Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2005/09/15
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カテゴリ: エトセトラ
 今回は、かなり関西(大阪?)ローカルなテーマなので、関西以外の方は(読んでもたぶん面白くないから)読み飛ばしていただいて結構でーす。

 関西では新聞やテレビのニュースでもよく報道されていたけれど、大阪・梅田の阪急百貨店内にある旧・阪急梅田駅舎コンコースが、百貨店の改築のため取り壊されることになった。

 見納めになるという13日の夜、僕は会社帰りに立ち寄り、デジカメで写真に収めた( 写真左 )。僕と同じようにデジカメや携帯で思い出に残そうという勤め帰りの人たちが、想像以上にたくさんいた。旧・阪急梅田駅コンコース改めて、この空間はみんなに愛されていたんだということを確認した一瞬だった。

 梅田と言えば、大阪最大のターミナルであり、いわゆる「大阪キタ」の中心地。JR(大阪駅)、阪急、阪神、地下鉄という4つの鉄道が結節し、百貨店は阪急、阪神、大丸という3つの大手が顔を付き合わせる、大阪市内最大の繁華街(近い将来には三越もできる)。

 京都生まれで、大阪育ちの僕は、子どもの頃、京都市内の祖父母の元へ行くのに、いつも阪急京都線を利用した。当時は(現在の四条河原町とは違って)四条大宮が終点で、いつも阪急の梅田駅から特急に乗った。そして、当時の改札口は、今回の改築でなくなるコンコースの中央にあった。

 現在の阪急梅田駅のホーム&改札口は、70年代の大改造で、昔の場所より300mほど北に移された。だから、この旧コンコースは、昔の駅舎の面影を伝える唯一の証人。会社の若い同僚に、そういう話をしても「へーっ、そうやったんやー」と驚くだけ。僕は今でも、この場所に立つと、昔懐かしい改札口の風景がよみがえる( 写真右 =阪急百貨店&阪急梅田駅。昭和4年=1929=の建築。外壁のゆるやかなカーブが美しい)。阪急百貨店&阪急梅田駅



 梅田の駅前にも、戦後の焼け跡闇市の名残がまだあった。阪神百貨店の南側には、区画整理の及ばない、小さな店がひしめく怪しい一角があり、僕はよく探訪した(その一角も10年ほど前についに一掃された)。

 そんな梅田(大阪駅)界隈も、この数年で相当様変わりしようとしている。時代が変われば、街の風景も変わるのは当たり前だけれど、当時の、あの猥雑な梅田の面影を残すエリアも、、今では、曽根崎・お初天神の辺りだけになってしまったのは、何となく悲しい。

 新聞によれば幸い、阪急百貨店は、あのコンコースにある壁画やシャンデリアは保存して、改築後の建物のどこかに活用すると話していた。子どもの頃の思い出が残るのは嬉しいが、個人的には、ニューヨークのグランド・セントラル駅にも似たあのアーチ型の旧駅舎=コンコース全体を保存してほしかった。

 「建築物には寿命がある」と役人や(馬鹿な)建築家は言う。そう言うならば、「ロンドンやパリやプラハの街並みを見ろ」と僕は言いたい。100年、200年前の建物が今なお、現役のものとして、住民が活用しているではないか。そして、街全体が今も生きているではないか。

 街や、建物に寿命があるなんて決めつけるのは、人間の傲慢でしかない。身近な街並みが、本当に歴史的使命を終えたのかどうかは、役人や経営者や建築家だけが決める問題ではない。最終的には、市民(住民)の選択に任せるべきだろう。





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Last updated  2009/10/31 12:21:55 PM
コメント(18) | コメントを書く


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Re:梅田今昔、思い出詰まる阪急コンコース/9月15日(木)(09/15)  
おはうございます。そうですか。変ってしまうんですね。阪急のコンコースのあのドームは置いていて欲しいですよね。JR奈良駅もそうですけどいい建物。古くなったからすぐ建替えっていうけどほんとにそうなのかどうか・・。
お役人はもっと感性磨いた方がいいかもぉ。
そういえば、丸ビルの電光掲示板 お天気案内だけど
復活しますね。 あとで気がつくんでしょうね。 (2005/09/15 08:50:04 AM)

