のんびり生きる。

のんびり生きる。

これでもうおしまい、いなくなるんだと



「こういうのを乗り越えていかなくちゃならないんだ。これまでだってそうやってきた。とても耐えられないだろうと思うことだってちゃんとやってきた。今度だってきっとなんとかしのいで生きていけるさ」
母は車に乗り込み、ちょっとエンジンをふかせる。そして窓ガラスを下ろす。

「母さんと別れるのは辛いよ」と僕は言う。母と離れるのは本当に辛いのだ。何といっても僕の母親なのだもの、辛いのは当たり前だ。でも、ああ神様、僕はほっとしてもいたのだ。これでもうおしまい、いなくなるんだと思うと。


                    「引越し」181頁

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