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2007.03.31
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有栖川有栖の不思議な短編集を読んだ。

○ストーリー
栗山は新人編集者だった。ある日,編集長と共に,若手作家・益子伸二と食事に行く。編集長は執拗に益子にハッパをかけ,最後に彼らが行き着いたのは,彼らの出版社の秘密の地下室だった。そこにあったのは?・・・

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作品の量産,ファンレター,締め切り,サイン会,ネタ元など,作家ならではの生々しさのこもった作品が続く。ただそれよりも驚くのが,全体を通しての大阪人らしいユーモアだ。これまでも火村と有栖川のコンビでは,笑わせるやり取りがあったけど,全体的にはいつも品の良い仕上がりだった。どうしたワケかこの短編集では,有栖川有栖がハメを外してノビノビと書いている。その分,作品がミステリだったり,ファンタジーだったり,ホラーだったりと豊富なジャンルとなっているので,初めての人は戸惑うかもしれない。だからどちらかと言うと,有栖川ファンへのサービス作品だろう。

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それぞれについて簡単に述べる。
「書く機械」:遅筆の作家・益子を変えたきっかけとは?・・・この作品集のムードを決定付けている短編だ。ちゃんとオチまである。

「殺しにくるもの」:日本各地で起きている謎の通り魔事件の被害者に共通することとは・・・ホラー風だが,やや結末があっさりだ。



「奇骨先生」:作家へインタビューをすることになった高校生の2人が経験したことは・・・なんだかほのぼのと文学だ。

「サイン会の憂鬱」:故郷の書店でのサイン会をイヤイヤ引き受けた作家が経験したことは・・・ハチャメチャだ。もうちょっと何かが欲しいが?

「作家漫才」:なはははは・・・・。

「書かないでくれます?」:久しぶりに出会った作家と編集者は,タクシーに同乗してある秘密を語るのだが・・・じわじわと真相に近付く過程が楽しい。結末はブラックかな?

「夢物語」:夢から醒めなくなった世界で,作家が選んだ職業とは・・・有栖川らしい情緒のあるファンタジーとなっている。







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Last updated  2007.04.02 22:48:31
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