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柿崎和泉守@ Re:『天と地と』 Heaven and Earth(04/25) 映画で残念に思ったのは、まず刀八毘沙門…
背番号のないエース0829 @ Re:『ベルリン 映画「風の電話」に、上記の内容について…
Nov 15, 2006
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カテゴリ: Movie



パリの名物キャバレー「ムーラン・ルージュ」にはいつも一人の画家が現れていた。その画家、アンリ・ロートレック(ホセ・フェラー)はツールーズ伯爵家の跡取りだが、少年期の転落事故により両足の発育が止まり、足から上は大人だが足は子供のままという障害を負っている。恋人にも振られたアンリはパリへ出て、好きな絵画に没頭していた。ある日、警官に追われた娼婦マリー(コレット・マルシャン)を家に匿ったが、アンリはマリーに惚れこんでしまう。しかしマリーはアンリを裏切り、アンリは自殺も考えたが、やはり絵は捨てられず、再び作画に打ち込むのだった。そのうちアンリのポスターが評判となり彼は有名になった。ある日、アンリは服飾デザイナーのミリアム(シュザンヌ・フロン)と出会い、恋に落ちるのだが、アンリはマリーのことがあり、結婚には踏み切れないでいた・・・


冒頭の「ムーラン・ルージュ」での喧騒、そして一転静寂の夜道と場面ごとの構成・撮影が素晴らしい。そしてホセ・フェラーの熱演。前半のマリーとのシークエンスの評価が高いが、後半のミリアムとの場面もなかなかだ。ミリアムはアンリと結婚してもいいと思っていて、アンリ自信もそれに気付いてはいるのだが、どうしても決心できない。そのことをミリアム自身も悟り、身を引いて求愛者(ピーター・カッシング)と結婚してしまう。酒に溺れたアンリを待つのは死だけだ。死の床でアンリは幻を見る。ムーラン・ルージュの面々が現れては喧騒を繰り広げる・・それを嬉しそうに見ながら息を引き取るアンリ。ここに流れる音楽も美しく、類稀な素晴らしいラストシーンとなった。


主演のホセ・フェラーは既に『シラノ・ド・ベルジュラック』でアカデミー 主演男優賞に輝いており、最も脂の乗った時期だろう。妻はジャズ歌手のローズマリー・クルーニーで、ジョージ・クルーニーの叔父にあたる。コレット・マルシャンが好演だが、シュザンヌ・フロンも素晴らしい(し、美しい)。 ムーランの歌手役でジャ・ジャ・ガボールも登場。あと、クレジットに名前はなかったが、同業の画家スーラ(点画が有名)役でクリストファー・リーが出演。ということはリーとカッシングという2大ドラキュラ役者が揃っていたわけだ。


題材としてはジョン・ヒューストンらしくないが、鋭いカット、小気味良いテンポなどはヒューストンならではだし、人物の描き方が女々しくない。ここをウィークポイントとする評もあるようだが、そうは思わない。またロートレックの作品を連続で見せるあたり、絵画好きの私にとってはこたえられない映画である。



監督:ジョン・ヒューストン
製作:ジャック・クレイトン
原作:ピエール・ラミュール
脚本:ジョン・ヒューストン/アンソニー・ヴェイラー

音楽:ジョルジュ・オーリック

1952年・アメリカ=イギリス / 123分 / 評価:5.0点 / 子供:○






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Last updated  Nov 15, 2006 10:55:25 PM
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