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2014.09.21
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カテゴリ: 映画を観たよ
『亡国のイージス』『終戦のローレライ』などの骨太の映画を発表している作家・福井晴敏の最新作品を観た。

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○ストーリー
詐欺師の真舟は,〈M資金〉をネタにした仕事を行っている。だが彼の前に〈財団〉の代表であるという青年・笹倉が現れる。笹倉が真舟に持ちかけたのは,本来は戦後の日本を開放するために運用されるはずだった〈M資金〉を,人々の手に取り戻すことだった。ロシア,東南アジアの小国・カペラ,そしてアメリカを舞台にして,〈財団〉と世界の命運が争われる。

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日本映画なのに,こんな抽象的なテーマでアクション映画を製作するなんて,よく頑張りました。と言う以上でも以下でも無い,というのがこの映画の感想だ。

東北大震災,金融大暴落を踏まえて,社会的なテーマを持たせた映画なんて,日本の映画としてはかつてないほどタイムリーで大スケールだ。ヲイヲイと思いつつも,そうした大風呂敷もたまには良いよなと思わせられる。

〈M資金〉を扱う団体が,いつの間にか〈財団〉から,世界の資本経済を牛耳るあのユダヤ系財団になってしまったのは謎だし,ただの詐欺師がいつのまにか正義の味方になってしまったのも謎だ。けれども,そうしたことを度外視して,どんどんと物語は進む。

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作家として一定の評価を得ているということ,映像化作品がヒットをしてきたことなどがその理由だと思う。それは日本の映画界にとっては新しい風が吹くということで,良いことではある。一方で,それほどしないと少しも新しい風が入ってこないということでもあるけど。

とにかくそのおかげで,最初から大風呂敷を広げ,世界4大都市ロケみたいな予算付けが行われたようだ。その効果は・・・うーん,確かにあるんだけど,現地で雇ったと思われる外人俳優たちがどうしようもなく素人臭いというのは,お金のかけどころのミスだと思う。

もっとも日本映画の俳優たちも,いつも通り伝統芸能を展開しているばかりで,佐藤浩市の髪型,森山未来の英語,観月ありさのアクション,と,リアルではあり得ないディテールを,映画で堂々とさらしてしまうこの感覚は直さないといけないと思う。細部のリアリティからフィクションはアプローチすべきだと思うな。

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国連の会議場に乗り込んで,一発逆転を行ったまでは良いんだけれど,その次になんかヒネリがあると思ったんだよね。それだけのお金を投じて,それが見えて,それで?それが何?それが新しい世界なのか?

ハッとさせられるような展開じゃないってことは,やはり新しさが足りないんだと思う。ちっともヒットしなかったことからも分かるように,壮大な失敗作,そんな気がする。

ひょっとしたら,スティーブ・ジョブスが観たら喜んだかも知れないけどね。











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Last updated  2014.09.21 22:09:32
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