たま~に更新日記

たま~に更新日記

最後の出産のこと(前半)



おしるしは、16日の朝に小用を足した私の手によって発見され、まだ学校に行く前だった旦那にも、「赤ん坊、きっともうすぐ来るよ。頭の中に置いといて」と、ティッシュについたおしるしを見せて確認させといた。(←三回目の出産&夫婦だから出来る業)

その16日の午後から軽い陣痛のようなものが来ていたので、夕方、お義母さんに電話してモコとノノ子を預け、学校から帰ってきた旦那に、「陣痛が来てるかもしれないから病院に行きたい」と言って連れて行ってもらった。

車の中では、助手席でじっとしていられない病気を持つ私は、愛用のU字型の長い枕を股に挟んで、椅子を思い切り倒して寝そべってみた。シートと背中に隙間が出来て、それが不愉快な気分だったが、出発してしまってはどうにも出来ないので、早く病院に着かないかなぁとか、なるべく自分が車の中にいるということを考えないようにして、リンゴをひとつ握り締めながら行った。

病院に着いて、助産婦さんと挨拶をして、早速腹にゴム製のベルトをつける。余談だが、助産婦さんは、前回の出産の時に、今回のようにおしるしが来て病院に行った時に担当してくれた、あの経産婦に「5分間隔になったら来て」と無茶を言った若い助産婦さんだった。(ちょっと鈴木蘭々似)

またこの人にチェックされるのか~、でも前回はチェックしてもらった翌日に陣痛が来てノノ子もすんなり産まれたから、まぁいっか。ってな具合に自分の中で縁起をかついでおき、、助産婦さんに子宮口の開き具合をチェックしてもらった。
子宮口は前回同様またもや、まだ1cmしか開いておらず。

助産婦さんが「これだと5時間後に来るか5日後に来るか誰も分からないね」と言った。やっぱりな・・・陣痛らしい波が遠ざかっていたのを感じてたので、まだまだだな とは思っていたのだが、やはり子宮口も開いてなかったか ちぇっ。

私はまたノノ子の時のように、陣痛が来てようが来てまいが、子宮口の開き具合を知りたかったから病院に来て良かったのだが、子宮口も開いてないし陣痛も来てないしで、旦那とお義母さんと子供達には悪いことしてるような気分にもなった。

その後、医者が来て、超音波検査で子供の位置や大きさなどをチェックし、私の体もチェック(むくみがでてるかどうかとか心音とかね)して、ちょっとした問診があった後に、お産はまだみたいだけど、30分ばかり病院の周りを散歩してみたら?それで陣痛が来たら入院しましょう。

てなことを言われたので、旦那と外に出てぶらりぶらりと少し歩き、「今日はまだ来ない気がするから家に帰ろう」と私が言い、病室に戻って帰る旨を告げ帰宅。車のシートと体の間にクッションが必要だなと思いながら、またもリンゴ一つを握り締め約15分間の道のりを乗り切った。

そして次の日、国家試験を目前に控えた旦那が出掛けに「様子が変わったらすぐ電話してくるようにね。早め早めにね。お願いね」 などと、注意のようなものをしながら学校へ向かった。

しばらくして、こっちの友達Mちゃんの次男坊が誕生日だったので電話を入れ、まだ産まれてないんけ?陣痛っぽい痛みじゃないけど波みたいなのは来てるんだよね~今も腹が張ってるし、案外本当に今日産まれたりして。そしたら面白いんじゃなーい?じゃ、来年は次男坊とうちの三番目の子と合同誕生日開催ってことで・・・云々と、話をして電話を切った。

昼前に今度はMから電話が「誕生日パーティ用の買い物から帰ってきたからさーなんかあったら家に電話してきてー」と、心強い言葉をもらい、「いやいやありがとう。なんかあったら遠慮なく電話さしてもらうよ。とりあえず今から、なんか食って体力温存で寝ることにするよあたしゃ」「食っとけ食っとけ、寝とけ寝とけ」と声援を送られつつも(?)電話を切り、サラダと家では自分しか食えない為、冷蔵庫で寝かせられていた辛子明太子のペーストを混ぜたマカロニ少しを食ってソファで寝た。とにかく眠かったので寝られた。これが1時過ぎのこと。

寝ていたら、遠くのほうから ズキンズキン と、あれ?痛いかも?気のせいかも?
また寝た。

ズキン ズキン ズッキン ズッキン ズッキン ズキン あれれ?波のような。しかも生理痛のような痛さかも。でも気のせいかも?・・・・・これが2時過ぎぐらいのこと。

けっこう寝たから起きとくか、このままだとまた夜眠れなくなるし、ついでに、安産祈願に掃除でもしとくか と思い、トイレ掃除をおっぱじめる。テーブルとか窓とかも次々に掃除した。この間、波らしきものは感じてたんだけど、動いてるせいでさほど痛いとは感じなかった。

だから、「あー今日、本陣痛こなかったら明日は床磨きでもするかー、それでもまだだったらまたドアとか風呂とか掃除すっか~。っていうか、今日にしちゃおうよーねっネッねぇ~今日、産まれとうこうよ」 って自分と腹の中の子供に独り言を言いながら掃除続行。

