QBスニーク

HCV抗体

『正常値』

○HCV抗体:陰性(-)


【HCV抗体】

 輸血後肝炎(年間約20万人の発生あり.輸血例の10~20%に発症する)の原因となるウィルスは,長年その本態がわからず,「非A非B型」と呼ばれてきたが,ようやく1988年5月,アメリカのカイロン社によって発見され,C型(Hepatitis type C; HC)と名づけられた.HCV抗体は,このC型肝炎ウィルスを調べる検査である.
 わが国における供血者のHCV抗体陽性率(すなわちHCウィルス・キャリアの割合)は,1.0~1.5%である.そして,輸血後肝炎の約70%はHCV抗体陽性である.したがって,HCV抗体陽性血液を輸血より排除することで,輸血後肝炎の発症を1/3に減らすことが可能となった.
 また,HBs抗原陰性の慢性肝炎,肝硬変,肝癌の約70%は,HCV抗体陽性であり,このC型肝炎ウィルスが肝臓の病変に関与していることが明らかにされている.一日も早いワクチンの登場が待たれるところである.
[2003.2.15更新]
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