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2017.07.22
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カテゴリ: びしびし本格推理
北森鴻の凝りに凝ったミステリーを読んだ。

〇ストーリー

流行作家・阿坂龍一郎の周辺で不思議な事件が起きるようになる。阿坂の元に,過去の高校生殺人事件の犯人を糾弾する手紙が届く。事務所の周辺では放火事件が続き,担当編集者は公園で襲われて死亡する。さらに事務所の隣人の女性からはストーカーのような行為を受ける。一連の事件の真相は,ストーカーのエスカレートした行動なのか?阿坂の自演なのか?過去の事件の関係者の復讐なのか?

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この作品は本来は北森鴻のデビュー2作目になる予定だったらしい。それを後から知って納得した。

主人公・阿坂には他人に隠したい過去があるらしいのだが,読者にはギリギリまで明かされない。手紙の語り手〈ぼく〉は,なかなか殺人事件の犯人に到達しない。ストーカーに対して阿坂は強く出ないので相手は図に乗ってしまう。

どの事件もクリアにならないまま最後まで進む。そして読者を騙すための二重三重の仕掛けが発動する。発動した時は,「騙された」と思うより,「ようやく決着が付いた」という感想の方が強かった。

ミステリーとしての構成に気持ちが行っており,読者を楽しませるというところまで気持ちの余裕がない,そんな印象を受けた。北森鴻としては気負い過ぎで,慣れていない気がする。

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また,彼らの動機ももう1つ説得力がない。過去を隠すために犯行を重ねるのは必要なのか?むしろじっとして何もしないべきではないのか?

作者の作為がどうしても目立ってしまう作品だった。

今となっては,あの北森鴻もこういう時代があった,と懐かしく思えば良いのだろう。

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街の図書館の所蔵にないので,隣り街の図書館の保管庫から出してもらって借り出してきた。

そこまでしたのに,この内容!という落胆はどうしてもあった。一般の人どころか,北森鴻ファンにもあまりオススメは出来ない。北森鴻コンプリートを目指す人だけが読むべき作品だろう(涙)。











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Last updated  2017.07.22 18:33:01
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