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2010.04.19
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カテゴリ: ばくばく冒険小説
島田荘司の今のところ”謎の”大河小説「Classical Fantasy Within」の,第五話を読んだ。

○ストーリー
王都・サラディーンを救うために,はるかイスラエルを目指す,王室守備隊の騎士たちは,死の荒野,アル・ヴァジャイヴを越えるための旅を続ける。からくも翼手竜の襲撃を生き延びた彼らは,休む間もなく蛮族に奪われた砦に残された姫君と「聖なる槍」を奪還するための冒険に身を投じる。

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「舞台はオリエントへ」という展開に驚きつつ,前巻の第四話から始まった第二部だが,正直第四話で語られた物語にはヒネリがなく,ひたすら先の展開を急いでいるような印象だった。

この第五話では,主人公たちは浴びせられる攻撃に対応するだけでなく,自分たちの目的のために交渉を行い,知略をめぐらせ,危険を犯す,とひじょうに能動的な態度を見せる。ようやく冒険物語としての風格が出てきた気がして,島田荘司と士郎正宗のファンとしては安心をした。

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アル・ヴァジャイヴと総称されている荒地だが,この巻での風景は川と緑に満ちた穏やかな風景となっている。またこれまで男ばかりだった騎士たちに,踊り子や姫君が行動を共にする。背景となる風景も,主人公たちの部隊も彩りが出て,第四話とは大きく異なる空気で話が展開する。

前の巻では主に身体能力の優秀さが目立っていた主人公のショーン・マスードだが,この巻では明らかに知能に頼って冒険を進めている。冒頭こそ翼手竜との戦いが描かれるが,それ以降は村人との交渉,要塞への侵入,姫君の救出,尖塔からの脱出と,体力に加えて,知力が優れていないと成功しない試練をショーンはこなす。



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これまで1人称で語られてきた物語だが,姫君のシーンの描写のために,3人称で語られ,その後はナゼかそのままとなっている。一定の区切りで1人称に戻すのが自然だと思うので,これはちょっと解せない。

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第四話に引き続き,旅先で出会った人々に引き止められつつ,先へ進むというシーンで第五話は終わっている。

小出しにされている謎は全く解ける気配は無いが,次の巻で解かれることをを楽しみに読み進めたいと思う。

第五話にして,ようやくこの大河ドラマで主人公がスカッとする行動を見せてくれた。








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Last updated  2010.04.20 23:33:24
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