ぐるめな猫の路地裏

ぐるめな猫の路地裏

ピアノ・レッスン

ピアノ・レッスン Piano 1993年 フランス(オーストラリア映画)

piano-1


監督 ジェーン・カンピオン
出演 ハリー・ハンター ハーヴェイ・カイテル サム・ニール アンナ・パキンほか
音楽 マイケル・ナイマン


この映画は、わたしたちにとって言葉とは何なのかを改めて考えさせてくれます。
そして、それと同時に言葉以外の手段でこんなに自分を表現できたら・・・と思わせてくれる作品でもあります。


19世紀半ば、ニュージーランドのある海岸には、写真一枚で相手を決め、嫁いできたエイダ(ホリー・ハンター)が静かに立っていた。
彼女の傍らには、大きなグランドピアノと娘フロラ(アンナ・パキン)の姿があった。
スコットランドからはるばる海を渡り嫁いできたエイダは、6歳のときから言葉がしゃべれなかった。
そんな彼女が唯一心安らぐのは、無心にピアノを弾いているときだけだったのだ。
しかし、夫のスチュアート(サム・ニール)は、遠くて道が悪いことを理由に海岸に彼女の分身ともいえるピアノを置き去りにしてしまった。
しかも、原住民と同化して暮らしているベインズ(ハーヴェイ・カイテル)という男に、彼の土地と交換することを条件にそのピアノを譲ってしまった。
ベインズは、エイダが彼にピアノを1レッスン教えるごとに1鍵盤ずつを彼女に返すというのだが・・・・

piano-2
この作品の監督はオーストラリア人なので
作品も豪州作品とすべきだが
フランス映画社から配給されているので
便宜上、こちらにジャンル分けしている

1993年のカンヌ国際映画祭で
大賞と主演女優賞を受賞しただけあり
全編に流れるピアノの旋律が
観る者の心を強く揺さぶる質の高い作品である

ホリー・ハンターが自ら弾くピアノの調べに
すべてが凝縮されているこの作品だが
わたしはラストの10間分が特に印象的だった




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