Re:梅田今昔、思い出詰まる阪急コンコー  
圓Madoka さん
残念です....。あのアーチ型いいのに。素敵な建物に寿命はありません。後で作って建てようと思っても出来ないものもあるんですから。時代と共に変わるだけではなく、いっしょに育っていく環境が良いですね~...。 (2005/09/15 01:22:35 PM)

Re:建築物の寿命。  
はなだんな  さん
> 「建築物には寿命がある」と役人や(馬鹿な)建築家は言う。そう言うならば、
>「ロンドンやパリやプラハの街並みを見ろ」と僕は言いたい。100年、200年前
>の建物が今なお、現役のものとして、住民が活用しているではないか。そして、街
>全体が今も生きているではないか。

同感です。わたしも最初パリで、他の用途に転用された建物を見たときには、確かに
違和感がありました。でも、石造りの重厚さが次第にその違和感を打ち消していきま
した。押しつけがましいようですが、わたしの旅行記からの引用です(^_^;)。

> パリの街は古い建物が多い。何でも、昔建った館か何かを、壊
>さずに別の施設に転用しているらしい。およそ役所らしくない建
>物が役所だったり、いかにも駅っぽい建物が、駅ではなく機能し
>たりしているのを見ると感心する。コンコルド広場からすぐ南の
>セーヌ河岸にも、数多くの石造りの建物があった。

(あいるらんど紀行「シャムロックにつつまれて」)
(http://www.geocities.jp/hanna_danna12345/shamrock/t06.html) (2005/09/15 02:21:41 PM)

まつもとちあきさんへ  
 ちあきさん、こんばんはー。

>阪急のコンコースのあのドームは置いていて欲しいですよね。JR奈良駅もそうですけどいい建物。古くなったからすぐ建替えっていうけどほんとにそうなのかどうか・・。

 JR奈良駅は、確か、駅舎としては使わないけれど、
建物自体は保存されるんじゃなかったでしょうか?

>そういえば丸ビルの電光掲示板、お天気案内だけど復活しますね。後で気がつくんでしょうね。

 そうそう、あの丸ビルの電光ニュース、僕なんか結構お世話になってました。
なにわの名物だったのに…。お天気だけでも復活するのは嬉しいですね。
でも、いつから再開するんだろう? (2005/09/15 09:56:57 PM)

圓Madokaさんへ  
 Madokaさん、こんばんはー。

>残念です....。あのアーチ型いいのに。素敵な建物に寿命はありません。後で作って建てようと思っても出来ないものもあるんですから。時代と共に変わるだけではなく、いっしょに育っていく環境が良いですね~...。

 そうですね。後で同じ物作ろうと思っても絶対にできないんですから…。
今の技術力があれば、保存できない建物なんかないと思うのです。
1500年前の石室だって保存できるんですから…。
大切なのは、市民の民度とリーダーの見識の問題だと思ってます。 (2005/09/15 10:04:42 PM)

そうですよね  
汪(ワン)  さん
こういう大阪の建築文化が失われるのは寂しいですよね。
私も大阪に初めて来たとき、驚きました。
確かに、先日見たグランド・セントラルには比べるまでにはないでしょうが、あれはあれですばらしいモノです。

さて、今回の写真、かなりキレイに写っているので、うらやましいです。
私はすっかり忘れて、撮影に行き損ねました。
連休ぐらいまでは残しておいて欲しいものです。 (2005/09/15 10:08:29 PM)

はなだんなさんへ  
はなだんなさん、こんばんはー。

>わたしも最初パリで、他の用途に転用された建物を見たときには、確かに違和感がありました。でも、石造りの重厚さが次第にその違和感を打ち消していきました。

 他の用途に転用してでも、きちんと残して活用していく精神には敬服したいと思います。
イタリアでは、なんと4、500年前の石造りの建物に今も暮らしている人たちがいます。
不自由なところがあるのは、間違いありません。それでも、不自由よりも、
伝統や歴史、文化を守る気概に胸を打たれます。 (2005/09/15 10:12:49 PM)

汪さんへ  
 汪(ワン)さん、こんばんはー。

>大阪の建築文化が失われるのは寂しいですよね。私も大阪に初めて来たとき、驚きました。確かに、グランド・セントラルには比べるまでにはないでしょうが、あれはあれですばらしいモノです。

 壁のレリーフや獅子(?)の壁画など、じっくり眺めていると、
ほんとに味わいがあります。作者の心意気が伝わってくる気がします。
駅舎というのは人と人との出会いの場所であり、思い出をつくる場所です。
長く歴史に残るものを、後世に残していってほしいと思うのです。

>さて今回の写真、かなりキレイに写っているので、うらやましいです。私はすっかり忘れて、撮影に行き損ねました。連休ぐらいまでは残しておいて欲しいものです。

 普通のデジカメ(300万画素)でノーフラッシュで撮っただけです。
キレイに撮れたのはカメラのおかげです。昨日通りかっかった同僚の話だと、
囲いはし始めているものの、天井の壁画やレリーフ、シャンデリアは見られるという話です。
ぜひ、時間をつくってお出かけください。 (2005/09/15 10:31:16 PM)

嗚呼、それは悲しい  
カピタン さん
 あのコンコース無くなっちゃうんですか!よくうろうろしたなあ。でも駅のホームだなんて知りませんでした。渋い駅だったんでしょうね、見てみたかったなぁ。
 建物の寿命、確かにあるでしょうけど、だからってすぐ新しいものに建て替えてしまうのもどうかと思いますね。危険なら耐震構造にして同じデザインにするとか、ヨーロッパだとかはそうみたいですね。実は日本人は新しい物好きなのかもしれません。
 でも、そんな判断が上部にのみに委ねられている古い寺社なんか千年クラスで残ってますよね。やっぱり宗教関係なので信者の気持ちの方を優先させている結果なのでしょうか。
 あ、でもどこかの寺社で回収の時にばらしたら、明治の回収の時に西洋のトラス構造になっていたってのがありましたね。また、明治頃の職人の技術は凄いもので、今はそんな職人がいないとか。JRの大阪駅のレンガ積みなんかは素晴らしいものらしいですよ。
  (2005/09/15 11:19:30 PM)

トラックバックのお知らせ  
Stoned さん
ご無沙汰してます。トラックバックさせていただきました。 (2005/09/16 12:31:00 AM)

カピタンさんへ  
 カピタンさん、こんにちはー。

>あのコンコース無くなっちゃうんですか!よくうろうろしたなあ。でも駅のホームだなんて知りませんでした。渋い駅だったんでしょうね、見てみたかったなぁ。

 はい、とても渋い駅でしたよ。JR大阪駅や阪神の梅田駅はたいしたことなかったんですが、
阪急だけは、いろんな「こだわり」が見え隠れしてました。
やはり、宝塚歌劇を創った故・小林一三氏(阪急・創業者)ならではと、思ってます。

>建物の寿命、確かにあるでしょうけど、だからってすぐ新しいものに建て替えてしまうのもどうかと思いますね。危険なら耐震構造にして同じデザインにするとか…。

 同感です。すぐに何でも建て替えてしまう日本の悪い風潮は、あえて名前は挙げませんが、
僕は、これまで日本の建築界を牛耳ってきた有名建築家の責任が大きいと思います。
「破壊と創造こそが建築家の使命」と誤解している人がなんと多いことか。
「保存と再生」なんて仕事はカネにならないと思っているレベルの低い人が多いんです。
でも、最近は若手で、名建築のビルや古民家の再生などに、
一生懸命取り組んでくれている人もいます。嬉しいことです。

>JRの大阪駅のレンガ積みなんかは素晴らしいものらしいですよ。

 JR大阪駅にレンガ積みのところなんて、あったけ? (2005/09/16 08:21:32 AM)

Stonedさんへ  
 Stonedさん、こんにちはー。ご無沙汰してます。
トラックバック、大歓迎です。貴ページの記事も読ませてもらいました。
お互い、いろんな思い出が詰まったコンコースですよね。
思い出の場所がなくなるというのは、ホントに寂しいものです。
コンコース全体を保存する発想がなぜなかったのか…、
一三翁が生きていたら、きっと嘆きますよ。
(2005/09/16 08:24:47 AM)

Re:梅田今昔、思い出詰まる阪急コンコース/9月15日(木)(09/15)  
ayakh  さん
映画「ブラック・レイン」にも登場した、あのコンコース、雰囲気があって好きでした。
無くさなくてもいいのに…残念です。 (2005/09/17 01:33:11 AM)

ayakhさんへ  
 ayakhさん、こんばんはー。

>映画「ブラック・レイン」にも登場した、あのコンコース、雰囲気があって好きでした。無くさなくてもいいのに…残念です。

 そうそう、「ブラック・レイン」のことを忘れていました。
アンディ・ガルシアがヤクザのバイク暴走族に殺されてしまうシーンで、
このコンコースが登場していましたね。ハリウッド映画の舞台になるんんて、
とても誇らしい自慢していいことなのに、そんなことすら、阪急の幹部は知っているのかなぁ?
(2005/09/17 09:09:00 AM)

いいものはいつまでも良い  
アトムの妹 さん
阪急のあのドーム、なくなってしまうんですか?知らなかったです(無知でごめんなさい)四国の住民の私が京都方面にはじめて一人で旅行したとき、地下鉄御堂筋線の梅田駅から阪急梅田駅まで、迷い迷いつつたどり着いたことが思い出される。「早く行かなきゃ」と思うものの、田舎モノに梅田駅は迷路のよう。そしてやっと見えてきた「阪急」の文字、そして美しいヨーロッパ調のドーム、思わず足を止めて見入ってしまった。思えば、この京都旅行で一番印象に残ったのがこのコンコースだったなぁ。
あれからウン年、海外も少しは経験し、古い町並みや建物のすばらしさを身にしみて感じる。おっしゃるように日本のお役人は、古い物を活用する文化というものを持ち合わせていない。安全性、効率性、あるいは公共投資の名の下、古い物はどんどん壊され、味気ないコンクリートのオブジェができあがっていく。日本人として少し寂しいことだ。 (2005/09/19 07:51:03 PM)

アトムの妹さんへ  
 アトムの妹さん、こんばんはー。

>四国の住民の私が、京都方面にはじめて一人で旅行したとき、地下鉄御堂筋線の梅田駅から阪急梅田駅まで、迷い迷いつつたどり着いたことが思い出される。美しいヨーロッパ調のドーム、思わず足を止めて見入ってしまった。思えば、この京都旅行で一番印象に残ったのがこのコンコースだったなぁ。

 梅田界隈にも昭和の面影を残す場所が、年々少なくなってきています。
僕は正直言って、日本の経営者や役人のセンスには、もうあまり期待していません。
若手建築家のなかで、保存・再生に熱心な人たちが増えてきたのが、救いです。

>日本のお役人は、古い物を活用する文化というものを持ち合わせていない。安全性、効率性、あるいは公共投資の名の下、古い物はどんどん壊され、味気ないコンクリートのオブジェができあがっていく。日本人として少し寂しいことだ。

 でも、役人だけが悪いんじゃないんですよね。そういう役人を生み、育てたのは、
結局のところ我々国民なんですから、選挙で選ぶ議員も然り。
国民1人ひとりが、反省し、成長し、声を上げていかなくてはいけないと思います。 (2005/09/19 09:39:47 PM)

思い出の百貨店  
また来て屋 社長 さん
僕はこの百貨店のおかげで人生の道が開けました・・・ (2007/09/18 04:56:49 PM)

また来て屋 社長さんへ  
 また来て屋 社長さん、ご訪問&書き込み有難うございました。ご覧のように、趣味的なことばかり、好き勝手に書いているページですが、お時間があればまた遊びにきてください。

>僕はこの百貨店のおかげで人生の道が開けました・・・ (2007/09/18 11:49:23 PM)

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