちだ。それがあれば、ひとりでも、何とかなるのではと思っている。まあ、そのためには、少しでも誰かの役に立っているという自負と愛されているという自信が必要だと思う。 トム・ハンクスの映画の中で、一番好きなのが、「ユー・ガット・メイル」ニューヨークを舞台にしたオシャレなロマンティック・コメディ。ニューヨークに行った時、舞台になったカフェに行った。■気分はメグ・ライアン「カフェ・ラロ」でうっとり■・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.03.18
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■丘の上の本屋さん■リベロ爺さんがくれた幸せのブックリストイタリアの風光明媚な丘陵地帯を見下ろす丘の上の小さな古書店。訪れる風変りな客たちを温かく迎え入れるリベロの店は街のちょっとしたオアシス的な存在でもある。ある日、店の外で本を眺める移民の少年エシエンに声を掛けたリベロは、好奇心旺盛なエシエンに、コミックから児童文学、中編小説、長編大作、さらに専門書まで次々と店の本を貸し与えていく。エシエンから感想を聞きながら、様々な知識やものの見方や考え方など、リベロはジャンルを超えて叡智を授ける。そしてイタリア語で「自由(Libero)」を意味する自身の名の通り、エシエンに自由であること、誰もが幸せになる権利を持つことを伝えていくのだった。 イタリアの小さな古書店の老人とアフリカ移民の少年が、年齢や国籍の違いを超えて、「本」を通して交流し、次第に友情で結ばれていくハートウォーミング・ストーリー。“イタリアの最も美しい村”のひとつ、チヴィテッラ・デル・トロントの絶景や、古書店に集まってくるユーモラスで個性あふれる人々、繰り返される日々の暮らし、小さな幸福が観る者の心に染みわたる。古書店主のリベロ役には「フォードvsフェラーリ」「我が名はヴェンデッタ」の大ベテラン、レモ・ジローネ。読書の素晴らしさに目覚めていく少年エシエンには映画初出演のディディー・ローレンツ・チュンブ。リベロ爺さんが少年に提示する「ブックリスト」は、全世界の少年少女のみならず、大人たちに向けても、人生を豊かにするヒントを与えてくれる。ユニセフ・イタリア共同製作。舞台になった町が良かった。道の脇のあちこちにベンチが置いてあって、疲れたら休むようになっている。また丘の上にある町だから絶景。古本屋どころか本屋も町から消えていく昨今だけれど、近くに本のことについて詳しい店主がいる古本屋があれば、入りびたるだろうなと思う。本屋の主、リベロが少年に貸す本のリストは以下の通り。「イソップ物語」世界中で親しまれている『イソップ物語』は大人にとっても、じつに深い教訓が隠されている。七十一の物語から、仕事や家族、人間関係など「どうすれば幸せになれるか」という人生の難題の答えが浮かび上がる。「白鯨」「モービィ・ディックだ!」-エイハブ船長の高揚した叫び声がとどろきわたった。執拗に追い続けてきたあの白い巨大な鯨が、ついに姿を現わしたのだ。恐るべき海獣との壮絶な「死闘劇」がいよいよ始まる。アメリカ文学が誇る叙事詩的巨編。「ピノッキオの冒険」ことばをしゃべる木から人形を作ったジェッペットじいさんは,それにピノッキオと名づけて子どものようにかわいがります。やがてピノッキオは広い世界に旅に出ます…。イタリアの代表作として100年以上にわたり世界中の子どもたちに親しまれてきた,木のあやつり人形ピノッキオの物語。「星の王子様」「大切なものは、目に見えない (Le plus important est invisible)」を初めとした本作の言葉は、生命・愛とは何かといった、人生の重要な問題に答える指針として広く知られている。この作品の元になったと思われる、1935年のリビア砂漠での飛行機墜落事故の体験は、サン=テグジュペリによる随筆集『人間の土地』で語られている。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.03.16
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■マイヤ・イソラ 旅から生まれるデザイン■わたしは、すべてをかたちにする。フィンランド南部リーヒマキ、アロランミ。1927年、マイヤは農家の3人娘の末っ子として生まれた。農作業を手伝い、姉妹で紙の人形を作ってままごとをして遊んでいた。13歳から家を出て一人暮らしとなり、厳しい戦時下を生き抜いた。45年、17歳年上の商業芸術家ゲオルグ・レアンデリン(ヨック)と結婚し、翌年19歳でクリスティーナを出産。ヨックとは共に暮らすこともなく離婚し、母トイニにクリスティーナを預け、マイヤはヘルシンキの芸術大学へ進学する。この時から、マイヤは離れて暮らす娘に手紙を送り続けていく。初めてのノルウェーへの海外旅行で出会った壺をデザインしたファブリックを大学のコンテストに出品すると、マリメッコの前身であるプリンテックス社を立ち上げた(マリメッコ創業は1951年)アルミ・ラティアの目に止まる。アルミはマイヤの作品を購入し、マイヤはデザイナーとして雇われることになる。経営者とデザイナー、アルミとマイヤの唯一無二のパートナーシップの始まりである。 マリメッコはアメリカ進出を果たし、60年にジャクリーン・ケネディが購入したドレスを着て雑誌の表紙を飾ったことが話題となる。 64年には「(花はそのままが一番美しいので)花をファブリックのモチーフにすることは許さない」としていたアルミの意に反し、マイヤは花のデザインだけを集めた「花シリーズ」を制作。そのデザインを見たアルミは考えを変えて、多くのデザインを購入。そのうちのひとつが「Unikko(ウニッコ)」であり、その後マリメッコのアイコンとなった。●上の写真は、心斎橋シネマート(映画館)のカーテンとして使われていたマリメッコの布。 マリメッコの商品を知っていても、それをデザインした人がどんな人か知らない人が多いのではないだろうか?私もそのひとり。7~8年前、北欧に行った時、飛行機の時間待ちで、お店をウロウロしていたら、マリメッコを見つけた!お土産用に、娘二人と私の分3本の傘を買った。赤いウニッコだったけれど、 こちらの、ロゴ(マリロゴ)の方が良かったと今は思っている、( ;∀;)その時、私用にTシャツを買ったけれど、私より娘の方が似合うので次女のものとなった。私とマリメッコの商品は、そんなもの。 しかし、店のそばを通る時には、いつも見ている。そんな気になるブランドがマリメッコだ。 昨年、京都に行ったら、黒地に目立たないウニッコ模様の夏のワンピースを着て、スカーフをした80歳をゆうに過ぎた感じの女性を見た。ちょっと足が不自由ぽくて、杖をついていたけど、素敵だった。私も70歳を過ぎているけど、マリメッコが欲しいと、思う。 「マイヤ・イソラ 旅から生まれるデザイン」は、そんなマリメッコのデザイナーのドキュメンタリー。マリメッコのデザイナーは、複数いるけれど、代表的なデザイン、ウニッコ(ケシ)をデザインしたのが、マイヤ・イソラ。 有名になったしお金も沢山、手に入っただろうけど、彼女は幸せだったのだろうかと思った。男の子を望む家族の元、女の子として生まれたことで、あまり可愛がられなかったという幼児期。結婚をして子供をもうけたのが19歳。早すぎる結婚と子ども。同居することなく破綻した1度目の結婚。彼女は生まれた子供を自分で育てることなく、学校に。その後も数回結婚するが、その都度、破綻する。 普通、結婚すると、家を作る。その家が居心地いいように、家具を揃え、料理をする。 13歳からひとり暮らしをしていたマイヤにとって、家庭とはどんなところかも分からなかったのかもしれない。本当の家庭を持たない彼女があちこち旅をするのも、その寂しさから逃れるためだったのかもしれない。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.03.14
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■「午前十時の映画祭13」■一度、スクリーンで見たかった。もう一度、スクリーンで見たかった。特に素晴らしい傑作を選び、1年間にわたり連続上映する■午前十時の映画祭13■いよいよ4月7日(金)開幕!13回目となった今回の上映のラインナップは次のとおり。★・・・2週 ☆・・・1週上映。■「午前十時の映画祭13」ラインナップ■★あ行★★『愛と哀しみのボレロ』(1981年)★『アラビアのロレンス/完全版』(1962年)★『アルゴ探検隊の大冒険』(1963年)★『暗殺の森』(1970年)★『海の上のピアニスト』(1998年)★『エクソシスト ディレクターズカット版』(2000年)★『お葬式』(1984年)★『男と女』(1966年)★か行★★『カサンドラ・ク ロス』(1976年)★『グリーンマイル』(1999年)★さ行★★『ショーシャンクの空に』(1994年)★『ショコラ』(2000年)☆『ジュラシック・パーク』(1993年)☆『ジュラシック・パーク III』(2001年)★『スケアクロウ』(1973年)★た行★★『タワーリング・インフェルノ』(1974年)★『大脱走』(1963年)★『地球防衛軍』(1957年)★は行★★『バックドラフト』(1991年)★『バベットの晩餐会』(1987年)★『ブラック ・レイン』(1989年)★『ボルサリーノ』(1970年)★ま行★★『マイ・フェア・レディ』(1964年)★『マルサの女』(1987年)★『ミツバチのささやき』(1973年)★ら行★★『リバー・ランズ・スルー・イット』(1992年)★『ロスト・ワールド/ジュラシック・パー ク』(1997年)・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.03.13
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■フェイブルマンズ■人生の出来事、そのひとつひとつが映画になった。映画館を初めて訪れて以来、映画に心奪われるようになった少年サミー・フェイブルマンは、母親からカメラをプレゼントされる。家族の休暇や旅行の記録係となった彼は、しだいに妹や友人たちが出演する作品を制作するようになるが、サミーを応援し支える母親とは反対に、父親は単なる趣味にすぎないと考えていた。そんな両親の間で葛藤するサミーだったが、引っ越し先の西部で出会う様々な出来事によって、その未来は大きく変わっていく。 映画に心を奪われた1人の少年の成長と夢を追う姿を描くヒューマンドラマ。「ジョーズ」、「ET」、「ジュラシック・パーク」シリーズのスティーヴン・スピルバーグがメガホンをとり、自身の原体験を描く。 スピルバーグ監督について改めて調べてみた。★スピルバーグが長年1947年生まれと偽ってきたためで、1946年生まれが正しい。Spielberg(シュピールベルク)というドイツ語の姓は直訳すると「芝居山」という意味で、祖先が17世紀に居住していたオーストリアの町の名前に由来する。★ユダヤ人であったほか、ディスレクシア(失読症もしくは難読症、学習障害の一種)のために同級生より読み書きを修得する速度が遅く、このためいじめも受けたこともあった。★1971年には『刑事コロンボ』の第3作目である「構想の死角」で監督を務めた。★1997年のアカデミー賞では、ホロコーストを描いた『シンドラーのリスト』で作品賞、監督賞を受賞する。スピルバーグは、この作品の製作に意欲的で報酬を断っている。また映画製作と並行し、ホロコーストの生存者が存命のうちに証言を映像で記録し、収集保管を趣旨とする「Survivors of the Shoah Visual History Foundation」(ショアー生存者映像歴史財団)の創設準備に取りかかり、5万人の証言を集めることを当初目標にかかげる。◎ユダヤ人であるスピルバーグ監督にとって、ホロコーストは、他人事ではなかったのだろう。★サミー少年の家の食事風景がすごい。紙のテーブルクロス、紙の皿、紙のコップ、プラスティックのカトラリー。皆の食事が終われば、食器を、テーブルクロスにまとめて捨てる。アメリカといえど、1950年代って今よりも使い捨てが少ないのに、なぜ?と思っていたら母親がピアニストで手を大事にするからだとか。甘やかしすぎ!! 作る映画、作る映画全て大ヒット。人生に辛い事などないと思っていたスピルバーグだが、ユダヤ人差別で学校でいじめにあったり、ディスレクシア(失読症もしくは難読症、学習障害の一種)だったり、両親の離婚という考えられないほど辛い少年時代を生きてきたことを知った。■エンドロールのつづき■■バビロン■■エンパイア・オブ・ライト■と映画愛溢れる映画が続いている。この映画はアカデミー賞7部門ノミネート作品。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.03.09
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■エンパイア・オブ・ライト■人生を照らす光は、きっとある。過去のつらい経験からヒラリーは心に闇を抱えたまま、地元で愛されている映画館「エンパイア劇場」で働いていた。そこへ夢をあきらめ、映画館で働くことに決めた青年スティーヴンが現れ、無慈悲な現実や苦難に見舞われてきた2人はしだいに心を通わせるようになる。前向きなスティーヴンによって生きる希望を見いだすヒラリーだったが、時代の波によって彼らは想像以上の試練に直面する。 1980年代のイギリスのリゾート地を舞台に、映画の魔法とそこで暮らす人々の絆を描いたヒューマンラブストーリー。『1917 命をかけた伝令』のサム・メンデスがメガホンをとり、主人公のヒラリーを『女王陛下のお気に入り』のオリヴィア・コールマン、スティーヴンを『ブルー・ストーリー』のマイケル・ウォードが演じた。共演は『英国王のスピーチ』のコリン・ファース、『裏切りのサーカス』のトビー・ジョーンズら。 コロナ禍におけるロックダウンを経験し、「映画館がなくなってしまうのではないか」という懸念が心をとらえ、今こそ映画館への愛を形にするときだと考えたことから本作の制作をスタートさせたというサム・メンデス監督。「人には生活から逃げて、想像力をフルに使い、別の自分を見つける場所が必要だ。ある人は本の中に、またある人は音楽や演劇の中に、この映画の登場人物の場合は映画館の中に逃げ場を見つける」と語るように、劇中では舞台となる1980年代初頭の社会不況のなか、人々に寄り添い心躍らせた映画と映画館、そして音楽といった当時のポップカルチャーへの惜しみない愛と讃歌も綴られていきます。舞台が「1980年代初頭のイギリスの海辺の町マーゲイト」という設定なのでどこかな?と調べてみた。ロンドンより南で、イギリス・ケント州、地図の右側のドーバーの近くだった。 ロケ地はイギリス・ケント州のマーゲイトにある、元映画館とダンスホールの建物、ドリームランドシネマを美術スタッフが大幅に改修したもの。壁の線やガラス窓、照明・・・アールデコ様式の建物がが素晴らしい。観光名所になりそうだ・・・。映画が終わったら、元に戻したのだろうか? 映画の中で「炎のランナー」が上映されるというシーンがあった。「炎のランナー」を調べたら、1981年の制作。「エンパイア・オブ・ライト」が1980年、1981年の出来事。上映会には、ライに住む、ビートルズのメンバー、ポール・マッカートニーも来るという設定だった。■炎のランナー■■エンドロールのつづき■■バビロン■「エンパイア・オブ・ライト」・・・。映画に携わる人々を描いた映画が続く。◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆■アールデコの街・ネイピア■■アールデコの街・ニュージーランド・ネイピア■■アールデコ・ウォーク■・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.03.08
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■レナードの朝■1969年、NYブロンクス。慢性神経病の専門病院にセイヤー医師(ロビン・ウィリアムズ)が赴任してきた。当初、患者たちへの接し方に苦労したセイヤーだったが、さまざまな訓練療法を施した結果、次第に効果が現れ始めていた。最も重症の患者は、30年前に入院して以来、半昏睡状態で寝たきりの生活をおくるレナード・ロウ(ロバート・デ・ニーロ)だった。セイヤーはまだ公式に認められていない新薬を使い、レナードの機能回復を試みるが―。 ロバート・デ・ニーロとロビン・ウィリアムズ、名優同士の共演による実話を元にした医療ドラマ。難病に苦しむ患者たちに起きた奇跡的な出来事と、彼らの治療に精魂を傾けた医師の姿を描く。『ビッグ』の女性監督、ペニー・マーシャルの代表作であり、アカデミー賞では作品賞、デ・ニーロの主演男優賞、脚色賞にノミネートされた。『レナードの朝』(原題:Awakenings)は、医師・オリバー・サックス著作の医療ノンフィクション(1973年刊)。また、そのノンフィクションを基にした舞台作品、映画作品。マウント・カーメル病院に入院していた嗜眠性脳炎の20名に、1960年代に開発されたパーキンソン病向けの新薬L-ドーパを投与し、覚醒させたが、耐性により効果が薄れていった状況を記述している。実話である原作では20名の患者全てに対する記述が行われているが、映画は原作に基づくフィクションであり、レナードに対する描写が主である。1990年制作の有名な映画だけれど私は見たことがなかった。30年間半昏睡状態の人が生き返るって・・・と思っていたけれど、医師の書いたものに基づく実話だというから驚いた。 元気なころのレナードは、10歳くらいで年代は、1930年代。当時の子どもは、ハンチングをかぶっていた。また、石板を持っていたなど、いつものことながらチェックした。1939年頃に10歳くらいの子どもとして入院して30年間、気が付けば40歳くらいの男性になっていたレナード。鏡を見て驚く。そのため、当時のポラロイドカメラなど知らなかったので、医師が教えていた。病気がよくなっても彼の失った30年間は、戻らないのだ。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.03.06
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■バビロン■夢をつかむ覚悟はあるか1920年代のハリウッドは、すべての夢が叶う場所。サイレント映画の大スター、ジャック(ブラッド・ピット)は毎晩開かれる映画業界の豪華なパーティの主役だ。会場では大スターを夢見る、新人女優ネリー(マーゴット・ロビー)と、映画製作を夢見る青年マニー(ディエゴ・カルバ)が、運命的な出会いを果たし、心を通わせる。恐れ知らずで奔放なネリーは、特別な輝きで周囲を魅了し、スターへの道を駆け上がっていく。マニーもまた、ジャックの助手として映画界での一歩を踏み出す。しかし時は、サイレント映画からトーキーへと移り変わる激動の時代。映画界の革命は、大きな波となり、それぞれの運命を巻き込んでいく。果たして3人の夢が迎える結末は…?■『ラ・ラ・ランド』■の監督最新作の舞台は、ゴージャスでクレイジーなハリウッド黄金時代。豪華なファッションに、ド派手なパーティ、規格外の映画撮影に、熱狂的ジャズミュージックが、観る者の感性を刺激する。主演には、ブラッド・ピット、マーゴット・ロビーを迎え、激動のハリウッドで夢を叶えようとする男女を演じる。ゴールデン・グローブ賞では作品賞や演技賞をほぼ独占するなど主要5部門にノミネート。本年度の賞レースの主役との呼び声高い、未来に語り継がれる新時代の名作が誕生した!無声映画からトーキーへの移行期のハリウッドを舞台に、映画業界で夢を叶えようとする男女を描く。★■時代は■俳優たちの行いを管理し、画面上でのヌードや薬物の使用を禁止した自主規制条項“ヘイズ・コード”施行直前の1920年代後半。そこでは、あらゆる堕落した行為が野放しにされていたことを伺わせるのが、このパーティシーンだ。★ほとんどのメインキャラにはモデルがいる。ネリーは自分の性的欲求をオープンにすることで国中に旋風を巻き起こした元祖”イットガール(愛らしさとセクシーさを兼ね備えた新人女優の呼び名)”、クララ・ボウにインスパイアされていて、ボウはどんな状況でもすぐに涙を流せるという特技の持ち主として知られている。それを目薬なしで再現するマーゴット・ロビーの熱演には唸る。*無名の新人から大女優になったネリーは、声がよくないという理由で役が来なくなる。★マニーは当時のハリウッドで最年少のスタジオ幹部となったキューバ移民、ルネ・カルドナがモデルとされている。★トーキーに変わったことで撮影現場に生じた混乱についても映画は正しく伝えている。ネリーが初めてトーキーの撮影に臨むシーンで、靴底が音を立てただけでマイクがそれを拾ってしまい、NGが出て、何度も何度もテイクを繰り返すというところだ。おかげで異常なほど加熱した防音ボックスの中に閉じ込められたカメラマンが、気絶してしまう場面もある。トーキーの撮影シーンでは、音がするからと、暑くてもクーラーがかけられない。スタッフの履物は、歩いた時音がしないように、ゴム底の靴。★唯一、時代の変化に適応するのがいつもパーティシーンでトランペットを奏でていたシドニー・パルマー(ジョヴァン・アデポ)だ。トーキー映画の音楽の重要性を認識したハリウッドメジャー各社が、数多くのミュージカル映画をシドニーのために用意したのだ。シドニーは映画が音声を獲得するまでは冷遇されていた伝説の黒人ミュージシャン、デューク・エリントンやルイ・アームストロングたちを束ねたキャラクターだとか。そう考えると、『バビロン』は隅々までハリウッドの映画史を学ぶのに最適なテキストと言えそうだ。★映画の中で雪を降らすシーンにアスベストを降らせていた。怖っ!! 映画の中に、「雨に唄えば」、「アバター」・・・などなど多くの映画の名シーンば流れている。 「カメラを止めるな!」と叫ぶシーンがあって、思わず笑った。( ´∀` )189分と3時間を超えるけれど、まったく退屈しなかった。この長尺を撮らせてもらえる監督って本当に信頼されているんだなと思った。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.02.21
