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2017.09.02
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東野圭吾のSFラブロマンスを読んだ。

〇ストーリー

崇史が親友の智彦に紹介された女性・麻由子は,崇史が憧れていた女性だった。彼女は崇史と智彦の研究所入所し,智彦の研究室に配属される。崇史は仕事で成果を上げ,麻由子と付き合っている智彦への嫉妬に身を焦がす。一方,目覚めると崇史は麻由子と恋人同士で同棲しており,行方不明となった智彦を探していた。2つの世界の間を行き来する崇史は,真実へとたどり着けるのか?

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優秀でスポーツマンの崇史は,頭脳は切れるものの身体が弱い智彦と中学からずっと親友だった。だが智彦が紹介した麻由子が,崇史がかつて憧れていた人だったことから,2人の友情はギクシャクし始める。

それと並行して,崇史が麻由子と同棲している世界が描かれる。その世界での崇史は,少しずつ違和感を感じ始め,これが偽りではないかと調べ始める。

崇史と智彦は,ある企業で仮想現実の研究を進めていた。崇史は視覚と脳波を一致させることを研究していたが,智彦は記憶を改ざんして仮想現実を体験させる研究をしていた。

智彦の研究が自分の体験している違和感と関係があると思う崇史だが,謎の勢力に調査を阻まれ,仕事も閑職に回されてしまう。そしてついに麻由子までもいなくなる。

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世界Aでの崇史は,麻由子に焦がれ,積極的に彼女に迫って行く存在だ。世界Bでの崇史は,自分の記憶の確かさに疑問を持ち,行方不明となっている智彦のことを様々な手段で探す行動派だ。

最初はSFサスペンス風な展開かとも思ったが,東野圭吾の作品だし,主人公たちが研究しているのが仮想現実ということもあり,もっと現実的な味わいとなる。あまり語るとネタバレなのでやめておくけれど。

とは言え,サスペンス風の展開にはなかなか緊張感があって最後まで楽しめる。

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崇史は,親友・智彦の恋人に横恋慕をしてしまう。もともと憧れていた女性ということもあるし,こうした気持ちが現実にはあることは分かる。けれども仕事もスポーツも出来て,積極的な性格でもあるらしい崇史が,ここまで1人の女性にこだわる気持ちはきちんと説明されないのが不満だ。

まあ,そうでないと物語が成立しないけれど。

また麻由子という女性も謎だ。崇史のアプローチに対して,毎回断りつつも,どこか可能性を残すようなことをしている。崇史のことも好ましいと思っているのならば,徐々に智彦から距離を置くなり方法があったはずだ。「2人の友情を壊したくない」ということを述べるが,結局一番悪い状況を作り出してしまったのは,この女性の言動が理由になっている。

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結末は,東野圭吾だとやはりここまでか,とちょっとエラそうなことを考えさせられてしまった。だいぶご都合主義が目立つので,東野圭吾ミステリーとしてはB級だけれど,小説としてはじゅうぶん楽しめた。












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Last updated  2017.09.03 17:08:12
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