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熱戦続くパラリンピック
障害者スポーツの祭典パラリンピックの熱戦が、
ブラジル・リオデジャネイロを舞台に繰り広げられている。
出場者は159カ国・地域などからの約4300人。
先月開かれたオリンピックに続く選手たちの全力プレーに、
テレビを通じ観戦する私たちは何を感じ、何を学べばいいのだろうか。
「視覚障害は不便だけど不幸じゃない。一生懸命生きていると楽しいよ」。
柔道男子60キロ級で銀メダルを獲得した
広瀬誠さん(39)は娘を抱きかかえて喜んだ。
高校生の頃に病気で視力が悪化し、
自転車に乗れず、本も読めなくなった。
孤独になりがちな心を柔道の仲間たちや家族が支えてくれた。
失意を乗り越えた選手は精神的にたくましい。
それは心の支えとなる人がいるから発揮できる強さでもあるだろう。
家族と二人三脚の物語でもある。
競泳男子100メートル背泳ぎで
銅メダルに輝いた津川拓也さん(24)は
他人とコミュニケーションが苦手な自閉症だ。
息子のために何ができるか、
母親が悩み抜いてたどり着いた答えが水泳だった。
障害児の子育てで同じような経験に思い当たる人も多いだろう。
パラリンピックに出場する選手も家族も身近な人たちといえる。
今回のリオ大会はテレビの放送時間も増え、
選手たちの活躍をより多く目にできる。
障害には身体や知的、聴覚や視覚などさまざまなものがあるが、
出場選手の数だけ物語がある。
パラリンピックは五輪同様に勝負に徹する世界だ。
象徴的な存在として陸上・男子走り幅跳びの
マルクス・レーム選手(ドイツ)が注目を集めている。
義足で出した自己ベスト8メートル40センチは
4年前のロンドン五輪の優勝記録を上回っている。
失った体の機能を補う道具や器具があれば、
力を存分に発揮できる人もいる。
もちろん、人の支援は欠かせない。
例えば、視覚障害者のマラソンを思い浮かべてほしい。
伴走者がそばにいて、どのようなコースなのか、
その先に危険はないのか教えてくれるからこそ、
ランナーは前が見えなくても勇気を出して全力疾走できる。
障害者が失った体の機能は、支える人との信頼関係で補える。
見るべきは技術だけではない。
開会式で見た人も多いと思うが、
雨中の聖火リレーでランナーが聖火を落とした。
スタッフがすぐに拾ったが、
観客の多くが心配して立ち上がった。
こうした優しさを共有できるようになりたい。
このリオ大会で日本勢はメダル獲得で苦戦している。
大会の精神からいえば、競技結果が全てではないが、
日本以上に障害者スポーツの普及や啓発に力を入れる国が多いということだろう。
日本の環境を見つめ直す必要もある。
トップクラスの選手だけでなく、
多くの障害者がスポーツを自由に楽しめる環境があるのかどうか。
障害者が練習や試合に向かうための公共交通は使い勝手がいいものか。
施設はスロープやエレベーター、
点字表示など障害者を考えた仕様になっているか。
4年後は東京がオリンピックとともにパラリンピックの舞台となる。
障害者の行動を妨げる“バリア”はなく、
世界基準に達したと言える環境になっているのか。
東京だけでなく、佐賀を含めた地方も問われている。
【佐賀新聞 http://www.saga-s.co.jp/column/ronsetsu/355556 】
4年後の東京オリンピック、
楽しみにしている選手たちの為にも、
国を挙げて取り組んでいかないとですね。 🌠