ぐるめな猫の路地裏

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インドシナ

インドシナ Indochine1992年 フランス

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監督 レジス・バルニエ
脚本 ルイ・ガルデル、エリック・オルセンナ
出演 カトリーヌ・ドヌーブ ヴァンサン・ペレーズ
    リン・ダン・ファン
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現在のベトナム、ラオス、カンボジア、タイ、ミャンマーを含む地域はかつてインドシナと呼ばれていた
当時、フランス領インドシナでは統治国フランスと一部の現地貴族と手を結び
すべての富と権力が彼らに集中している状態が続いていた
このような状態で搾取され続けてきた没落貴族や庶民階級の中に次第に不満がつのりはじめ
各地で革命の気運が高まり、暴動や小競り合いが日常的に起こるようになっていた
この映画は、独立前夜のフランス領インドシナで生きたひとりの女性エリアーヌを軸に
国家・民族・家族・愛について考えさせてくれる作品である


エリアーヌ(カトリーヌ・ドヌーブ)は父親を助けフランス領インドシナで膨大なゴム園を経営している
美しいフランス人女性である
ある日、ふとしたきっかけで年下のフランス人青年将校(ヴァンサン・ペレーズ)に出会ったエリアーヌは
彼の熱い眼差しで見つめられたとき、忘れていた女としての感覚が目覚めていくのを感じていた
互いに惹かれあっていた二人が再び出会ったとき、愛を交わすようになったのは自然のなりゆきであった
これまでゴム園を守ることだけがすべてだったエリアーヌにとって、青年将校との逢瀬は女としての幸福に満ちていた
しかし、二人の関係を知った父親は、娘がゴム園や自分を捨てて彼のもとに走るのをおそれ青年将校に娘と別れることを迫るのである
このことをきっかけにお互いの住む世界の違いを痛感させられた青年将校は
エリアーヌに心を残しながらも彼女と別れるべきことをさとり、彼女の元から去っていってしまった

青年将校との別離はエリアーヌに言い知れない心の傷を残した
傷心の彼女にとってせめてもの心の慰めは、幼くして両親を亡くした現地貴族の娘で
彼女が養女としてずっと育ててきたカミーユ(リン・ダン・ファン)の存在であった
カミーユは、エリアーヌを実の母のように慕い、素直で明るい娘に育っていた
ある日、町で暴動に巻き込まれたカミーユを偶然通りかかった青年将校が助けるという事件が起きた
青年将校と義母エリアーヌとのかつての関係を知らなかったカミーユは、その日から彼に恋をしてしまう
しかし、このことから運命の歯車は思わぬ方向に大きく動きはじめる・・・・・



この映画はアカデミー外国語映画賞を受賞したことでも話題を呼んだ長編大作であるが

ドヌーブは、この映画のロケに入る前に、親しい友人とお別れ会まで開いたという

また、彼女自身も衣装の一部を自ら選んび、ときにはスタッフと徹底的に議論するほど並々ならぬ意気込みで役づくり取り組んだ作品である
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