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pomodori_rossi @ はざくら2005さん なかなかウィットに富んだ表現で、唸って…
はざくら2005 @ Re:飛騨高山(08/09) Complete your business っていうのがい…
pomodori_rossi @ 86netさん お久しぶりです。 甘く見ていたら、下り…
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pomodori_rossi @ はざくら2005さん 伊豆半島・河津町の早咲きで有名な河津桜…
2011/02/20
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カテゴリ: 小説の本棚





捨て身の開き直りと無限の恨みが込められているが、
底に流れる二律背反した諦観と無念は
今なお不滅のものと思われた ...


芝公園で野垂れ死(凍死)にしたという
小説家・ 藤沢清造 の著作 『根津権現裏』
その満たされることのない
暗い青春の鬱屈と怒りが充満した作品に
自らの人生を重ね合わせ共感した主人公は、
清造の墓標を部屋に建てて墓前生活を営みながら、


藤沢清造という憧憬にすがって生きる男の
無様で惨めな 「一踊り」 ...
第134回(2005年下)芥川賞候補作品。




すごい本に当たってしまった ...びっくり

先日、 『苦役列車』 で芥川賞を受賞した西村氏の作品。
こちらも作者の強烈な自伝的私小説で、
う~ん ... 何とも評し難い作品だ。

あまりに凄惨な男の生き様に、読み終えた直後は茫然。

ところが、ペラペラと本をめくり直し、
再び作品に向かい合っていると ... なぜだろう?


時にDVをふるいながらも女性にすがる
幼い子どものような男。
そんな身勝手で無様な男の生き様に
自分は何を感じたのだろう?

人は理性によって欲望を押し殺して生きている。

日々自重して生きている。

主人公の男にそんな箍(たが)はかかっていない。
自分の中にもある同じ醜さを主人公に見い出した時、
男の勇気 ...というか開き直り、
まさに  「どうで死ぬ身の一踊り」  の人生に
ほっと安堵感を抱いたのかもしれない。

みっともなくたっていいじゃないか


内容は壮絶だが文章は整っている。
それでも、女性には生理的に受け入れられないかもしれない。
ご多分に洩れず、家内もアンチ西村派だ(笑)。

この作品が芥川賞候補に上がったときの受賞作品は、
絲山秋子氏の 『沖で待つ』
丸善本店の サイン会 にまで出かけて買ったあの作品だ!
その影に、こんなダークホースの作品がいたとは、
なんたる不勉強 ...しょんぼり

満足度は ★★★ (星3つ)






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Last updated  2011/02/21 12:01:44 AM
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