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前述しましたが、たまに結婚式で弾かせていただいてます。演奏家派遣業、婚礼演出業者から依頼されるもので、ただ最近あまりに忙しく、せっかく声かけてもらったのに三件続けて断ってしまいました。 それとは直接は関係ないのですが、事務所の方とは実は険悪な雰囲気になってて、微妙に衝突ちゅう(笑)。前回の出張演奏が終わった後、僕は前向きに改善提案なぞあれこれ申し上げてみたのですが、それが原因でちょっと「生意気」と煙たがられてるらしく。 以下、プチ愚痴です。 まず、共演相手までも事務所が指定してくるということ。自分の知らない奏者と当日いきなり式場で初顔合わせ、自己紹介もそこそこに大急ぎで練習、すぐ本番ということもあります。 そして曲選び。新郎新婦がどんな曲を弾いてほしがってるのか、事務局が事前に訊き出してくれてるはずなのに、ぶっちゃけ、あまり音楽をわかってない人どうしが話を進めるもんだから危なっかしい。アベマリアとラルゴとメヌエットと結婚行進曲を弾いてくれ、と言われても困ります。作曲家を教えてくれないと。 「ロメオとジュリエット」なら、チャイコのそれを指すのかニーノ・ロータのを指すのか確認していただきたい。←プロコであることはまずない(笑)。 選曲と言えば、僕はできることなら「クライアント情報」も知っておきたい。お二人の出身国や職業、おおよその年齢(初婚か再婚かでもいい)などによって、お好みの音楽を予測できます。さらに言うならお名前。例えば、新婦がマリアさんだったら、その名を冠した曲がいくつか思い浮かびます。 で、何より強調したいのは、事務局は上記事項を充分に余裕を持って奏者に伝えてほしいのです。僕が第1バイオリンで旋律を弾くのであればなおさらのこと。知らない曲を知らない人と初見で弾くほど怖いことはない。 この際むしろ、共演者探しも曲選びも本人との打ち合わせも、自分でやったほうが手っ取り早いとすら思うのです。別にそのぶんギャラを上乗せしろなんて言いません。いろいろと事務所がお膳立てしてくれるのはありがたいけど、実際の現場をあまりに知らなさすぎます。 ほかにもいろいろ。参列者の数や会場の大きさをもとにマイクロフォンが必要か判断すべし、奏者用の椅子は肘掛けのないものを用意すべし(これ常識)、会場が真っ暗になる場合(ろうそく点灯の儀など)でも譜面が読める程度の灯りは残すべし、とか。 事前にちょっと打ち合わせておけば当日現場で慌てずにすむことばかり。「事前に確認すべき十ヶ条」とかまとめてあげて、事務所に送り付けようかとも企ててます。 でも、周りの仲間にうだうだ愚痴ったら、大人げないと一蹴されました(笑)。「事務所を間に挟むというのに早く慣れて、オシゴトとして割り切りなさい」とのことです。
Nov 26, 2010
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共演者のヘンリー(ピアノ)とエレン(チェロ) 友人と共催させてもらったピアノ三重奏の演奏会が無事に終了しました。今は充実感でいっぱい。 この数ヶ月、密かに準備を重ねてきました。バイオリンさらうだけで既に忙しいのに、練習日程の調整も難航したし、演奏面でも運営面でも各方面といろいろ対立しました。共演者のギャラの交渉、曲/曲順/楽団名決定、チラシ製作、プログラムノート執筆、客集め、舞台設営など、演奏会の開催がこんなにタイヘンだったとわ。 当然ながら本番直前は激しく緊張しましたが、いざ弾き始めてみると楽しく弾けました。というのも、完ペキな選曲↓に救われた感じ。 L.バーンスタイン: 「アメリカ(ウェストサイド物語)」 S.ジョプリン: 「エンタテイナー」 J.ハイドン: ピアノ三重奏曲 HobXV25「ジプシーロンド」 J.ブラームス: ハンガリー舞曲6番 E.サティ: 「ジュトゥブー」 P.チャイコフスキー: 「花のワルツ(胡桃割り人形)」 <休憩> (ピアニストの独奏) F.ショパン: 幻想即興曲 (ピアニストの独奏) M.ラヴェル: 「夜のガスパール」より「オンディーヌ」 W.A.モーツァルト: ピアノ三重奏曲4番変ロ長調 K502 (全楽章) しょっぱなからイケイケドンドンなメリケン音楽を二曲もぶっぱなしたことで、自分でも吹っ切れたし、愛国心に満ち溢れた聴衆さんの心をつかめたような気もします。 そのあとは、ジプシー音楽だの、おフランスだの、おロシア国クリスマス風味だの。要するに、この演奏会のお題は「兼高かおる、世界の旅」。←意味不明 演奏面で課題は残りましたが、最後に聴衆の皆さんが総立ちで拍手を送ってくださって大感激。最前列に座ってた足の不自由なおじいさんまでも必死に立ち上がろうとしてるのを見て、涙が出そうになりました。 ここまでどっぷりと参画して演奏会を敢行したのは生まれて初めてだったので、いろいろと勉強になりました。 終演後、会場のポスターをこっそり盗もうとしている筆者
Nov 18, 2010
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結婚式とか、ちょっとした演奏会とかで、短い曲を何曲も演奏する場合、必ず問題になるのが譜面の管理。 あの曲集からこの曲、この曲集からあの曲、といろいろと抜粋することが多いのだけれども、分厚い曲集をとっかえひっかえ譜面台に載せては、ひたすらページをめくって急いで曲を探す、なんてやるのはちょっとカッコ悪い。第一、曲の準備に時間がかかりすぎる。 となると、やっぱりいったんコピーをとり、本番での演奏順にファイルに収納してしまうのが手っ取り早い。 で、このコピーをとるという作業が意外に面倒。 縮小率を微妙に調節しないとうまく収まらないし、そもそもアメリカに住んでると、日本(や欧州の)A4版のコピー譜とアメリカ市場で売られてるバインダー(「レターサイズ」)とが微妙に合わないのもいちいち気になる。 ってゆーか、いつも思うのだけれど、世の中に出回ってる楽譜って、どうしてこうも大きさがバラバラなのであらうか。国際規格はおそらくないと思われ。 欧州内ですら統一されていないみたい。確かペーターズ版よりヘンレ版のほうがわずかに大きかったよーな。 楽譜収納用に棚を調達する場合、縦方向に一番大きい米ドーバー版の楽譜(スコアとか)の高さに合わせる、というのが音楽家の間ではお常識。ヘンレ版より何ミリメートルだったか背が高いのだとか。 ちなみに、ニッポンの出版社から販売されてる楽譜で主流なのは、おそらく菊倍版。
Nov 17, 2010
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「鷹の爪」 先月に引き続きギター五重奏の練習の二回め。デイビッド(ギター)、僕(第1バイオリン)、ジーン(第2)、エレン(ビオラ)、マーディ(チェロ)。今回もカスタネット奏者を調達できず、フラメンコ風の味付けをするのは断念。 今日の練習では、テンポをやや速めてみたのと、特に楽譜上の強弱を確認しあった。この曲って、なぜか強弱記号がパートによってバラバラ。楽譜の間違いなのか作曲家の意図なのか、結局僕らは解明できず。 それにしても、ギター弾きと遊ぶのはとても新鮮。そして彼自身もまた弦楽四重奏と練習するのが初めてなんだそうで、互いの楽器の特性を説明しあったり、アンサンブルのコツなどを伝授しあったりして、なかなか意義のある練習となった。 例えば、この曲のギターパートには、ラスゲアード奏法とかいうのが登場する。僕は初めて聞いた言葉だけれども、デイビッド氏の解説によると、指の腹ではなくて爪でジャラランと一気に鳴らすフラメンコギター特有の奏法なのだそう。曲の印象がガラリと変わる。実にかっこよい。 この奏法に限らずクラシックギターを弾く人は右手の爪の手入れがとぉーっても重要なんだそうで、長すぎてもダメ、短すぎてもダメ、さらにはどんなに酷使しても耐えうるような強靭な爪が必要なのだとか。
Nov 11, 2010
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昨日今日とオケの本番がありました(同一演目の二夜連続公演)。ビオラパート最後尾のウラで弾きました。プルト相棒はジーニーさん。 前半はモーツァルトのピアノ協奏曲12番イ長調K414。たぶんあんまり有名じゃない曲。穏やかでクセがない。 ってゆーか、イ長調のピアノ協奏曲というから、てっきりあの名曲23番K488のほうかと思って楽しみにしてたのに。←2楽章だけピアノでさらったことがある 指揮者を立てず、ピアニストの弾き振りということもあってか、特に初日の本番ではカデンツァ明けの入りとかで何度か乱れかけ、ヒヤッとしました。が、我らが大将のコンマス氏が機転を効かせて一瞬で立ち直ったので、客にはバレなかったのではないかと思います(たぶん)。 後半はマーラーの第1交響曲「巨人」。バイオリンでは何度か弾いたことがありますが、ビオラで乗るのは初めて。 難曲と思われがちだけれど、作曲家による強弱記号や奏法の指示が詳細に示されてるので、考えようによってはモーツァルトとかよりずっとラク(?)。 この曲って、終楽章後半に、静寂のなかビオラだけが大音量でガン弾きするとこがあります。音符としては三つの音(ファソラ)を繰り返すだけで簡単なのですが、タイミングと音量を変えながらひたすら単独で弾き続けます。いやぁー、キンチョーしました。 なんとか成功。終演後、我々ビオラ軍団は指揮者やほかの団員にも褒められまくりました。よっぽど心配されてたみたいです。上機嫌の僕らは、当然打ち上げでは激しく呑みまくったわけで。 ここのオケのビオラびとは、10代から70代まで、年齢も性格も宗教も国籍も見事にバラバラ。パート内のイザコザも絶えなかったのですが、無事に終了してほんとに良かった。
Nov 6, 2010
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ニューヨーク郊外の空港に降り立つときに、真っ赤な紅葉が眼下に見えました。いつのまにか秋深し、寒いです。早くも氷点下になってます。 ゲーヂュツの秋、本番がいくつか入っており、練習時間を確保するのがタイヘンです。ってゆーか、「練習しなきゃ」と自分を奮い立たせるのがまずタイヘンなのであります(笑)。 僕はゴ幼少の頃、いわゆる「教則本」とか「練習曲」が嫌いでした。今でも嫌いでして、よっぽど練習時間のあるときに、お気に入りの練習曲だけをチャッチャッとやる程度。←クロイツェル教本12番、13番、24番あたり やっぱりフツーの曲を弾くほうが楽しいわけでして、それならバッハやヘンデルの楽曲を練習曲感覚で強引に弾いてみるのもアリかと思ってます。あるいは、もっと歌いたい気分のときは奥の手としてザイツの学生協奏曲(全五曲)とか。 それにしても、世の中には多くのバイオリン教本が存在します。全部の教本を制覇したツワモノっているんでしょうか。ほんとに意味があるかどうかは別にして。 僕が見聞きしたことのある教本といえば、フリマリー、ホーマン、カイザーに始まり、クロイツェル、セブシック(シェフチーク)、ウォールファールトとか。 あとはカプリースの数々。パガニーニ、ローデ、ウィエニアフスキー。どーせ弾けないけど。 音階教本として知られる小野アンナは、確かヨーコ・オノの祖母だか叔母? 知る人ぞ知る隠れた名エチュードといえば、↓やっぱりドントでしょう(笑)。
Nov 4, 2010
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