Rin's

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夏のお花見

チープな花火が好きだ。中国産の大入りパックなんか最高。
色々な形の花火が入っていて、「これはどんな火が出るんだろう?」とワクワクする。
大人も子供も心踊ってしまう、夏は大入りパックをオススメする。

子供は花火が好きだ。普通なら怒られる火遊びを存分に楽しめる。
やはり遊びはちょっと危険なものに惹かれるものだ。
大人の監視は外せないとしても、子供にとってはエキサイティングでちょっと幻想的な遊びであると思う。近所の友達と毎夜楽しんだ覚えがあるが、「あの頃は花火の出費が痛かった」と後に母からぶっちゃけられた。そんな私も今は母親、少しその気持ちがわかる。

シュ-っと上に吹き出す噴水のような花火があるが、あれにも色々種類がある。
私が覚えている中で「最強」の花火が「缶ビール花火」である。
形は缶ビールの形で、プルトップの所に導火線が付いていた。こんな形の花火は見た事が無く、どんな花火なんだろうと心踊らせ・・・点火。
「しゅぼぼぼごぼごぼ・・・」え?煙り?火?白い煙りとも火ともつかないようなモノがプルトップのあたりから溢れていた。シケっていたのかと思ったが、私は気付いた。
「・・・ビールの泡?」そう、ビールを開けた時に出る、泡。それが花火で再現されていたのだ。花火としては全く地味で、しかも面白くもなんともないこの花火。
あまりのつまらなさに、私の中で「最強」となっている。ちなみに次点はヘビ玉。

チープな花火も良いが、花火大会も年に一度は見ておきたい。
空一面に咲く菊花、一拍おいて聞こえる破裂音、風に乗ってやってくる火薬の匂い。
夏の記憶の匂いを再確認しに行くのも楽しいものだ。
花火にも流行りの色等があるらしく、それを調べてから行くのも面白いかもしれない。
最近はキティちゃんやタマちゃんなどの花火もあるらしいが、角度によっては訳のわからん花火に見えるらしい。普通の花火が一番綺麗だと思うが、遊び心は大切だ。
花火職人にも革新家がいるんだろうな、きっと。

浴衣を着て、花火を見に行く、そろそろそんな季節だ。
カップルで行くも良し、家族で行くも良し、日本の祭りは心を熱くする。
人混みが好きではない私だが、今年はあの懐かしい火薬の匂いをかぎたくなった。



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