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■シークレット・ガーデン■両親を亡くしたメアリー(ディキシー・エゲリック)は親戚に引き取られる。彼女が広い屋敷を散策していると、閉ざされた庭園を見つける。彼女は従兄弟のコリン(イードン・ヘイハースト)や友人ディコン(アミール・ウィルソン)とともに、荒れ放題だった庭園の秘密を明らかにしていく……。 「英国王のスピーチ」のコリン・ファース主演で小説『秘密の花園』を映画化。両親を亡くし、親戚に引き取られた少女メアリーは、屋敷の中で閉ざされた庭園を見つける。彼女は従兄弟のコリンや友人ディコンとともに、荒れ果てた庭園の秘密を解き明かしていく。出演は、「メリー・ポピンズ・リターンズ」のジュリー・ウォルターズ。監督は、「ベイビーブラザー」のマーク・ミュンデン。『Kino Festival 2022』で上映。■原作者は、■バーネット,フランシス・ホジソン1849-1924。イギリスのマンチェスター生まれ。幼いうちに父親が亡くなり、1865年、母親と兄妹とともに伯父をたよってアメリカへ移住。貧しい家計を助けるために物語を書いて雑誌に投稿し、それが掲載されたのをきっかけに作家活動をはじめる。24歳で結婚した後もつぎつぎと作品を発表し、大人向けの長編『ローリーの娘』によって、アメリカとイギリス両国で高く評価されるようになる。 代表作『小公子』『小公女』『秘密の花園』は児童文学の古典として、長く読みつがれている。★バーネットの作品は、19世紀後半のものだ。「秘密の花園」も20世紀初頭の1911年にバーネットが発表したもの。今回の作品は第1次印パ戦争の1948年となっていた。そのため、「秘密の花園」のイメージがちょっと違う。★また、「秘密の花園」の魅力は、わがままな少女が庭の世話をすることによって、召使の弟、ディッコンやその家族、庭師、小鳥などと仲良くなっていく成長を描いたものだ。庭仕事などがまったく描かれていなかったのが残念。★当初、本作はスタジオカナルUKの配給で2020年4月3日に全英公開される予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、同年8月14日に公開日が延期された。■シシングハースト・カースル・ガーデン(ホワイト・ガーデン)■■コットニー・キャッスル・ガーデン。■■ナイマンズ・ガーデン■■モティスフォント・アビー・ガーデン■■プライヤー・パーク・ランドスケープ・ガーデン■■ペンズウイック・ロココ・ガーデン■■キフツゲート・ガーデン■■ヒドコート・マナー・ガーデン■このページの写真はすべて、■シシングハースト・カースル・ガーデン(ホワイト・ガーデン)■。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.02.14
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■エンドロールのつづき■「人生」という物語が、いま始まる。9歳のサマイはインドの田舎町で、学校に通いながら父のチャイ店を手伝っている。厳格な父は映画を低劣なものだと思っているが、ある日特別に家族で街に映画を観に行くことに。人で溢れ返ったギャラクシー座で、席に着くと、目に飛び込んだのは後方からスクリーンへと伸びる一筋の光…そこにはサマイが初めて見る世界が広がっていた。映画にすっかり魅了されたサマイは、再びギャラクシー座に忍び込むが、チケット代が払えずにつまみ出されてしまう。それを見た映写技師のファザルがある提案をする。料理上手なサマイの母が作る弁当と引換えに、映写室から映画をみせてくれるというのだ。サマイは映写窓から観る色とりどりの映画の数々に圧倒され、いつしか「映画を作りたい」という夢を抱きはじめるが――。 映画に出会ったチャイ売りの少年が、映画監督になるまでの道のりを実話に基づき描いたヒューマンドラマ。★インドはカースト制で身分の上下が厳しい。主人公は、バラモンというカースト制の最上級に属しているが、チャイ売りをしている父親のもとで貧しい。チャイ売りとは遊ぶなとまで言われている。 バラモン(カースト制での最上位)でプライド高めだが落ち目な父親。★英語が話せるか話せないかで就ける仕事が変わる。★エンドロールに沢山の映画監督の名前が・・・。その中に、日本人の監督もいて、嬉しい♪★アルフレッド・ヒッチコック★チャン・イーモウ★スティーヴン・スピルバーグ★ジェーン・カンピオン★勅使河原宏★小津安二郎★黒澤明これは現代版「ニュー・シネマ・パラダイス」だ。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.02.09
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■ヘアー■徴兵され、ベトナムの最前線に赴くことになったオクラホマ出身の青年クロード(ジョン・サヴェージ)は、2日後の出征を前にニューヨーク見物をすることに。セントラルパークでヒッピーたちの奔放なパフォーマンスに圧倒された彼は、召集令状を燃やしていたヒッピーのリーダー、ジョージ(トリート・ウィリアムズ)と意気投合、行動を共にすることに。公園で目にした馬上の令嬢シーラ(ビヴァリー・ダンジェロ)に心奪われたクロードは―。 1967年、オフブロードウェイでの初公演を観て感激したフォアマン監督は、終演後に制作者たちに会い、映画化したいと申し出たという。当時その願いは叶わなかったが、『カッコーの巣の上で』(75)でアカデミー賞を受賞し、企画を選べる立場になったフォアマンは、12年後、満を持して映画化に臨んだ。 主役に選ばれたジョン・サヴェージは、『ディア・ハンター』に続くベトナム映画出演。『理由なき反抗』のニコラス・レイ監督が将軍役で出演している。 ★ミュージカルと戦争★歌って踊る。若い男女が恋を語る。ミュージカルと言えば、そんなイメージが浮かぶ。しかしながら、今回上映される「キャバレー」と「ヘアー」、二本のミュージカルは「戦争」をその背景として色濃く描いている。ジーン・ケリーやフレッド・アステアが華麗なステップを踏むというミュージカル映画のスタイルは時代とともに変わり始めたのだ。 1961年の「ウエスト・サイド物語」はニューヨークに暮らす移民たちの対立を題材にしているし、 1964年の「シェルブールの雨傘」は戦争で引き裂かれる男女の話、 1965年の「サウンド・オブ・ミュージック」は第二次世界大戦前、ドイツに併合されるオーストリアを舞台にしている。1972年の「キャバレー」は第二次世界大戦を背景にし、ライザ・ミネリの圧倒的な存在感もあり、高い評価を得ることになる。 その7年後、今度はベトナム戦争を背景にしたミュージカル映画「ヘアー」が登場する。ミュージカルの特徴は「喜怒哀楽」が普通の映画よりも大きな振れ幅で表現されることにある。歌や踊りはラブストーリーのためのものだけではなくなった。もっともっと大きな意味での愛と哀しみと、そして小さからぬ希望を表現するものになったのだ。「午前十時の映画祭12」より・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.02.07
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■金の国水の国■国が動いた・・・2人だけの「小さな嘘」から。金の国であるアルハミトのおっとりした王女サーラと、水の国バイカリで屈指の賢さを誇る建築士のナランバヤルは、国の未来のために偽りの夫婦を演じることになる。夫婦を演じるなかで、2人は自分たちでも気づかぬうちに恋に落ちてしまう。そして、隣り合いながら長年敵対関係にある国同士の2人の恋は、国をも動かしていく。100年断絶している2つの国。敵対する国の2人が起こす奇跡を描いた岩本ナオの同名漫画を劇場アニメ化。 2017年「金の国水の国」と2018年「マロニエ王国の七人の騎士」で史上初・2作連続で「このマンガがすごい!」第1位を受賞した岩本ナオの漫画を映画に。 商業国家で水以外なんでも手に入る裕福な「金の国・アルハミト」と貧しいが豊かな自然と水に恵まれた「水の国・バイカリ」。西洋でも東洋でもなく、中東ともアジアとも違う独特の絵だった。時代も馬車が出てくるので、18世紀くらいか? 作者の岩本ナオ氏について調べてみた。■子供のころ、赤石路代作品を読み、■そのヨーロッパ描写に影響を受ける。また、『王家の紋章』にも夢中になる。特に両作のコスチュームに惹かれる。漫画の影響で、中学・高校時代に西洋史に興味を持ち、大学の専攻は、「古代ギリシャ・ローマ」。卒論テーマは「古代ギリシャ彫刻」。2004年、「その彼女の存在」で第10回月刊フラワーズコミックオーディション金の花賞を受賞し、『月刊フラワーズ』(小学館)2004年5月号に掲載されデビュー。以降、同誌や『凛花』(小学館)で作品を発表。2007年から『月刊フラワーズ』で『町でうわさの天狗の子』を連載した。同作で第55回(平成21年度)小学館漫画賞少女向け部門を受賞。2016年に『金の国 水の国』にて、「このマンガがすごい!2017」オンナ編1位受賞。『マロニエ王国の七人の騎士』で「このマンガがすごい!2018」オンナ編1位受賞。同作家が別作品で2年連続1位を受賞するのは「このマンガがすごい!」で初めてのこととなる。 映画は、物語と絵が動くもの。漫画も物語と絵が魅力的でないと成立しない。多くの映画が漫画を原作にしているのは、納得だ。漫画のファンらしい女性が映画のパンフレットに見入っていたが、この映画の主人公・王女サーラって魅力的なのかな??ずんぐりとしていて、しもぶくれの顔だし、おっとりしていると言えば聞こえがいいが、才色兼備とはいえない。叶姉妹の姉みたいな長女の姫と比べて見劣りすることこのうえない・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.02.04
