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2004.06.27
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板東眞砂子と言えば,『キルビル』のGogo夕張こと栗山千明のデビュー作(?)『死国』という映画の原作者,と言ったほうが分かりやすいんだろうか?栗山千明が振袖を着て,ぞろんと立っているポスターは印象が強かった。

そんな90年代後半のホラー小説・映画ブームに乗って登場したカンジの板東眞砂子だが,実は児童文学作家としてのキャリアがある。僕も”偕成社ワンダーランド”の人(笑)というイメージを持っていた。

『死国』(しこく)は,しばらく前に読んでいた。タイトル通り”四国”を舞台にしており,方言が入るだけで,急に世界観に深みが増すのが印象的だった。

その後,『狗神』(いぬかみ),『蛇鏡』(へびかがみ),『蟲』(むし)と,初期4作品と言われるモノを読み進んだが,しっくりこなくなった。設定が似ている作品群なためだろうか,どんどんパワーダウンしているように感じた。

そこで『山妣』だ・・・・・舞台は明治末期の越後の冬山。そこの村に山神への奉納芝居の指導のため東京から役者が訪れたことから悲劇は始まる。村で語られる「山妣伝説」と,廃坑に現れた謎の男の関係は?そして熊狩りの日,全てはクライマックスを迎える。

「都会と地方」「女性の自立」「愛と交わり」「方言」と言った初期4作品と共通する材料を用いながら,ここまで完成度の高い作品になるとは!!!歌舞伎の世界にも通じる愛憎・因縁・道行(みちゆき)が,雪に閉ざされた村に展開されている。

〈物語世界〉が好きならば,読んでもらいたい。

『ぼっけえ、きょうてえ』岩井志麻子,『屍鬼』小野不由美などと比べて読んでも面白い。





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Last updated  2004.10.11 23:46:19
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