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2017.01.03
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カテゴリ: 映画を観たよ
第2次世界大戦中のポーランドという悲惨な場所を舞台にした映画を観た。

○ストーリー
ポーランドの首都・ワルシャワで豊かな生活を送っていたシュピルマン家の人々は,ユダヤ人ということだけでゲットーへの移住を,そして収容所への移動を強いられる。なんとかそれを逃れた長男のピアニスト・ウワディスワフは,強制労働をし,知人に匿ってもらい,さらに廃屋に隠れ住むことで4年間を生き延びる。最後に彼を救ってくれたのは,ドイツ軍将校ヴィルム・ホーゼンフェルトだった。ようやく終戦が訪れ,ウワディスワフはピアニストに戻る。だがその代償はあまりにも大きかった。

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実在の世界的ピアニストによる自伝の映画化ということだが,その内容の恐ろしさに改めてぞっとした。戦前の日本人が一部の国で悪者扱いされているが,戦前のドイツ人が行ったことに比べれば本当に初歩的なものだと思う。

なにしろ人種隔離,人種絶滅,強制労働,気分による殺害ということを行っているのだ。どれを取っても言い逃れができない人道に対する犯罪だ。

それを伝えてくれるのは,やはりハリウッド映画ではなく,ヨーロッパ映画というのが考えさせてくれる。世界の体制は,戦勝国と敗戦国,戦後70年来いまだに少しも変わっておらず,都合の悪いことはなるべく伝えないようにしている。

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主人公のピアニスト,ウワディスワフ・シュピルマンを演じるのは,エイドリアン・ブロディ,監督はロマン・ポランスキーだ。プロディの父親もポランスキー監督も,ポーランド系ユダヤ人ということで,この作品は,彼らの出自を賭けたものとなっていることが分かる。



それらを怒りではなく悲しみで描いていることで,この作品は風格を増している。

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エイドリアン・ブロディは『プレデターズ』では筋骨隆々の肉体を見せていたが,この映画は背が高く痩せているピアニストを演じている。眉毛が垂れていて,気が弱そうな顔立ちなので,良い人そうな風貌で得をしている。

ウェス・アンダーソン好みの風貌なので,彼の映画の常連でもある。少しブンガク系の映画にぴったりの俳優だと思う。

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主人公は動乱のワルシャワを生き延びるが,少しも雄々しい人ではない。他人に助けられ,匿われ,状況に合わせて目立たないようにこそこそと生きているだけだ。

アメリカ映画だったら,彼がワルシャワ蜂起に協力をしたりするのだろうけれど,見事に傍観者で,自分が生き残ることだけを考えて,隠れ潜んでいる。こんな主人公も珍しい。

『海の上のピアニスト』との類似が指摘されているが,あちらは少しファンタジー要素の入った物語で時代を語ろうとしていたように思える。こちらは厳然たる事実を描写しているので,物語としてはまとまりは薄いが,代わりに重みはある。

新年早々ヘビーではあったけれど,良い作品を観た。











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Last updated  2017.01.03 15:55:54
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