りきりき元気です!

りきりき元気です!

1月3日(その2)



ただ事でない事を悟った私達は、最悪な事態を覚悟した。
「神様、力ちゃんを連れて行かないで!これから力ちゃんをちゃんと育てます。だからお願い!!!これからどんなに障害が増えても受け入れて育てる。だからお願い!!お願い神様!!!」
必死で祈った。涙が溢れてくる。

あるお母さんと女の子が待合室に入って来た。そしてしばらくしてお父さんが来て
「入り口の近くの子供が危篤らしくってさ、看護師さんが皆そっちにかかりっきりなんだよ」と言った。

危篤??入り口の子??まさか力斗????

面会は8時までなので、とりあえず中の様子を見に中に入った。
バタバタしている。

「時間がかかりそうなので、家族宿泊棟でお待ち下さい」と言われ、手続きをして部屋に行った。

パパがコンビニでお弁当を買ってくれたが、食べる気がしない。

しばらくして内線電話が鳴り、病室に呼ばれた。
そこで見た力斗は恐ろしい状態になってた。
全身見たことのないほどのチアノーゼで、目が見開いてる。
先生が必死で心臓マッサージをしている。
直視できなかった。

「死ぬかも!」
マジで思った。涙が溢れてくる。力斗が死ぬなんて死ぬなんて・・・・。まさかまさか、なんでなんで??

先生がなんか説明を始めたけど、覚えてない。私もパパも頭の中が真っ白。



部屋に戻った。
そしてまたしばらくして内線が。
「今度は何???」ドキドキしながら病室に行くと、力斗は復活してて、ケロッとしてた。かわいい顔でちらっとこっちを見た。
まるで「ママ、パパ、どうしたの?」と言ってるかのように・・・。
「良かった・・・。本当に良かった・・・!ありがとうございます!!」
「まだ楽観視できませんが、これからまた朝まで頑張ります」


私達はほっとして部屋に戻った。
「明日の面会は(午後の)2時に行こうか?でも頼めば午前中に入れるかな??」なんてのんきに話しして、友達にメールを打ったりしてた。

パパはホッとしたのか寝始めた。


0時くらいにまた内線が鳴る。今回は余裕な気持ちで病室に行くと、力斗はチアノーゼになってはなかったが、また目を見開いて心臓マッサージを受けてる。


??????

良くなったんじゃないの????

点滴を刺すとこはもうなく、頭の血管に入ってる。

「あれからしばらくして心拍が悪化しました。大人用の強心剤も使ってます。今maxの処置をしています。心臓の伝達機能がバラバラです。おしっこが出ません。おしっこが出ないと体が酸性になり非常に危険です。
このままおしっこが出なかったり、心拍や血圧が上がらなかったら、、、、、危険な状態と思われます」




ダメかも・・・・・・・・・



私達は口には出さなかったが、覚悟した。


もう力斗の心臓は戻らないかもしれない。


0時半ごろ、お互いの両親に電話した。
うちの両親は1時間くらいのところに住んでるので最初来ると言ったが、
大雪の後で山道が凍ってるかもしれないということで躊躇した・・。
でもしばらくして電話があり、やっぱり行くよ!という事で家を出発した。


前同じ病院だった友達にメールした。
「ダメかも・・・。やばい・・・・・」


「りきとママが弱気になったらダメだよ!りきちゃん逆境に強いって言ってたじゃん!今回も乗り切るよ、大丈夫だよ!」
という返事が来た。
そうだよ、力斗は神様に守られてる。きっと大丈夫!!信じよう、力斗を信じよう。


パパは疲れてたのか横になってうとうとし始めてしまった。するとパパの上に白い影が見えた。
「りきちゃん?????」
わかんないけど、力斗だと思った。
そして10分くらいたっただろうか?また病室に呼ばれた。




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