レインボーブリッジ

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Day after tomorrowと地球温暖化2


自然災害パニックもネタが無くなったのか、異常気象で北半球が突然凍り付くという、
かなり奇想天外なストーリー。監督はインディペンデンス・デイのローランド・エメリッヒ。

人が気象観測のデータを取り始めてから100年くらい、
特に現在の数値予報の形になってから40年くらいしか経っていない。
そういう意味では観測史上初の状況があってもなんら不思議ではない、
という意味で今回の展開もあり得ないとは言えないが、1,2日でこれだけの出来事が立て続けに起るか?
ということに関してはかなり?だ。映画だから冗長にはできないのだろうが・・・。
また、理由付けである、地球温暖化→北極の氷が大量に溶け出す→
海の塩分濃度の変化から海流の向きが変わる→この度の異常気象
という流れもかなり強引と言うか、そんなのシミュレーションで分かる訳がない、
そもそもシミュレーションする時点でパラメータ沢山仮定しなくちゃいけないわけで・・・。
理論はかなり弱いなと思った。

そんなわけで最初から突っ込みどころ満載なこの映画、主人公も、高度な身体能力を有するものの、
危機管理能力にはかけていると思われる、特殊な科学者である。
まあ、このくらいのキャラ設定しないと映画にならないかw。

それでも、異常気象シーンの迫力ある絵は一見の価値があろう。

----追記-----------
その後、この映画の元ネタらしき背景が分かった。
映画のオープニングで主人公らが氷をボーリングしているシーンがある。
古気候を調べていたのだ。そういや、主人公の専門も古気候だったか?

グリーンランドの氷をボーリングして、1mm幅で酸素同位体を測り、古気候を調べると、思いの外、昔は気候変動が激しかったことが分かった。50年で7度下がったり、20年で数十度変わったことも。ここ一万年だけが異常に気候が安定している。そろそろまた変動期に戻っても良い訳で。実際20年前くらいには、荒っぽい議論で「明日から氷河期」といった意見も出たことがあったくらい。
実際、古気候からすると、今はつかの間の間氷期。大まかには氷河期なのだが小さなうねりの中では間氷期に当るようだ。こういう事はスパコンによるシミュレーションよりも、古気候の記録を読んだ方がはるかに精度がよい。なぜなら、大気の運動とか海流とかは、ほんの小さな熱容量で運動が大きく変わってしまうからだ。
もし、人間が化石燃料を燃やすことで少しでも平均気温が上がっているのなら、それは人間の氷河期への小さな抵抗、とみるべきであろう。
問題の本質は、温暖化とか寒冷化よりも、人口問題、食糧問題、である。
<上記ソース>http://www.moriyama.com/netscience/Maruyama_Shigenori/Maruyama-3.html

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