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2017.07.11
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カテゴリ: ばくばく冒険小説
森博嗣のSF大河ドラマ〈Wシリーズ〉の第5巻を読んだ。

〇ストーリー

アフリカの南端に脱走した人造人間ウォーカロンたちの町があると聞き,ハギリたちは調査に向かう。彼らは〈富の谷〉と呼ばれる地下都市にたどり着く。そこではウォーカロンと人間が共存していた。さらに彼らはソフトウェア開発のために身体を離れてヴァーチャルな〈テルグの村〉を構築していた。謎の男のトラップにより〈テルグ〉に囚われてしまうハギリたち。彼らの運命は?

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シリーズ開始の段階では研究室にこもっている学者だったハギリだが,現在はインディ・ジョーンズのように世界中を股にかける冒険家のようになってしまっている。

物理的な移動,命がけのアクション,いずれもこれまでの森博嗣作品では少なかった傾向だ。未来世界の方が,行動に制約が少ないのだろうか?

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人造人間の”ウォーカロン”が脱走して作った町や,身体改造をしていない人間が住む町などを調査するのが,いつの間にか主人公・ハギリの仕事になっているので,毎回世界の辺境に出かけ冒険をすることになる。

ハギリには,女性のウグイ,男性のアネバネという2人の優秀な護衛がいるのだが,それにしても無防備過ぎると思う。案の定,毎回反政府組織などに襲撃を受けている。小説としては面白いけれど,森博嗣の作品にしてはリスクとゲインのバランスが取れていないような気がする。



良くも悪くも欲得の観念の薄い森博嗣の登場人物たちからすると,生きることは考えることとイコールなのだろうか?それでもノイズのような(これも悲しいが),他社との交流に一応の意義を認めてくれているらしい。

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ヴァーチャルな〈テルグの村〉に3人とも囚われてしまうというのは,これまでにない危機だった。ウグイとアネバネは優秀な護衛だったが,今回は完全にミスだ。油断をしているとしか思えない。

しかも〈富の谷〉そのものが地下にあるために,ネットワークから断絶されている。完全に手詰まりだ。果たして???それは読んでみてのお楽しみだ。

〈テルグの村〉の妙なのどかさは,ちょっと笑えた。主人公・ハギリは性格が丸くて良いなあ。

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森博嗣の作品はいくつものシリーズがあり,その多くで登場人物が重なっている。このシリーズも〈四季シリーズ〉〈百年シリーズ〉との関連が指摘されているが,その両方とも読んだのが何年も前でピンと来ない。

その辺りもう少し分かりやすいと助かるなあ。












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Last updated  2017.07.11 07:42:28
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