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2009.03.17
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不動産会社に勤める青年が主人公という森博嗣の不思議な小説を読んだ。

○ストーリー
一流大学の建築学科を卒業したのに”銀河不動産”という町の不動産屋に就職した私のところに,様々な依頼主が現れる。いろいろな注文に応えているうちに,不思議なことが起き始め,私の家に多くの人が住み始める。

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森博嗣らしい文章だ。人物の容姿や生活の細々した部分はほとんど描写されず,淡々と行動が語られる。ここでいつもならば哲学的あるいは詩的な考察が挿入されるのだが,この作品にはそれも省略されている。何と言うか,とにかく全体的にテンションが低く,薄味だ。

あまりにも淡々とした描かれ方なので,主人公が男性なのか女性なのかが,読み進んでしばらくするまで分からなかった。

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作品は連作短編集の形式を取っている。中盤までは主人公の”私”が,変わった依頼主から要望する内容を聞き出し,なんとかそれに沿った物件を提供するというパターンの物語が続く。このあたりは小説と言いつつも,子ども向けのイソップ物語を読んでいるような気分になってくる。

物語のパターンが変わって来るのが中盤に池谷さん親子が現れて,多くの人と共同生活が始まるようになってからだ。どこかウラがありそうで,でも悪い人じゃない,というパターンの人が多くて,すごくビミョーな緊張感が生まれて物語は進む。



森博嗣の登場人物は男女を問わずほぼ「草食系」だ。そうした流れでこの作品を名付けるならば「コンクリート打ち放し系」とでも言うのだろうか?










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Last updated  2009.03.22 10:38:41
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