さくら咲く

さくら咲く

28週 入院 



暫く入院するように言われて素直に指示に従いました。

直ぐに退院できると思ったのです。

月末には会社へも戻らなければなりませんでした。

ところが何日経っても退院許可が下りず、

ついにそのまま出産まで入院するよう指示が出ました。

理由は「羊水過多による『切迫早産』」。

私は切迫早産の妊婦さん達と全く同じ生活を強いられることになりました。

本当にただ安静にしていればいいのか。

今の病院の方針について、いつも疑問に感じて入院生活を送っていました。

産婦人科の先生達の中で、先天性横隔膜ヘルニアについて知識のある先生は

唯一私の担当の主治医だけ。

それもまだ20代にも見える若い女の先生でした。

その先生によく話を聞いてみると、

先天性横隔膜ヘルニアの胎児を扱うのも初めてとのことでした。

入院中、私は先生に子供の病気について細かい質問をしましたが、

返答も歯切れが悪く、その度に主治医への不信感が強くなっていきました。

いつも「転院」という可能性を考えながら過ごしました。

でも転院となると、点滴を外せないので救急車に乗って転院することになります。

そこまで迷惑かけてまでするべきか。分かりませんでした。


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旦那は他の有名な病院の先生達とメールでコンタクトを取り、

子供の状態を説明し、今の病院の方針が正しいのかどうか、

子供は助かるのかどうかなどを聞いてくれていました。

旦那はそうしたメールの返事をプリントアウトして持ってきてくれました。

「産婦人科の主治医に疑問があってもあまり関係ない」

「大切なのは予後の管理だから、それがしっかりしていればいい」

といったような内容でした。

今の病院も、『予後』を管理する新生児科の先生達は、

横隔膜ヘルニアの経験もあり、話もしっかりしていました。

それを考えると転院する必要はないのかも知れないという気持ちになっていきました。


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日本で先天性横隔膜ヘルニアの第一人者ともいえる先生からのメールもありました。

アメリカに留学し、先天性横隔膜ヘルニアの研究をしてきた先生で、

雑誌などにも出ている先生でした。

旦那がメール出すと、旦那の携帯に直接電話をかけてきてくれたそうです。

そして、その後またメールでやりとりをしたそうです。

メールの内容は、「今の病院で安静にしている方がいい」、

と言ったことと、最後の方に、

「希望を持っていいと思います」

と書かれていました。

偉い先生が言ってくれただけに、

その言葉を信じていいような気持ちになりました。

それまで、子供が助かる可能性は50%と言われていましたが、

その時、その言葉を見ただけで70%や80%にもなったように思えました。

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