Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2005/08/20
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カテゴリ: グルメ
  木曜の夜、たまたまテレビを見ていたら、渡辺徹と水野真紀が司会をしている「魔法のレストラン」(たぶん関西ローカル=毎日放送=だと思うので、関西以外の方はごめんなさい)という番組で、僕の大好きなお寿司屋さんのご主人が紹介されていた。大阪・北新地のMさん。

 Mさんの店「M・I」は、北新地エリアのほぼど真ん中にある。僕は5年前のオープン以来、しばしばお邪魔している。お寿司屋さんもこれまであちこち経験したが、この「M・I」が気に入ったのは、(1)ネタにひと工夫(こだわり)がある(2)アイデアあふれる珍味が凄く旨い(3)Mさんの話も面白いし、店員さんの接客もいい(4)ネタの良さを考えると、お値段がとても良心的で満足度が高い――という4点が主な理由。北新地「M・I」

 連れ合いとはここ数年、年に1~2度はこの「M・I」で、腹一杯美味しい寿司をお好みで握ってもらうのを楽しみにしている。普通のネタももちろん旨いのだが、いつもは「お任せ」にする。お任せにすると、Mさんの創意工夫あふれる、びっくりするような握りが、次から次から出てくる。

 マグロの頬肉、血合い肉、タイの皮、生アナゴ、イカのえんぺら、焼き白子、パセリ&新香、炙り大根と柚子、山ゴボウ……と、レパートリーは書ききれないくらい自由自在。Mさんによれば、創作ネタはその数50種以上。「こんな握りがあるの?」なんて、至福のネタのハーモニーが満喫できる( 写真左 =「M・I」の外観)。

 Mさんは、もともと大阪・福島の有名なお寿司屋さんで名物料理人だったが、体を壊してしばらく休職。快復後の2000年1月に独立し、カウンター10席の、この「M・I」を開いた。雑誌などでほとんど宣伝もしなかったが、その味と技の素晴らしさが口コミで評判を呼び、北新地でもMさんの名は徐々に知られるようになった。

 握りも旨いが、僕らはMさんとっておきの「箸休め」の一品も、いつも楽しみにしている。普通の店なら捨ててしまうような魚や野菜の部位を、Mさんはひと工夫を加えて、絶妙な珍味にして出してくれる(時には、「まだ試作品やから」とサービスも!)。「M・I」店内風景

 イカの肝、煮抜き玉子、キュウリの皮、ワサビの茎なんて部位が佃煮などに変身する。他にも、普通なら食べない種類の魚の皮、ウロコ、卵巣、肝、胃袋なんてゲテものを、焼いたり、揚げたり、煮付けたり…、見事な酒の肴に創りあげてしまう( 写真右 =「M・I」の店内)。



 Mさんはことし還暦という。そして番組では、Mさんに20代の息子がいて、将来「M・I」を継ぐべしの予定で、現在別の店で修業中であることを紹介していた。Mさんも「(近い将来)息子と一緒に店がやれるのは楽しみ」と話していた。

 Mさんの技とセンスとトークが、息子さんに受け継がれていけば、僕にとってもこんな嬉しいことはない。「M・I」は、僕にとっては、ほんとは教えたいくない店の一つだが、テレビに出てしまった以上は仕方がない。あ~あ~、小さな店なのに、当分は混んで席がとれなくなるだろうなぁ…。





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Last updated  2005/08/21 01:09:59 AM
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うらんかんろ

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kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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