PR

Calendar

Category

カテゴリ未分類

(0)

Movie

(361)

Jazz

(237)

Progressive Rock

(87)

Metal

(11)

Soul,Funk...etc

(35)

Art

(39)

Book

(10)

TV Drama

(8)

Classic

(9)

Movie Goods

(2)

Soundtrack

(9)

株式投資

(219)

その他の音楽

(9)

お酒

(23)

できごと

(12)

お出かけ

(11)

Rock

(1)

Comments

柿崎和泉守@ Re:『天と地と』 Heaven and Earth(04/25) 映画で残念に思ったのは、まず刀八毘沙門…
背番号のないエース0829 @ Re:『ベルリン 映画「風の電話」に、上記の内容について…
Sep 28, 2006
XML
カテゴリ: Movie



この映画は、 『赤い風船』 など優れた短編映画で知られるフランスのアルベール・ラモリス(1922-1970)初の長編。ラモリス監督は空中撮影が得意で、ヘリ・ヴィジョンという撮影システムを考案。空を舞う気球、そして気球から見た光景を見事に捉えた。1970年、ラモリス監督は不幸にして空中撮影中に事故死してしまったが、代表作である本作は今観ても素晴らしい。


老科学者(アンドレ・ジル)は進路のコントロールが容易な新しい熱気球を開発。社交クラブでフランス一周を発表した。しかしクラブの連中は半信半疑(ちょっと『80日間世界一周』を思わせる)。出発の日、助手(モーリス・バケ)をはじめ大勢が見守る中、気球は上昇を開始。と、気球にしがみついている少年がいた。少年は科学者の孫パスカル(パスカル・ラモリス=監督の息子)。どうしても乗りたかったのだ。パスカルを加えて気球は郊外へ。地上ではサポート役の助手が車で気球を追いかけている。


ストーリーはこれだけ。映画というよりも映像詩といった感じだ。この監督が生み出す映像は、大空への憧れがにじみ出ていて素晴らしい。気球はブルターニュからストラスブールへ。ストラスブールの大聖堂が迫力十分だが、その近くで洗濯物がヒラヒラ舞うのがまるで生きているかのようで面白い。気球は途中休憩(時々地上に降りる)を入れながらパリへ。パリでクラブの連中を見返し、一路南へ。海では帆船レースに出くわし、またアルプスでは寒さに震える。


そして一番の名場面は鹿狩りのシーンだろう。大きな牡鹿を数人のハンターと数十頭の猟犬が追う。行き場を失う鹿。そこへ気球からパスカル少年が「あっちへお逃げ」と叫ぶと、鹿は少年を見、少年が指差した方角へ走り去る。疾走する鹿と気球を捉える流麗な撮影と相俟って、素晴らしいシーンとなっている。


もうこれはボケーっと観てるだけでいい。またジャン・プロドロミデスの音楽が非常に素晴らしく、涙が出てきそうだ(サンプル参照)。1960年ヴェネチア国際映画祭で国際カトリック映画事務局賞を受賞している。


監督:アルベール・ラモリス
脚本:アルベール・ラモリス

音楽:ジャン・プロドロミデス

1960年・フランス / 84分 / 評価:4.5点 / 子供:◎

sample 素晴らしい風船旅行~気球のテーマ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  Sep 28, 2006 09:09:47 PM
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: