ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jul 21, 2007
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カテゴリ: 映画、テレビ
「ファイナルアンサー」

 ちょうど昨夜、ブラームスを弾きながらパトリス・ルコント監督映画を思い出したばかりだけど、この監督って、まだ現役だったらしい(失礼)。
 彼の最新作が現在ニューヨークで上映されている。日本ではたぶん未公開。
 主演はダニエル・オートゥイユ。

d.a.

 「仕事では成功しているのに、私生活では友だちがひとりもいない中年男性の悲哀」という、実は奥深いテーマを扱っている。一見、軽やかに物語は進行するので、ケラケラ笑ってオシマイとする鑑賞法もあるけど、ルコント映画ともなると、裏のウラまで読まなきゃいけないような強迫観念に囚われる。

 実の娘からも見放され、決して幸せな人生とは言えない主人公。仲良しとばかり一方的に思い込んでた知人たちは、結局は仕事がらみの人ばかり。寂しいなんて思ったことないはずなのに、自分にはほんとに友だちがいないのか。

 映画では、「真の友だち」をさりげなくいくつかに定義している。

1、午前3時に電話して身の上話ができる人

3、テレビ番組「クイズ$ミリオネア」に出演したとき、ライフラインで電話で助けを求めてくる人

 そして究極的には、「自分が死んだときに葬式に来てくれる人」こそがマブダチか。

*****

 いい映画だとは思うけど、ニューヨークタイムズ紙の評にあった通り、パリを舞台にしてるからこそ成り立つ映画という感じ。ましてハリウッドで製作したらこうはいくまい。





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最終更新日  Jul 24, 2007 10:08:05 AM
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