そのうちに、なんだか波と痛みが強くなってきて、これはきっと本陣痛?かな?と思ったので、メモ用紙に波の間隔を書き出すことに。それが3時過ぎ頃。

100パーセント片想いーべビ アイラビュソーすき好きベイビー100%片想い グッと迫れば無理無理ベイビー、100%片想い べびあらびゅそ すき好きべいべ 100%片想い ちょっと振られてフリフリべいべ♪

から、

かもねかーもね、こーいカモネ、ピタリあっちゃうかもね。かもねかーもね、そーうかもね、くせになっちゃうかもね。ベビ バンバンバン 今夜決めなきゃ。ベビ バンバンバン ただの友達♪

そう、、、気分がイモ欽トリオからシブがき隊に変わったのが、4時過ぎぐらい。

4時20分頃には、

ざくね?ざくね?そーざくね?超ざくね?うーざくね? の歌詞は、すっとばし、

やっぱ、ヤバクね? と、なったので、旦那に

「生理痛みたいな痛みが来てるから帰ってきて頂戴」と電話した。

旦那が学校から帰ってきた時は、あたしゃ風呂桶に座って足湯に浸かろうとしてるとこだった。(足先が冷たくてしょーがなかったから)

で、そのまま「なんだか陣痛みたいの来てるから、病院に電話してくれ」「間隔は?」「7分から10分おき」「すぐに病院行ったほうがいい感じ?」「えぇ」なんていういう会話をして電話をしてもらい、病院に向かう支度をして、車の中で必要なクッションとU字型枕を抱え、いざ病院へ。

しかし、車の中で横になる気分でも、昨日とは体の様子も違ってたので、尻と腰の境にクッションを置き、U字型枕を腹にまわしてギュッとリンゴを握り締め、陣痛の波を乗り越えながら行くことにした。

途中で旦那が「大丈夫?(日本語で)」と聞いてきたりしたが、「大丈夫じゃない」っていう答えを言うほどの余裕はなかった。
ノノ子の時よりは早く病院にたどり着くと思うが、同じぐらい超ヤバクね?えぇこの感じはヤバイかもね。と自問自答しながら波を乗り越ええっさっさー。

さて、数回、陣痛逃しで立ち止まりながら「これがもし本陣痛じゃなかったら、あたしゃ地獄に行くよ」と、わけのわかんないことを旦那に投げつけるように言いながら、病院の産婦人科の手前まで辿り着き、、トイレでうんはだしちゃ駄目だけど小はしときたい気分だったので、用を足してから産婦人科へ。これが5時過ぎごろ。

昨夜と同じ助産婦さんやスタッフがいるなぁ、夜勤はまだ明けないのか?あ、昨日の夜勤は終わって、今日も夜勤なのかご苦労さん(どっちがこれからすごい苦労するかは明白なのに自分はバカである) とか陣痛室までの廊下を歩きながら思い、陣痛室に入るとすぐに、昨夜の助産婦さんとは違う人が子宮口チェック。

すると、私の子宮口は7.5センチメートル開大。よくやった、いや、よくやってるよ子宮口。いよっ男前っ!(ここで使うとこじゃない)

旦那はびっくり。なぜって、やつぁ子宮口はまだ3~4センチメートルぐらいしか開いてないと思っていたから。・・・どうりで「トイレに行ったら?」とか言った訳だ。
私が うんちょす出したい気分は非常に危ないっす とずっと思っていたとは1ミリも思っていなかった訳だ。言ってないから分からないのは当たり前か。

とにかく、助産婦さんからの報告で、みんながみんな、お産が進んでいることが分かった今、さて、どうするか?
次の行動の指示は、助産婦さんの口から速攻で出た。

「出産用の風呂に入りましょ」

心の中で自分が拍手喝さい。旦那が電話してからすぐにお風呂の準備はされていたらしい。さすがだ。前科者に対しての対処はばっちりだ。
今回は、お湯が溜まりきる前に子供を排出するようなことはないらしいな。私は、すぐに分娩室かやった!って気分と、ほんとにもう分娩室いっちゃっていいの?いいの?嘘ついてない?って、半信半疑で風呂に浸かった。

半信半疑でいるのに、いきみ逃し。いきみを逃してるのに、半信半疑。

「自分はたった今、子供を放出しようとしているのか?本気で産んぢゃっていいのか?まぢっすか?」 と、思っていた。

しつこいようだが、実は産んだ次の日まで、隣にめいこが寝ているのにも関わらず、ずっと産んだような気がしなかった のだ。

そんな調子だったのに、「まーだ全開になってないの?」って何回も助産婦さんに何度も聞きまくってたんだけどね。

ほんで、子宮口チェックしてもらって「まだ。まだだね」と駄目だしを出されるたんびに、

はやく~自分の体よ~子宮口を全開にしたまえ~って心の中で念仏のように唱えていたのだ。



昼飯を作らなアカン時間になったので、

後半へつづく(ちびまる子のナレーションの声で)


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: