スズランさんとお話したこと

2004年 電動車いすを作る その1



 2004年電動車いすを作る
このページはスズランさんと、チェリーさんと、ぴょんじの共同制作です。



画像 スズランさんの電動車椅子物語 (2004.7)

スズランさんは脳性まひで、自分の手足を自由には使えません。
ワープロを独学して、パソコンも独学して、インターネットに参加しました。
あるHPの掲示板への書き込みから、私(ぴょんじ)とスズランさんは知り合いました。
2002年のことです。

パソコンは口にくわえた棒でキーを打ちます。

そのスズランさんが、今年(2004年)電動車椅子の申請をしました。

電動車椅子というものは、必要な人はとっくの昔に持っているものだとも思います。
子供さんになら親御さんが、大人になって事故や病気で必要になった人なら病院やリハビリ、
患者同士の情報などで。

でも、スズランさんのように、持っていない人も多いと思います。
情報はあふれているようで、実際にはいきわたってはいないように思います

家族や周囲の人が使えないと思っていたり、本人にいろんな情報が入らなかったりすると、
チャレンジする機会が失われます。

パソコンも同じですが、使ってみると、けっこう使える、とても便利で世界が広がる、
そういうものが生活に増えていけばいいと思います。







画像です 電動車椅子が出来上がるまで、たいへんでしたよ(^_^;)


スズランさんの電動車椅子は、あごで操作するタイプです。

彼女は14、5年前から、電動車椅子に興味があってチャレンジしてみたいと思っていたそうです。
でも家族の人が「きっと動かせない、無理だよ」と思っていて、なかなか申請するまでにこぎつけられなかったそうです。

今回の申請も、「動かせないよ。電動車椅子は重いから役に立たない。」という意見のある中で、
たとえそうでも、介助者が動かせるからと説き伏せてやっと申請に至ったようです。

周囲の変化には、彼女が昨年はじめてお付き添いの方(チェリーさんです)と新幹線に乗って大阪まで谷村新司さんのコンサートに行ったり(行けたり?!)、少しずつ彼女の努力で新しい世界が広がってきたこともあったように私は思います。

やってみたいという強い気持ちと、周囲の反対にあってもへこたれずしぶとくがんばった結果、
「やってみれば出来る」という世界を彼女が切り開いてきたように思います。


車椅子の申請は今年の2月半ば。

役所の福祉課が電動車椅子が使えるか、坂がどの程度のものかなど確認して(こちらから出向いたそうです)、
一応OKが出ました。
でもOKの条件があって、車椅子の操作を練習するためにリハビリ病院に入院すること、
それで使えなかったら手押し車として使うということだったそうです。

思いがけない「入院」という言葉が彼女にのしかかりました。

日常を家族やヘルパーさんに囲まれて生活している人にとって、住み慣れた環境を離れるというのは、
とても恐怖です。
自分で身の回りのことが出来る人にとっても、入院することはつまらないし一大事です。
なぜ車椅子の練習をするために入院までしなくてはならないのか、
安全のためという意見もありましたが、私にはとても疑問に思いました。

その時の返事では「2週間位したら仮の車椅子が出来上がるから」ということで、
そしたら2週間先には入院もありえるのかとみんなが思いました。
スズランさんとしては出来ることなら入院などせずに、
病院に通うとかの形で車椅子の練習が出来たらいいなと思う落ち着かない日々が始まりました。

が、実際は、車椅子が出来上がるまで約2ヶ月、問い合わせないと連絡もないというままで、時間がすぎます。

結局3月の17日に「2週間後には入院も」と脅かされてから、ずっと待たされ、
最終的に車椅子が出来上がってスズランさんの元にやってきたのは6月16日になりました。

画像です



そして、病院で試乗を見てもらった結果は、
入院はしなくて良いし、病院に通っての練習もしなくてよい ということになりました(^o^)丿

スズランさんの運転が上手だったってことです!

ホームに戻る つぎへ




© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: