柿の種

柿の種

カマイ猟


カマイとは琉球イノシシのことらしい。
内地にいるのはニホンイノシシといい、こちらとは種類が違うらしい。
沖縄では本島と石垣、西表に生息している。

西表ではこのリュウキュウイノシシを罠で捕らえる。
この罠は60年ほど前台湾から伝わったものだという。
ワイヤーと竹を使った簡単なものだが、熟年のプロでなければ捕獲は難しいらしい。イノシシの習性や通り道などを熟知している必要があるのだ。

捕まえたイノシシはバーナーであぶり、毛を燃やす。
内臓や骨はカマイ汁に、肉は刺身だそうだ。
うまそうであることこのうえない。

ふと奄美でのヤギ狩りを思い出す。
源さんに連れられ小さな無人島でのヤギ狩り。
それはまさに古代の狩り。
風下と風上に分かれ追い込むというもの。
学校で環境問題を学んでいながら、現場で体験してしまった生の猟。
悪い方向にではないが物の見方が変わった。
物事は実体験に基づく事でリアルになる。
素晴らしい体験だった。

そういえば女のじいちゃんは山梨のイノシシ狩りの名人らしい。
いつか山梨の山にも行く必要がある。

西表には素晴らしい伝統や文化が息づいている。
ホームページで調べただけでもそれが伝わってきた。
司馬良太郎さんの街道シリーズ
沖縄・先島への道
を読んでからもうずいぶん経った。
あの頃想像した沖縄の姿、旅先で触れた沖縄の姿、奄美の集落で感じた温かさは、正直本島ではあまり感じる事ができなかった。
石垣や西表、阿嘉島で感じた優しいサンシンの響きは、本島での僕には伝わってこなかったと思う。

唯一山原の森を抜けた時に感じるあの感覚。
今も一人で唱えてみよう、魔法の呪文。
ハテルマ・ハテルマ、、

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