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■そして僕は途方に暮れる■人生を賭けた逃避劇。行き着く先は、天国か地獄か?!自堕落な日々を過ごしているフリーターの菅原裕一(藤ヶ谷太輔)は、5年間同棲している恋人・里美(前田敦子)と些細なことで言い合いになり、話し合うこともせずに家を飛び出す。その夜から、同郷の幼なじみで親友の伸二(中尾明慶)、大学の先輩でバイト仲間の田村(毎熊克哉)、大学の後輩で映画の助監督をしている加藤(野村周平)、東京で暮らす姉・香(香里奈)のもとを渡り歩くが、ばつが悪くなるとその場を逃げ出すことを繰り返す。ついには母・智子(原田美枝子)が1人で暮らす北海道・苫小牧の実家へたどり着くが、母とも気まずくなり、雪の降る街へ出ていく。最果ての地で行き場を無くして途方に暮れる裕一は、かつて家族から逃げて行った父・浩二(豊川悦司)と10年ぶりに再会する。父の家に誘われた裕一は、スマホの電源を切り、すべての人間関係を断つのだが……。平凡な1人のフリーターが、ほんの些細なことから、あらゆる人間関係を断ち切っていく、人生を賭けた逃避劇。逃げ続けたその先で、彼を待ち受けていたものとは――。 本当にいい映画だった。主人公の菅原裕一(藤ヶ谷太輔)のくずっぷりがよく描かれている。30歳を過ぎているのに、★自分の部屋がない。彼女に頼っている。頼っていても自分の出来ることがあればやるなら、許せるが、働かず浮気さえするクズ。★バイト。30歳を過ぎてバイトって辛い。しかもそのバイトもサボりがちって働くこと真剣に考えていない。母親に送金させている。★時間の使い方。人のうちにいても、夜遅くまでテレビを見て、朝、遅くまで寝ている。★変にプライドが高い。まったくのクズのくせに注意されると逃げる。お金がないから人の家に泊まるのに姉の家では、お金をあげるといわれると「お金が目的で来たのではない」と言って出ていく。意見されそうな人の電話には出ない。 主人公・菅原裕一(藤ヶ谷太輔)が逃げるたびに舞台が変わるっていう感じで舞台にピッタリと思っていたら舞台が先だったらしい。■とても良かったです。■先輩の部屋に貼ってあったブエノスアイレスのポスター、インスタントな娯楽としてのテレビ、常に垂れ流されてるバラエティ番組の音。深夜のファミレス、お正月の東京、冬の西日、30を過ぎても着てるダッフルコートのシルエット。細かい部分からも、すごく伝わってくるものがあって、痛かった。主人公の藤ヶ谷太輔くんはじめ、役者陣皆さん素晴らしかったです。東京から北海道の苫小牧に帰るというから飛行機かと思いきや、バスで仙台に行って、仙台港からフェリーに乗って苫小牧に帰っていた!!そういうルートもあるのかとビックリ!!・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.02.02
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■グレイ・ガーデンズ■ケネディ大統領の妻ジャクリーヌの叔母といとこであるビッグ&リトル・イディの親子は、ボロボロの屋敷で二人暮らし。ともにシンガーやモデルとしてショービジネスの世界を目指した過去をもつ二人は、喧嘩をしたり、ラジオから流れてくる曲に合わせて歌ったり、ベランダで日光浴をしたり、猫に餌をやったりして暮らしている。とくに娘のリトル・イディは、監督のメイズルス兄弟にダンスを披露したり、二人を誘惑してみたり、とにかく活発に話して動きまわる。そしてなによりも、頭にスカーフを巻いたりスカートを上下逆さまに着たりするなど、著名デザイナーなどにも影響を与えることになる奇抜で個性的なファッションが魅力的。1975年の『グレイ・ガーデンズ』では、母と娘の一筋縄ではいかない異様な関係が鮮烈に描き出されている。≪ビッグ&リトル・イディ親子とは≫J・F・ケネディの妻ジャクリーヌの叔母ビッグ・イディとその娘リトル・イディ。名家の生まれでありながら、二人とも若いころに歌手やモデルとしてショービジネス界を志す。しかし成功を収めることはなく没落し、高級住宅地イーストハンプトンにある、そこら中に穴があいた廃墟のような豪邸で二人きりのエキセントリックな生活をしている。世間から隔絶された一見すると悲惨な暮らしぶりでありながら、特に娘のリトル・イディは奇抜なファッションセンスと、突然歌い踊りだすなど明るすぎるキャラクターで観客を魅了し、『グレイ・ガーデンズ』が公開されるや、一躍ファッションアイコンとして認められることになる。 かつてはイーストハンプトンでつまらない常識に反抗しながら、社交界の一員として豪華で贅沢な暮らしを楽しんでいた「ビッグ・エディ」と「リトル・エディ」。マイゼル兄弟の1975年のドキュメンタリーに基づいたテレビ映画やミュージカルもつくられたという伝説の作品だ。(日本版ミュージカルは演出・宮本亜門、メインキャスト・大竹しのぶと草笛光子)。グレイ・ガーデンと呼ばれる家で、エキセントリックかつ相互に依存しあう二人の人生が零落していく様子を描く。★行政から、ごみ屋敷をなんとかするようにと言われても出来ない親子。そんな時、片付けをかって出たのがジャックリーン・ケネディ。★2006年には1975年のドキュメンタリーでカットされた部分を使って「グレイ・ガーデンズ ふたりのイディ」も映画として公開された。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.01.19
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■キャバレー■1931年、ナチズムが台頭してきたベルリン。アメリカ人のサリー(ライザ・ミネリ)は、毎晩小さなキャバレー「キットカット・クラブ」で唄い、いつかスターになる日を夢見ていた。ある日、ロンドンからやって来たブライアン(マイケル・ヨーク)がアパートの隣の部屋に越してくる。自由奔放な性格のサリーとは反対に、博士号を取得するまでの間、英語を教えて生計を立てようとしていた真面目なブライアン―二人はいつしか愛し合うようになる―。 「ピピン」「シカゴ」など、ブロードウェイ・ミュージカルの演出家、振付師として名高かったボブ・フォッシーが、映画監督として初の大成功を収めたミュージカル・ドラマ。アカデミー賞では、フォッシーの監督賞、主題歌「キャバレー」を熱唱したライザ・ミネリの主演女優賞、ジョエル・グレイの助演男優賞ほか8部門を受賞した。主役のライザ・ミネリの父親は、ミュージカル映画「恋の手ほどき」でアカデミー賞・監督賞を受賞。母親は、ミュージカル映画「オズの魔法使い」の主人公を演じたジュディ・ガーランド。という大物二世。 この役は、ライザ・ミネリは一世一代の当たり役で、劇中人物というより本人自身としか思えないほどぴったり。昔は、「キャバレー」と言えは、ライザ・ミネリ。ライザ・ミナリといえば「キャバレー」といっていたくらい彼女の当たり役だった。 しかし一番印象に残るのは不気味なメイクを施した舞台のMCという役をこなす、芸達者のジョエル・グレイだった。自身がゲイというのもその仕種に現れており、細かい表現が本当に巧い脇役だった。■狂言回しのジョエル・グレイ。■白塗りの顔に派手なメーク、そしてホワイトタイに燕尾服。まさにワイマール時代のキャバレー司会者のスタイルそのものです。彼のナンバーは、下ネタに時事風刺が散りばめられ、一種独特のアンダーグラウンド感を醸し出します。むろん、「Money」でのライザ・ミネリとのアクロバティックなパフォーマンスも見事です。 時代は1931年。出演者の名前の文字がアールデコで好き。ライザ・ミネリの舞台衣装もアールデコだった。■動画:「キャバレー」より「Money」■ナチスという嵐の前に生まれた、乱痴気騒ぎと愛の悲劇を描いた作品です。■1931年のベルリン場末キャバレー司会者MC役で素晴らしい演技を見せたジョエル・グレイ■■キャバレーとは■本来はダンスやコメディショーなどパフォーマンスをする舞台のあるレストランやナイトクラブのことである。語源はオランダの「カブレット」と同じフランス語圏内のピカール方言である「カンブレット」と諸説あり、はっきりしていない。当初は「小部屋」と意味合いで使用されていたが、その小部屋で酒がよく飲まれていたことから、居酒屋の意味するものに変わっていく。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.01.17
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■近江商人、走る!■商人ヒーロー見参!ある近江商人との出会いから、大津の米問屋・大善屋で丁稚奉公することとなった銀次。それから 5 年が過ぎ、商才を発揮する銀次は、店の仕事だけではなく、職人の互助組合作りや茶屋の看板娘お仙のアイドル化計画などを手掛け、町の人々を助ける。そんな彼の元には先輩の丁稚・蔵之介、同じ店で働く楓、眼鏡職人の有益や大工の佐助など仲間が集まるようになった。だが、悪辣な奉行の罠によって、大善屋が千両もの借金を背負うことに。蔵之介の父も関わるこの悪企みから店を守るため、銀次は大津と15 里=60km 離れた堂島の米の価格差を利用した裁定取引を思いつく。電話もネットもない時代、飛脚でも半日掛かる距離を越え、情報を迅速に入手するため、銀次たちが仕掛けた壮大な作戦とは? 大坂商人、伊勢商人と並ぶ「日本三大商人」のひとつであり、現在の滋賀県をベースに全国を駆けまわった「近江商人」の活躍を描く痛快ビジネス時代劇。商いの才と人情に長けた近江商人の銀次が、ある時は怪我をした職人や閑古鳥が鳴く茶屋をアイデアで助け、ある時は店の大借金返済に知恵で挑む。無理難題に挫けず、あっと驚く発想で難局を乗り切る、今の日本に必要な“商人ヒーロー”が誕生した。 ビジネス時代劇と銘打ち、享保の時代を背景に商人、銀次の成長を描いている。アイデアマンの銀次が、大工たちに相互扶助の組合を作らせたり、人気番付のトップにするために茶屋娘のライブショーを開いたりと、この時代を描いたにしては現代的なアレンジが随所にみられる。 ツッコミどころが多くて、茶屋娘のライブショーは、「○○坂・・・」のセンターを争いか!! それぞれの推しのために、応援する「オタ芸」もワロタ。それにしても、銀次は、そんなことばかりしていていいのか?!一方でクライマックスの櫓に上って、旗振り通信をすることで、60㎞離れた大坂と大津の米相場の情報をいち早く得ようとする、銀次の奇抜な作戦。これは歴史的に実際に行われていた情報収集方法で、史実と現代風なアレンジとがミックスされた、気軽に楽しめる娯楽作になっている。■旗振り通信は、■江戸時代中期から明治期にかけての日本で、米相場などの情報を伝えるために活用されていた、旗などを用いた通信システム(大型手旗信号の一種)である。「気色見」(けしきみ)、「米相場早移」(はやうつし)、「遠見」(とおみ)ともいう。昼間は旗、夜間は松明(松明を用いる方法を「火振り」という)や提灯(都市近郊)が用いられた。■山口県・下松市・笠戸島■に行った時、「火振り岬」という地名があった。(地図の下部分)■「近江商人」といえば■買い手よし、売り手よし、世間よしという「三方よし」がモットー。「商いは自らの利益のみならず、買い手である顧客はもちろん、世の中にとっても良いものであるべきだ」今の世の中で、もしコロナの特効薬や予防薬が出来れば、売り手、買い手、そして世間もコロナの恐怖から逃れられる。まさに三方よしの商品だが・・・。●映画の中で、飛脚が走っているシーンがあった。飛脚は急ぎの場合で、普通、手紙は、「文遣い(ふみづかい)に託す。少しばかり刻(とき)はかかるが、手渡ししてくれるし、安価で使い勝手が良い。■あきない世伝金と銀(五)■・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.01.14
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■ドリーム・ホース■欲しいのは、胸の高鳴り。イギリスのウェールズにある小さな村で主婦のジャンは夫と2人で暮らしていた。馬主経験を持つハワードの話を聞いた彼女は、村のみんなに共同で競走馬の馬主になることを提案。約20人の馬主組合を作った彼らは、「ドリームアライアンス」と名前を付け育てることに。彼らの夢や希望を背負うドリームアライアンスは奇跡的にレースを勝ち進み、馬主組合に新たな希望をもたらしていく。 実在する競走馬と育て主の主婦の実話を基にしたハートウォーミングストーリー。ドラマ「HEARTSTOPPER ハートストッパー」のユーロス・リンがメガホンをとり、『ヘレディタリー/継承』のトニ・コレットが主人公のジャンを演じた。ジャンが馬を育てるきっかけとなる夫ハワードを『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のダミアン・ルイスが演じる。 馬主組合をつくるとき、彼らが確認したのは「決して儲けようとしないこと」。儲けではなく、「胸の高鳴り(ウェールズ語でホウィル)」を求めて結成した。変化のない日常の中でワクワクするものがあることは、人生を諦めかけていた大人たちにとって、プライスレスな生き甲斐となっていく。イマドキな言い方をすると、それは「推しのいる生活」。ドリームアライランスの快進撃は、彼らに再びチャンスとチャレンジをもたらし、人生が輝き始める。その後の大きな挫折を経てから訪れる、ラスト20分の疾走感溢れる大逆転劇に「胸の高鳴り」がとまらない。 ドリームアライアンス(夢の同盟)の名の通りの馬の夢のような、しかし実話に基づいた作品。主人公・ジャンが、たまたま聞いた馬主という面白い世界の話に触発されて、思い立って自力で300ポンドの牝馬を購入。夫の手を借りて厩舎を作り、仔馬を産ませる。その馬を競走馬に村の人で育てようと提案する。競走馬を育てるには、餌代の他に、飼育員に預けて、それなりに教育しなければならないって初めて知った。そのためにかかる費用を村の有志で集めようというものだ。主催者ジャンの暮らしは、スーパーマーケットでのパート、両親の介護、何事にも無関心な夫に明け暮れるだけの毎日。そんな彼女が、自分で生きがいを見つけ、それを村の人達と共有する物語は、痛快でもある。NHKの■映画で見つめる世界のいま■で紹介された。初回放送日: 2022年12月27日【映画で見つめる世界のいま】今回は逆境の中で大きな挑戦をした人たちを描いた2作品。経済が破綻したジンバブエから南アフリカに難民として逃れた4人がワインのテイスティング世界選手権に挑むドキュメンタリー■「チーム・ジンバブエのソムリエたち」。■英ウェールズで単調な日々を送る女性が競走馬のオーナーとなり最高峰のレースに挑戦する「ドリーム・ホース」です。千葉大学特任教授の藤原帰一さんとお伝えします。それよりも早く、この映画があることは知っていたけれど、NHKの映画紹介で、絶対に行こうと思った。■ウエールズの言語■現在のウェールズでは、ウェールズ語は英語と並んで公用語とされる。道路標識や公文書は、2カ国語で表記されている。例えば、イングランドから鉄道または自動車でウェールズに入ると、国境付近に設置された看板には、2か国語で『Welcome to Wales』『Croeso i Cymru』(クロイソ イ カムリ)と書いてある。■スコットランド■スコットランドには、国旗がある。国歌がある。国の花がある。そしてスコットランド発行のお札まである!!!・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2023.01.11
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■ブラックナイトパレード■♪音が出ます!!サンタの舞台裏、お見せします。【受験失敗・就活失敗・彼女無し】コンビニ・ポーソン練間北口店で3年間アルバイトをしている冴えない男・日野三春(吉沢亮)。世間がクリスマスムード一色で盛り上がる中、突如、黒いサンタ服を着た男に「内定だ!今日から正社員!よろしく頼む!」と、無理やり連れ去られてしまう。目覚めるとそこは、なんと北極!そして三春が働くことになった会社は、「サンタクロースハウス」!!!世界中から届く子供たちの手紙、山積みのプレゼント、そして黒いサンタ服を着た大勢のブラックサンタたち。個性が強すぎる同僚たちと共に、超激務の“ブラックサンタ”として働き始める三春だったが、この会社には誰も知らない秘密があった。 サンタにまつわる実在の伝承を基に、クリスマスを運営するサンタたちの姿を描いた中村光の同名漫画を実写映画化。「銀魂」シリーズをはじめ、漫画の実写化を多く手掛ける福田雄一がメガホンをとり、『キングダム』の吉沢亮が主人公の日野三春を演じる。また、「かぐや様は告らせたい」シリーズの橋本環奈、『坂道のアポロン』の中川大志、「仮面ライダージオウ」の渡邊圭祐が出演する。 この映画、見に行くつもりはなかったけれど、作者が中村光と知って行くことに! 「荒川アンダーザブリッジ」をテレビで見て中村光を知り、ファンに。 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の主人公、小栗旬も、「荒川・・・」の大ファンで、村長役に立候補してきたという。小栗は電話による直談判で起用となったが、その際小栗が、 星役に山田孝之が出演したい旨を話したことにより、山田の起用も決定した。って、小栗旬、「荒川・・・」どんだけ好きやねん、と笑ったわ((´∀`))ケラケラ。 次に、はまったのが、「聖☆お兄さん」。ダジャレやお笑いをこよなく愛し、新しモノ好きな浪費家イエスと、自分とお金に厳しく、シルクスクリーンでTシャツを作るのが大好きなブッダ。世紀末を無事に超えた二人は、東京・立川のアパートをシェアし、日本の四季を堪能しながら下界でバカンスを過ごしていた。二人はマイペースに日常生活をエンジョイしているが、ついつい神パワーを発揮し、あちこちでセイントな奇跡を起こしてしまう。ブッダとイエスがルーム・シェアって(* ´艸`)クスクス そんな中村光の作品とあっては、見逃すわけにはいかない。って私は、今回、映画を見るまで、こういう作品があることも知らなかった。まわりは若い人ばかりで、私は、浮いてたかも(〃艸〃)ムフッ 小ネタがいっぱいあったので、メモ。●主人公、日野三春の父親の名前は「冬馬」。●三春のアルバイト先のコンビニの名前が「ポーソン」(ローソンではなく)(〃艸〃)ムフッ●田中皇帝(カイザー)三春のコンビニ時代のバイト仲間で宿敵。DQN(どきゅん)、テンションアゲアゲ&チャラ男。常に三春の邪魔をする男の名前。カイザーを漢字で書くと「皇帝」(〃艸〃)ムフッ「皇帝」と書いて「カイザー」と読む名前が、「DQNネーム」=「ドキュンネーム」!!このキャラ、お見送り芸人しんいちが思い浮かんだ(笑) DQNって何?基本的な意味DQN(どきゅん)とは、軽率そうな人、非常識な行動をする人、教養がなく品位がない人を侮辱的に表すときに用いるネットスラング。読み方は「ドキュン」が主流。DQNに関連した用語としては「DQNネーム」「ドキュンネーム」がある。これは、DQNの親が子供に付けそうな名前を意味しており、基本的には常識から逸脱した奇抜な名前を揶揄する言葉である。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2022.12.29
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■泣いたり笑ったり■やっかいだけど愛してる。バカンスを過ごすため、イタリアの海辺の別荘を訪れた快楽的に人生を享受する裕福なカステルヴェッキオ家と代々漁師で労働者階級のペターニャ家。価値観や家族観もまるで対照的な2つの家族を待ち受けていたのは、両家の父親トニ(ファブリツィオ・ベンティヴォッリオ)とカルロ(アレッサンドロ・ガスマン)が再婚するという新事実だった。父親にひとかたならぬ思いを抱く双方の家族は大混乱。元妻や娘、息子たち、果ては両家の孫まで巻き込み、バカンスは予測不能な大騒動に。両家の諍い、そしてトニとカルロの恋の行方は……。 父親同士の再婚が巻き起こす騒動を描いたロマンティックコメディ。バカンスを過ごすため、イタリアの海辺の別荘を訪れた裕福なカステルヴェッキオ家と漁師で労働者階級のペターニャ家。ところが、父親トニとカルロの再婚の知らせを受けた両家は大騒ぎに……。出演は「盗まれたカラヴァッジョ」のアレッサンドロ・ガスマン、「人間の値打ち」のファブリツィオ・ベンティヴォッリオ。 美術商の裕福なトニと漁師のカルロ。まったく出会う機会のない二人が出会ったのは・・・。カルロの告白を聞けば、二人がめぐり逢い、結婚まで考えだしたのが納得する。 それにしても、漁師親子、カルロとサンドロってイケメン!!映画の中でも、息子サンドラがイケメン、いや親のカルロの方がイケメンという女子たち。ふたりとも、イケメンで、ホレてまうやろ~~~!! サンドロは、金髪だったけど染めているのかな?金持ちの親父・トニの娘のペネロペの髪も、くるくると巻き毛&少し色が違うのが混じっていて、外人っていいなと羨ましい。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2022.12.28
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■チーム・ジンバブエのソムリエたち■ワインボトルを開けた瞬間、行き止まりの人生が動き始めた。ワインがない国で知られるジンバブエ共和国から、「世界ブラインドワインテイスティング選手権」に4人のソムリエが初参戦した。ジンバブエから南アフリカに逃れた難民であるジョゼフ、ティナシェ、パードン、マールヴィンは、白人がほとんどを占めるワインの世界に故郷の誇りを懸け挑もうとしていた。クラウドファンディングによってフランスのブルゴーニュに到着するも、わずかな資金で雇った彼らのコーチは久しぶりの晴れ舞台に暴走してしまう。 ワインのない国出身の4人組が「世界ブラインドワインテイスティング選手権」に挑む姿を描いたドキュメンタリー。出場するチームのほとんどが先進国の白人で構成されるなか、難民かつ黒人で構成された「チーム・ジンバブエ」は彼らの誇りを懸けて勝負に挑んでいく。メガホンをとったのは『世界一美しいボルドーの秘密』のワーウィック・ロスとロバート・コー。 南アフリカのトップソムリエとなったジンバブエ難民の4人とスカイプで話をしたらとても魅力的でした。彼らは自国の圧政と経済危機の中から南アフリカへ。一人は南アに来るまでに命を落としそうになりました。元々、彼らはワインのワの字も知らなかったんですよ。なのに「チーム・ジンバブエ」を結成して、なんと「世界ブラインドワインテイスティング選手権」に挑戦する。それ自体がおとぎ話のようで心を掴まれ、映画にしたいと思ったんです。(監督) ジンバブエから逃げて、南アフリカに来たというと彼らは、愛国心がないと感じるかもしれないと思うけど、それは違う。彼らは好きで逃げたのではなかった。ジンバブエにいたら暮らしていけないから、命からがら逃げてきたのだった。南アフリカについても、「難民」ということで、元からいた黒人たちに暴力を振るわれることもある。「世界ブラインドワインテイスティング選手権」に出場することになった4人は、ジンバブエににいた時は全く知らない者同士。彼らに共通するものは、「ジンバブエ人」、「難民」、「ワインに対する情熱」、そして「祖国への愛」・・・。だから彼らを追いやったジンバブエの国旗を持って、ジンバブエチームとして出場。ジンバブエ人がワイン・テイスティング選手権チームを作るということは、「エジプトにスキー選手のチームを作るようなもの」と映画ではいう。 私は、映画を見る前から「クールランニング」を思い浮かべていた。1988年、カルガリーのオリンピックで世界中に注目されたチームがあった。それは、冬季五輪史上初の南国ジャマイカのボブスレー選手団。彼らの予想外の大健闘という実話を基に、とびきり愉快で心暖まるこの映画。ヨーロッパの強豪チームに笑われたり馬鹿にされたりしながらも、大健闘する話は、何度見ても面白い。「彼らが南アフリカで認められ成功することが出来たのは、自分自身と家族のために、より良い暮らしを実現しようという、非常に強いポジティブ思考の賜物でしょう。そして、彼らのジンバブエへの強い愛にも心動かされました。選手権出場を通して、母国ジンバブエの未知なる可能性を世界に示すことが出来たし、そしてこのスポットライトで、抑圧的な政権の下で生きてきたジンバブエの若者たちに勇気を与えたい、と彼らは強く願っていましたから。この映画は単なる大会への挑戦だけでなく、希望と変革の物語なのです。監督・プロデューサー・脚本:ワーウィック・ロス&ロバート・コー 「世界ブラインドワインテイスティング選手権」に出場しただけにとどまらず、海外で講演会をしたり、ワインの会社を作ったり、難民たちを助けたり・・・。彼らの活躍は、まだまだ続く。難民の見方が変わった映画だった。■動画:チーム・ジンバブエのソムリエたち■・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2022.12.27
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■ネバー・ゴーイン・バック■飛びっきりの青春。アンジェラとジェシーは兄とその友人を含めた4人で共同生活を送っているが、バイトに明け暮れてやっと家賃を払うことができるくらい生活に困窮していた。しかし、アンジェラはジェシーの誕生日に一週間のバカンスをプレゼントしようと2人分のチケットを購入する。不足分の家賃を稼ぐため無茶苦茶な追加シフトを入れるも、家に泥棒が入ったり、兄のせいで刑務所に入れられたり。挙句の果てにはバイトもクビ寸前の状況になり、アンジェラは追い詰められてしまう。 親友への誕生日プレゼントとして、リゾートのバカンスをプレゼントしようと奮闘する少女の青春を描いたロードムービー。『ティーン・ビーチ・ムービー』のマイア・ミッチェルがアンジェラ、『デス・ウィッシュ』のカミラ・モローネがジェシーを演じる。監督を務める『愛しい人から最後の手紙』のオーガスティン・フリッゼルが自身の経験から着想を得て制作した。 本作は、オーガスティン・フリッゼル監督のほぼ自伝的映画であるというが、こんな生活をしていたら、ホームレスになっていてもおかしくないような、ハチャメチャぶり。青春ガールズ・ムービーというけれど、これが青春なら、青春なんかいらない。二人とも、刹那的すぎる。 普通、旅行しようとなると、月々、旅行のための貯金をする。貯まったら、行くとなるが、彼女たちは、行きたい時に行く、だ。お金は、部屋代を当てる。若いうちは無茶しても大丈夫って言う人がいるけれど、私は、そうは思わない。若いうちは、しっかり勉強するべきだ。 二人とも、家庭が面白くないから、ルームシェアしている。暴力を振るわれたりするんなら、家を出るということも分かるが、どうもそうではないらしい。若さをもっと大事にして欲しい。下品な会話や、「娼婦」みたいな肌を露出した服装。刹那的で将来のことを考えない二人。二人は、若いから美しい。けれど、勉強して、若々しくてセンスある服装をし、知的な会話をするような十代を過ごすならば、今よりももっと美しく見えるだろう。また、10年20年後には、とんでもない差ができるだろう。勤め先の店のパンケーキが美味しそうだった。『Never Goin' Back』二度と戻らない若さのバカさ。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2022.12.23
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■ある男■愛したはずの夫は、まったくの別人でした・・・。弁護士の城戸は、ある女性から亡くなった夫、大祐の身辺調査を依頼される。依頼者である里枝は、離婚を機に子どもと故郷へ戻った際に大祐と出会い、再婚して幸せに暮らしていたが、不慮の事故で彼を亡くしてしまう。悲しみに暮れるなか、法要に訪れた大祐の兄、恭一が遺影に写る男を見て、「これは弟ではない」と告げたことで、夫がまったくの別人であったことが判明。依頼を受けて亡くなった男の正体を追う城戸は、衝撃の真実を知る。 平野啓一郎の同名小説を原作とした、亡くなった1人の男の正体を追うヒューマンミステリー。『蜜蜂と遠雷』の石川慶がメガホンをとり、男の正体を追う弁護士の城戸を『悪人』の妻夫木聡が演じた。城戸に依頼を持ち込む男の妻を『愛のむきだし』の安藤サクラ、正体を偽り別人として生きた男を劇場版『東京喰種 トーキョーグール』の窪田正孝がそれぞれ演じる。 亡くなった夫が偽りの過去を持っていたというのがあらすじと知って、浮かんだのは、■ゼロの焦点■ 原作を見ないで行ったのでこの亡くなった男の人はどんな事があって名前を変えたのかドキドキして観た。自分ではどうすることもできない運命を背負わされてしまった子どもはどうしたらいいのか?子供だけではない。 犯罪を犯した子を持つ親も一生、世の中から隠れるように暮らす。有名な事件、幼女殺害犯のMが捕まった時、私の父が「可哀そうに・・・」と言った。「殺された女の子も可哀そうじゃけど、犯人の家族が・・・」と言った。逮捕後、Mの実家には「おまえも死ね」「娘も同じように殺してやる」などと書かれた差出人不明のハガキや封書が届き、嫌がらせの電話も続く。そんななか、妹のひとりはすぐに仕事を辞め、予定していた結婚も自ら「破棄したい」と申し出る。別の妹は通っていた看護学校を退学。そして印刷所を営んでいた父親は自宅のあった土地を売って遺族への賠償金にする目処がついたところで自殺する。 映画を見ながら、犯罪者の家族の背負わされたあまりにも大きな事実に、過去を消すために名前を変え、別人になった「X」の気持ちが分かるような気がした。どうすることも出来ない運命というのは、この事件を担当した、城戸弁護士も同じ。彼は、在日コリアン三世なのだ。 「愛」と「過去」をめぐる珠玉の感動ヒューマン・ミステリーだ。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2022.12.22
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■天上の花■あなたがどんな詩を書いたって日本は戦争に負ける・・・。昭和になってすぐのこと、萩原朔太郎を師と仰ぐ三好達治は、朔太郎家に同居する美貌の末妹・慶子と運命的に出会う。たちまち恋に落ちた達治は、結婚を認めてもらうため北原白秋の弟が経営する出版社に就職するが、僅か二ヶ月であえなく倒産。再び寄る辺なき身となった達治は慶子の母に貧乏書生と侮られて拒絶され、失意の中、佐藤春夫の姪と見合い結婚をする。 時は過ぎ、日本が戦争へとひた走る頃、達治の戦争を賛美する詩は多くの反響を呼び、時代は彼を国民的詩人へと押し上げてゆく。しかし、朔太郎とはその戦争詩をめぐって関係が悪化してしまう。昭和一七年、朔太郎は病死。そして四日後には慶子が夫・佐藤惣之助と死別する。昭和一九年、朔太郎三回忌で再会した達治は、慶子に一六年四ヶ月の思いを伝え、妻子と離縁し、慶子を家に迎える。東京に空襲が迫りくる中で、身を隠すように越前三国にひっそり新居を構えた二人には、雪深い冬の過酷な生活が待ち受けていた。純粋な文学的志向と潔癖な人生観の持ち主である達治は、奔放な慶子に対する一途な愛とその裏返しの憎しみが次第に心を蝕んでゆき、二人の愛憎劇は思いもよらぬ結末を迎える……。 「天上の花」とは、一般的に仏教用語で曼珠沙華、彼岸花のことをさすが、三好達治は、その詩のなかで、辛夷(こぶし)の花にその名をつけている。◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆「僕は、あなとを十六年四ヶ月思い続けてきた・・・。」という冒頭のナレーション。三好達治の慶子に対する態度は、ストーカー。それほど慶子が好きなのに、男尊女卑の考えが沁みついていて、すぐ、手が出るところは、今でいう、DV男。三好達治は、父親が金がかからない、学費が官費の大阪陸軍地方幼年学校で教育されたので、暴力が日常的な生活があったのではないだろうかと可哀そうになった。慶子と暮らす前に、佐藤春夫の姪と見合い結婚をするが、そこでも暴力をふるっていたという。◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆★人物相関図★★三好達治詩人:萩原朔太郎を師と仰ぐ。一生愛した、慶子は、師の妹。15歳:父の希望で中学を2年で中退、学費が官費の大阪陸軍地方幼年学校に入学。 大阪からの受験者は50名、うち合格は2名だった。22歳:伯母に学費を借りて京帝国大学文学部仏文科に入学。★萩原朔太郎詩人、温厚な人柄。名前の朔太郎は、長男で朔日(ついたち)生まれであることから、命名された。実家が金持ちで、1902年(明治35年)頃、16歳の時最初のカメラを買って写真を始めた。この時従兄である萩原栄次の日記に「朔ちゃんが六五銭の写真機を買って来て、屋根の上から釣鐘堂を撮す」とある。1927年(昭和2年)頃から三好達治、堀辰雄、梶井基次郎などの書生や門人を多く抱えるようになる。三好達治は朔太郎の4人いた妹の末っ子*アイ*に求婚するが断られ、のちにアイが再々婚した佐藤惣之助に先立たれると、妻を離縁しアイを妻として三国町で暮らすが、まもなく離縁する。アイとは、映画の中で慶子という名前。★萩原葉子朔太郎の娘でエッセイスト、作家。「天上の花」の作者。「蕁麻(いらくさ)の家」は、母親が他の男のもとに走ったことが原因で、幼少期から祖母、叔母など家族みんなに疎まれ、頼みの父親からも避けられてしまう主人公の、まさに棘に囲まれているような生活を描いた秀作。第15回女流文学賞を受賞。 父親が萩原朔太郎ということで、裕福に育ったのではと思っていたが、とんでもない苦労をしている。私が萩原葉子を知ったのは、エッセイストとして独り立ちしてからなので、不幸な子ども時代のことは、知らなかった。森茉莉と仲良しで、フラメンコを踊る人くらいしか知識が無かった。映画の最期の方で朔太郎の末妹の慶子に「おば様、葉子です・・・」という若い女性がいたがそれが、葉子だと思う。★萩原朔美今から50年近く前、萩原朔美の名前を知った時は、その名前から、萩原朔太郎の孫だろうと思った。母親が朔太郎の娘、萩原葉子だと分かった時も、葉子が離婚して元の姓に戻ったからだと思っていたが、結婚しないまま朔美を産んだという。若い頃、寺山修司脚本の「毛皮のマリー」で美少年 欣也役で出演。本作では、北原白秋の弟が経営する出版社の社長として出演している。私は、20代の頃の美しかった朔美が書いたエッセイの載った雑誌を購入していた。★佐藤惣之助(1890年12月3日-1942年5月15日)詩人。1933年、萩原朔太郎の妹・アイ(映画の中では慶子)と結婚。晩年には民謡や歌謡の作詞に手を染め、『赤城の子守唄)』『人生劇場』『湖畔の宿』など、通称:六甲颪『阪神タイガースの歌』も佐藤の作詞である。1942年5月11日の萩原朔太郎の葬儀で、葬儀委員長を務めたが、その4日後に脳溢血で死去。◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆■「雪」 三好達治■太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。■竹 萩原朔太郎■・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2022.12.17
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■ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ■君とネコとの思い出が、永遠に僕を守ってくれる。イギリスの上流階級に生まれ、父亡きあと一家を支えるためにイラストレーターとして活躍するルイス。妹の家庭教師エミリーと恋におちた彼は、大反対する周囲の声を押し切り結婚するが、まもなくエミリーは末期ガンを宣告される。庭に迷い込んだ子猫にピーターと名付け、エミリーのために彼の絵を描き始めるルイス。深い絆で結ばれた“3人”は、残された一日一日を慈しむように大切に過ごしてゆくが、ついにエミリーがこの世を去る日が訪れる。以来、ピーターを心の友とし、ネコの絵を猛然と描き続け大成功を手にしたルイスだった。しかし、次第にルイスは精神的に不安定となり、奇行が目立つようになる。やがて「どんなに悲しくても描き続けて」というエミリーの言葉の本当の意味を知る──。 19世紀末から20世紀にかけて、イギリスで大人気だったイラストレーター、ルイス・ウェイン。夏目漱石の「吾輩は猫である」に登場する、絵葉書の作者だとも言われている。彼が描いたネコは、愛らしくてコミカル、生き生きとしたタッチで今にも絵から飛び出してきそうなものばかり。そんな絵を残したルイス・ウェインとは、どんな人物だったのか? ネコを描き始めたきっかけと理由とは? そこには、周囲からの大反対のなか結婚し、3年後にこの世を去ってからも、その愛で夫を生涯守り続けた妻エミリーと、親友であり人生の師でもあるネコのピーターとの物語があった。 映画を見るまで、ルイス・ウェインという人のことを全く知らなかった。映画のチラシを見て、時代が19世紀末から20世紀初頭ということ、しかも舞台がイギリスということで、見に行った。 主人公のルイス・ウェインと彼の妹の家庭教師エミリーが結婚するということになるが、家族は大反対。★理由1エミリーが家庭教師であること。当時、働く女性は、貧しい階層で、家庭教師も貧しい階層の女性の仕事だった。■ジェイン・エア■でも地位のある男性が、家庭教師と結婚するということは、考えられないことだった。家庭教師は、使用人で、貧しい女性がなる仕事だったからだ。★理由2エミリーが当時としては、歳をとっていたということ。ウェインは23歳の時、10歳年上のエミリーと結婚。当時は、若くて美しく、親がお金持ちというのが女性の魅力。貧しく当時としては歳をとっている女性は、世間体が悪いと反対する。 ところで、ルイス・ウェインは、上流階級ということだが、私にはそうは見えなかった。上流の定義とは、遊んでいても暮らせるということではなかったのか?ルイス・ウェインは、絵を描いて必死に働くが、要領が悪いからか、多くは稼げない。おまけに、母親と沢山の姉妹の生活を支えるのでいつもお金に困っている。ウェイン家は、上流階級というより、中流階級しかも下位の中流階級ではなかったのだろうか?イギリスの田舎の風景が美しかった。 夏目漱石がインスピレーションを受けて「吾輩は猫である」を書いたという。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2022.12.16
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■ギレルモ・デル・トロのピノッキオ■「知ってる話だと思うかもしれないが違う。別物さ…」悲しみに暮れる木彫師ゼペットの心を癒すために、木で作られた操り人形に、魔法のように命が吹き込まれる。人形はピノッキオと名付けられ、いたずら好きでわがままなピノッキオはこの世に居場所を求める冒険を繰り広げる。 ゼペットじいさんが作った木の人形が妖精の魔法によって動き出し、見世物になる物語。19世紀の末にイタリアで書かれた原作は、あまりにも有名。誰もが知っているクラシックの物語が、天才的クリエイターによって信じられないほど鮮やかに甦ることがある。その瞬間を目撃するのは、映画ファンにとって大きな喜びだ。次回のアカデミー賞でも受賞(長編アニメーション賞)の最有力になっている本作は、まさにその最高のサンプルだ。 嘘をつくと鼻が伸びてしまうピノッキオの特徴や、コオロギのキャラ、見世物小屋でのパフォーマンスなどが描かれつつ、まったく新しい物語に出会ったようなサプライズと感動が用意されている!ピノッキオの外見からして、シンプルな“木の人形”なので、これまでのイメージが一変。 そして新たな脚色のアイデアが絶妙。ゼペットがなぜ木の人形を作ったのか。背景となる第二次世界大戦が、どのようにピノッキオや周囲の運命に関係してくるのか。さらに、あの有名な結末はどうなっているのか……。デル・トロらしい、ややマニアックで怖い隠し味、ミュージカルとしての高揚感も含め、大人こそ没入してしまう可能性が大の本作。“生きることとは何なのか”というテーマも物語に美しく溶け込み、忘れがたい後味に浸らせてくれる。ヨーデルを歌うピノッキオは可愛い♪大人が見て感動する映画だった。『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』は、あの有名なピノッキオのお話を、基本を守りながらも新たな解釈/エピソードを加えて映画化したもの。今年度のアカデミー賞で長編アニメーション賞の最有力といわれるほど、大絶賛が集まっている。◆最終的なノミネーションは2023年1月24日に発表。第95回アカデミー賞は同年3月12日に開催される。第95回アカデミー賞の長編アニメ映画賞の選考対象となる作品が発表された。その中で私が見た作品。★『バズ・ライトイヤー』★『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』★湯浅政明監督の『犬王』、全27作品から、アカデミー会員の投票により5作品に絞られる。・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2022.12.09
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■ビージーズ 栄光の軌跡■時代を生き抜く音楽がある。人生と共に歩んだ音楽がある。ビー・ジーズは英国マン島に生まれたバリー・ギブと3歳下のふたごの弟たちロビンとモーリスのギブ3兄弟によるグループで、少年時代から活動を開始し、2003年にモーリス・ギブが早世するまで半世紀あまり文化に多大な影響を与えたバンド/パフォーマー、ソングライター。代表曲「ステイン・アライヴ」で歌われている通り、時代の変遷を生き延び、人の心に触れて、人生のサウンドトラックとなる数々の名曲を生み出し続けた。本作は貴重な写真や未公開のムービーを駆使して、名曲誕生の瞬間を体験できる臨場感あふれる構成になっている。単なる成功談を超え、時代の寵児として疾走したビー・ジーズを襲った逆風と現在へと続く偏見の萌芽を、ひとつの時代の終わりを告げるエピソードとともに描き、今日の分断社会へのメッセージともなっている。彼らがその嵐をどう生き延びたのか、ひとつの成長物語であり、兄弟愛の物語である。 日本でも映画『小さな恋のメロディ』(1971)や『サタデー・ナイト・フィーバー』(1977)のサウンドトラックでその存在を知ったファンも多いビージーズ。 私が、ビージーズを知ったのは、タイガース経由。 ■ザ・タイガース/ホリデイ■▲トッポが歌っている!!泣ける( ;∀;)■ビージーズ/ホリデイ The Bee Gees / Holiday (1967年)■▲本家の歌声。 その後、トッポがタイガースを脱退。代わりに入ってきたのが、シロー。シローは、ビージーズの曲を歌ってタイガースに合格したそうだ。■ザ・タイガース、ワーズ 岸辺シコー歌&トーク■▲1980年代のタイガース「シーサイド・バウンド」が懐かしい♪シローの歌と軽妙なトークが好き♪「ビージーズという世界的に有名な・・・。今もごっつお金をもうけてはります」((´∀`))ケラケラ■ビー・ジーズ The Bee Gees/マサチューセッツ Massachusetts ≪歌詞≫ (1967年)■泣ける♪マサチューセッツは、なぜか泣ける。( ;∀;) ■小さな恋のメロディ「若葉のころ」 / ビージーズ 日本語訳■映画「小さな恋のメロディ」では、■Melody Fair - Bee Gees 1971 歌詞 対訳■メロデイ・フェアと■若葉のころ / ビージーズ ■「若葉のころ」が大ヒット(日本のみ) ■Saturday Night Fever(サタデー・ナイト・フィーバー)-Bee Gees Stayin' Alive■「Stayin' Alive」、「恋のナイトフィーバー」の大ヒット!!■Bee Gees - Massachusetts (One For All Tour Live In Australia 1989)■こんなにヒットが多いのにビー・ジーズの歩みは、実際には逆風と戦い続ける日々だったそうだ。★兄弟のもめごとでロビンが脱退。リードボーカルの取り合い。2年で再結成。■ドキュメンタリー『ビー・ジーズ 栄光の軌跡』奇跡の復活■★ディスコ音楽撲滅運動の影響を受ける。1979年白人のラジオDJの呼びかけで、ディスコを破壊するためのイベントが行われた。シカゴの球場にディスコのレコードが持ち寄られ、爆破されるという、当時の社会を反映したイベントだった。1977年、「サタデイ・ナイト・フィーバー」でディスコ音楽が大ヒットしたビージーズは、大いに影響を受けた。 それでも彼らは代表曲「ステイン・アライヴ」に歌われるように兄弟と共に時代と立ち向かい、多くの人々の心に残る楽曲を作る。■ステイン・アライヴ:意味■ それぞれの楽曲の出来るまでの裏話が面白かった。★■ファルセットボイス誕生の秘密に迫る特別映像■★「ニューヨーク炭鉱の悲劇」をレコーディングしていた時。急に灯りが消えて真っ暗に・・・。ビージーズ(Bee Gees)の「ニューヨーク炭鉱の悲劇(New York Mining Disaster 1941)」という1967年のデビュー曲。炭鉱に閉じこめられた人々の歌。なんという偶然か・・・!!! これは時代とジャンルを超越して“人生のサウンドトラック”ともいえる名曲の数々を生み出し続けたビー・ジーズの3兄弟を描いた感動の音楽ドキュメンタリーだ。テンポがよくて、この映画は、1960年から今までのギブ一家の歴史であり、サブカルチャーの歴史でもある。時代を生き抜く音楽がある。人生と共に歩んだ音楽がある。■Bee Gees - Stayin' Alive (Official Video)■■Bee Gees - How Deep Is Your Love (Official Video)■・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2022.12.07
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■マリー・クワント スウィンギング・ロンドンの伝説■世界のファッションを塗り替えた革命は、チェルシーの小さなショップから始まった・・・。第二次世界大戦後、戦争の爪痕と階級差別が残るロンドンで、若者たちは自由を求めていた。フランスのオートクチュール発の優雅で女らしいファッションに窮屈さを感じていたマリー・クワントは、1955年に自分が着たい服をクリエイトしたロンドン初のブティック《BAZAAR》をチェルシーのキングス・ロードにオープン。開店直後からマリーがデザインした服は奪い合いになり、60年代初めには動きやすく少女らしさを演出するミニスカートが世界中で大ブームを巻き起こした。若い女性の“ほしい”に敏感なマリーを支えたのは、夫のアレキサンダー・プランケット・グリーンと友人のアーチー・マクネア。ブランドのアイコンであるデイジーはファッションから下着、メイク、インテリアと生活に広がり続け、3人はファッションビジネスの新機軸を打ち出してゆく。 1960年代、“スウィンギング・ロンドン”と呼ばれたカルチャーの中心人物である伝説のデザイナー、マリー・クワントの素顔に迫ったドキュメンタリー。60年代初め、ミニスカートで大ブームを呼んだマリーは、世界のファッションに革命を巻き起こす。モデルのケイト・モス、ファッションデザイナーのヴィヴィアン・ウエストウッド、ミュージシャンのデイヴ・デイヴィスらが出演。監督は、ファッショニスタとしても知られ、■「アーニャは、きっと来る」■などで活躍するロンドン出身の女優サディ・フロスト。私は1960年代には、マリー・クワントの名前を知らなかった。しかし、ミニスカートは、皆がはいていた。インターネットが無かった時代、みんなどうやってミニスカートを知ったのだろうか? そこで浮かんだのが、テレビのCM「レナウン娘」。レナウン娘とは、日本のアパレル企業「レナウン」がかつて放映していたテレビCMのことである。ワンサカ娘という。■動画:ワンサカ娘'64■ 今だったら、ロンドンで流行っているものがリアルタイムで分かる時代だが、ネットがなく、テレビも一家に一台という時代。きっと流行に敏感なCM業界がミニスカートをはいて楽しそうに踊る画を流して、私たち庶民がミニスカートを知るという時代だ。 また、歌手のスカートを見て知ることも。それまでは、歌手は人形のドレスのような長い裾の服を着て歌っていた。ところが、若い歌手がミニをはいて歌うようになって、あっという間に広がった。1967年の■真赤な太陽■では、美空ひばりもミニスカートをはいて歌っている。時代も彼女に味方したのだろうと思う。1945年、第二次世界大戦が終了。10年くらいは、女性の服といえばパリが本場という時代。 先日見た■ミセス・ハリス、パリへ行く■もロンドンの貧し未亡人が本場、パリに洋服を作りに行く話。当時、流行の服が買えるのは、セレブだけ。そんな中、普通の女性も服が欲しいという思いに上手く合ったのだろう。 当時は分からなかったけれど、マリー・クワントは、ビートルズやツイッギーと並ぶ1960年代のアイコンだったのだ!!・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2022.12.06
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■ミセス・ハリス、パリへ行く■夢はいつだって、人生を輝かせる。1950年代のロンドン、戦争で夫を亡くし未亡人となった家政婦は働き先で美しいドレスに出会う。そのドレスは、初めて聞くクリスチャン・ディオールというブランドのもので、450ポンドと高価なドレスだった。ドレスの美しさの虜となった彼女は、ディオールのドレスを購入するためパリへ向かう。そこでは新しい出会いと恋が彼女を待っていた。 ディオールのドレスに魅了された女性がパリへと向かう姿を描くロードムービー。ポール・ギャリコの小説「ハリスおばさんパリへ行く」を原作に、主人公のミセス・ハリスを『ファントム・スレッド』のレスリー・マンヴィルが演じた。また『ピアニスト』のイザベル・ユペール、「ハリー・ポッター」シリーズのジェイソン・アイザックスらが共演する。 オートクチュール(フランス語: haute couture)とは、パリ・クチュール組合(La Chambre Syndicale de la Couture Parisienne、通称サンディカ)加盟店で注文により縫製されるオーダーメイド一点物の最高級仕立服のこと。その店のことは、オートクチュールメゾンという。サンディカに正式に加入するには、パリに一定数以上のプロの技術者を抱えたアトリエを持つなどの様々な条件や審査がある。オートクチュールは手仕事の高度な職人技術が反映されたフランスの伝統と職人技が誇る芸術品であり、スーツ1着が300万円以上の最高級品である。歴史あるフランス特有の服飾文化から創造される様々な伝統技術を持つ職人が存在しない日本では、オートクチュールレベルの仕立て服を創ることはできない。 ◆サンディカ加盟店◆◆シャネル(Chanel)◆クリスチャン・ディオール(Christian Dior)◆ジバンシー(Givenchy)◆ゴルチエ・パリ(Jean Paul Gaultier)◆フランク・ソルビエ(Franck Sorbier) オートクチュールの魅力が分からない私。1950年代は、憧れの服だったのだろうけど、あれを着こなすことが出来るのはモデル。モデルが着ていたら振り返ってため息が出るだろうが、普通の人が着ていたら振り返って笑われる服だと思う。1950年代、もし私がオートクチュールが1着買えるお金があったとしたら、絶対に使わない。もしどうしても服を買わなければならないならば、春夏秋冬のお出かけ用を2着ずつ=8着、上等な喪服を1着、四季の普段着を4枚*4=16着、下着に寝間着・・・。いくら使っても数百万円って使えない( ;∀;)◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆■パリのストリートスタイル、”普通じゃない”を着こなすパリジャンの魅力。■・・・・・・・・・・・・・・・・ にほんブログ村・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2022.11.24
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