里山暮らし、ときどきヨーロッパ・ロングステイ

里山暮らし、ときどきヨーロッパ・ロングステイ

●秘伝ベーコンを作ろう!



ベーコンa.jpg

第一章 ベーコンは肉の燻製だよ

1.燻製の種類
 燻製には大まかに3種類あって『冷燻』『温燻』『熱燻』があります。
 そこで、まずは3種類の燻製の特徴の説明から。

 ・冷燻(生ハムが代表的です)
  15℃~30℃の低温で1~数週間燻製します。
  長時間の塩漬けと風乾による熟成が必要で、
  しかも外気温が15℃以下でないといけません。
  保存性、香りは3手法の中で一番ですが、難易度高です。

 ・温燻(ベーコンやソーセージなど。私の手法です)
   50~80℃で1~6時間以上燻製します。
  もっとも一般的なやり方で書籍等では、だいたいこのやり方です。

 ・熱燻(スペアリブや魚などの香り付け)
   90~140℃の高温で30分~3時間くらい燻製します。
  手早く一気に行なうのですが、保存食用の燻製には不向き。

2.燻煙材
  燻製する際に煙を出す元になるものです。
  木を細かくしたスモークチップと、おがくずのようにしたものを固めた
スモークウッドがあります。
  私はチップを使っていますがウッドの方が手軽に使える。

 ※燻煙材の種類
  燻煙材には、だいたいこんなものがあります。
   ・ナラ
   ・リンゴ
   ・クルミ
   ・サクラ
   ・ヒッコリー
 それぞれ、色々な特徴があるのですが、私はヒッコリーを使用。
 豚肉にはヒッコリー、サクラ、クルミなどが合うようです。
 ブレンドして燻製する方もいます。

3.燻製器を選ぶ

 燻製には、いぶす箱が必要です^^
 私はユニフレームというアウトドア用品メーカーの
 スモーカー(燻製器)を使っていますが、
 ホームセンターで売っているもので十分です。
  私は金属orステンレス製をお勧めします(^^;
 (洗える構造の物を特にお勧めします) 

 大きさは、その人の燻製するものによって様々ですが、
 大きめの物を買ったほうが良いと思います。(大は小を兼ねる)

※それから、ここが結構重要なポイントですが、
 スモーカーの構造を見て、燻煙材に肉の脂が垂れない構造の物が良い。

 チョット絵で説明します。

  | 肉  肉  肉 |
  | ↓  ↓  ↓ |
  | 脂  脂  脂 |
  |         |
  |         |
  | \_____/←受け皿で肉の脂を熱源に
  |         |落ちないようにする構造
  |   燻煙材   |
    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 これは、熱されて肉から出た脂が燻煙材にかかってしまうと、
 タール(すす)が出て肉にタールの臭いが移ってしまうと、
 せっかくの燻製の風味が台無しにり、それを防止する為です。

 あとは、1斗缶(ドリフのコントで使ってた)でスモーカーを作っちゃう という手もあります。その時も、熱源にタールが落ちないようにする工夫 が必要になります☆

第二章 さあ、作ってみよう♪

1.まず下ごしらえをしましょう。
  基本的に豚バラ肉のブロックを使います。
  だいたい『かまぼこ板』くらいの大きさにして使います。
  あまり大きいと、中まで塩が届かないので注意です^^

 下ごしらえは2種類方法があって、
 1つ目は直接肉に塩をすり込む方法と、
 塩水を使って浸透させていく方法(ソミュール液法)があります。

 私は後者の(ソミュール液法)を使っています。
 こちらの利点はスパイスやハーブを入れて液を作れるので、
 様々なハーブ の風味が出しやすく、均等に塩分が浸透させられること
 でしょう。
 菜園で取れたハーブなど使ったら、更に風味が良いですね。

 ※ソミュール液の作り方

 Aまず15%~20%の食塩水を作ります。
  500ccなら、塩を90g入れると約15%~20%
  になります。

 B Aを鍋に入れて弱火で温めます。

 C Bに好みのスパイスを入れます。セージ、ロー
  ズマリー、黒コショウ、ローリエなど入れて、5
  分~10分くらい煮たら完成です。
  ハーブの分量をメモしておき、次回の配合に役立てるのもイイですよ♪ 

  ※砂糖を少々入れると出来上がったときにツヤが出ます(w

 出来上がったソミュール液が冷めたら、ボールや、
 ジップロック(袋タイプ)を使って肉を漬けます。
 この時に肉が全部ソミュール液に漬かるようにして下さい。

 ジップロックを使う時は、肉の半分くらいの量だけ液を入れて、
 後はストローなどで空気を吸ってなるべく真空状態にします。
 こうすると、ソミュール液が少量で済みます。
 コレを1週間冷蔵庫で放置します(w

1週間後、今度は塩抜きをします。

 まず、ハーブの葉などを洗い流します。
 ボールに水を入れ、肉を沈めます。
 1時間経ったら水を取り替えますが、3回取替え、合計4時間塩抜きをし ます。
 塩抜きが終わったら、キッチンペーパーなどで拭き、
 表面を1晩乾かします。

これで燻製前の下ごしらえが完了です(^^;
この状態で焼いて食べても、美味しいと思います^^。

第三章 いよいよ燻製だ!

 燻製にあたって、一番重要なのは温度です。
 温燻は50℃~80℃くらいなので、その温度をキープします。

 温度が低いと燻煙が出ず、高すぎるとチップが燃えてしまいます。
 そこで、便利なのがスモークウッドです。

 ウッドの場合ですと、一旦ウッドに火をつけて煙が出てしまえば、
 加熱の必要が無いので、温度管理が容易に出来ます。
 さらに、ウッドをちぎったり、細長くしたりして、煙の量や時間を調整で  きるのです。
 逆にチップの場合は、下からずっと加熱をしなくてはいけないので温度計 が必須です。

 こんな感じで燻製をはじめます。脂が燻煙材にかからないようにして、
  ときどき肉や燻煙材の様子をチラチラと見ます。コレが楽しい(笑)
 ウッドが無くなってしまったら、また継ぎ足して、4時間位燻製します。
(4時間程度が昼過ぎから夕方くらいなので丁度いいと思います)

★これで、燻製の完成です☆
出来上がったら、肉を取り出してキッチンペーパーなどで、
したたる脂をふき取ってザルなどに入れて荒熱をとります。

この冷ましている間にスモーカーを洗います。
温かいうちに洗うと汚れの落ちがイイので、すぐ洗うことをお勧めします。

荒熱が取れたら、サランラップで包み、一晩冷蔵庫で寝かせます。

★これで、ベーコン完成です☆

出来たベーコンは、まず焼くだけで食べてみます。
市販のものとは全く違うテイストと風味にきっと感動されると思います!
これで、ベーコンエッグ作るとスゴイですよ☆

私の塩分濃度ですとチョットしょっぱ目に出来ますので、
しょっぱい分は使う量を減らせばOKです。

保存は、ラップに包んでビニールに入れ、チルドか冷凍にすれば、
1ヶ月くらいは全く大丈夫です。(それより消費の方が早いかも)

うちは、一応こんな感じで、燻製を作っております^^
我が家は、風が強かったり周囲の環境の都合で室内で燻製をしていますが、
出来れば屋外で燻製する事をお勧めします。

長くなりましたが燻製の説明でした☆
それではまた~(o ̄∀ ̄)ノ"

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: