水彩画紀行  スペイン巡礼路 ポルトガル 上海、蘇州   カスピ海沿岸からアンデスの国々まで

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ロシアの華麗なバレー団 TODES



バクーで公演があると言うので2500円でチケットを予約。

はじめ白鳥の湖で始まったバレーは、一転して予想外の展開。

白鳥のような可憐な乙女達が、突然スペインのフラメンコにあわせて踊る粋な舞踏となったり

妖艶に乱舞するペルシャのハーレム娘たちに変身したり、

20人の若者と乙女の華麗な舞踏に2時間ほど魅入らされた。

魅力あふれるシーンを思い起こしながら紹介すると・・・

まず、歓びや悲しみや嫉妬やユーモアが多様に踊りにあふれていること。

  たとえば、しがない書記の若者がひょうきんな仕草で踊っていると、

  掃除服のやつれた乙女がやってきて掃除を始める。

  若者がちょっかいを出してからかう。

  怒った娘は、若者を蹴飛ばして服を脱ぐ。

  下には、僅かばかりの布をまとった豊満な肢体が現れて

  妖艶な激しい舞踏を始める。

  あきれて見とれていた若者も、一転して、

  若々しい男らしいダンスをしながら乙女に絡み合う。

  やがてふたりで華麗なデュエットを踊って終わる。



次に肢体のしぐさだけで、これほど豊かに表現できるのかと言う感動。

  後方空中展開を数回繰り返しながら、舞台狭しと跳躍する若者。

  6人の男たちに肩の上で最後まで飛び跳ねて踊る乙女。

  振り付けが変幻自在。

各シーンにドラマがあり筋書きがあり、多様であること。


ウエストサイド物語の集団ダンスでは、男も女も同じように踊る場面が多いが

  ここでは、乙女は、つねに女らしく、おどろくほど色っぽい妖艶な仕草で踊る。




アメリカと違ってロシアの国民性と言うか、表情にも仕草にも

ヨーロッパ以上に感情がこもっている。

愛、悲しみ、嫉妬、なんでもドラマチックに表現力豊かなこと。

わずか一人の女性振り付けによるものとは思えないほど、

ひとり、デュエット、集団で、さまざまに舞踏が変化する。

10年の歴史を持つ有名なバレー団。

会場は、美しく着飾った乙女達のファンでいっぱい。

宝塚の歌劇団と似ているようでかなり違う。

男性が入っていることで、陰と陽の変化が生まれ表現が膨らんでいる。

バレーの基礎をマスターしていて、フラメンコでも、タンゴでも、より華麗で自由自在なこと。

とにかく、舞台の若者や乙女たち自身が、ほんとうに楽しそうに踊っている魅力的なバレー団 TODES。

TODESとは「死」と言う意味と「現代的な」と言う意味があるよう。

DVDやビデオCDにもなって世界公演も行っているよう。

素晴らしい舞踏の饗宴を機会があったら、ぜひ一度ご覧ください。

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