Rosegarden in Vienna

Rosegarden in Vienna

Ono Yoko by Amy

Yoko Ono “Remember Love”

自分の持つオノ・ヨウコのイメージが完全に変わり、心が幸せでいっぱいになる展示会であった。
ジョン・レノンの結婚相手であり、彼が亡くなった後もそのまま注目をされ続け、ジョンの名前をスピーチする度に口にするよくわからない存在の人。これが私の目に映る彼女であり、イメージは決して良くなかった。

父が観にいくよう勧めたこと、そして値段が50クローナ、750円であったことが後押しとなり私は期待をしていいのかどうか、半信半疑で会場に足を運んだ。
しかし、入口の時点でこんな心のモヤモヤはどこかにいってしまい、私は完全にこの展示会にはまってしまった。

チケットをもらいクルっと身体を回して中へ入ろうとしたのだが、どこからスタートすればいいのかわからないのである。目の前には厚さ4メートル位の壁があり会場の中に入るために5つの入口があるのだが、どれも形が違う。
左から順番に説明すると
1.入り口は普通の幅だが進むにつれてどんどん狭くなり、出口付近では横にならないと通れない入口。
2.入口に幅はあるのだが高さがなく、地面に身体を平たくして通っていく入口。
3.階段を5段くらい登り、滑り台であるかのように会場の中に滑り降りていく入り口。
4.普通の入り口かと思いきや、進んでいくとU-ターンしていて気づくとまたスタート地点に戻ってしまう入口。
5.天井からたくさんの小さな球がぶら下がっており、それをくぐって中に入る入口。
悩んだ結果どうしても一つに絞れなく、まずはU-ターンする入口を試した。また入口に戻る私を何人もの人が笑って迎えてくれた。あと4つ。次に選らんだのは、天井から小さな球がたくさんぶら下がっている入口。まだ試したい入口があるので入るふりをして半分くぐったところでまた戻った。満足。あと3つ。地面に寝転がっていく入口に挑戦しようとしたが、いざしゃがみこんでみると結構きつそう。面倒くさくなりやめてしまった。あと2つ。どっちもひきかえせない入口であるため悩んだが、会場からの出口も一緒だということに気づいて帰りに1の出入り口をとっておくことにした。この入口は進んでいくと両サイドに鏡があり、不思議な空間であった。階段を登り滑り台を降りていったのだが結構なスピードであり、人が歩き回る会場の中へ私は止まることができず二人近くひきそうになりながらやっと会場の中に入った。

これは私の癖であるのだが、母に『少しだけでいいから書いて』と言われたのにも関わらず、入口を過ぎただけなのにこんなに書いてしまっている。友達への手紙も気づくといつの間にかエッセイになってしまっているのだ。長々すみません。

ふぅ~。
方法を変えて、私の中に最も残った部分を簡単に説明しようと思う。

☆幸せの石が積んである山と悲しみの石が積んである山。
地面に四角い枠が二つ並んで積んであり、両方に石がたくさん置いてある。自分の今までを振り返って、幸せを感じた分だけ転がっている石をもう既に作られている山の上に積み上げていくのだ。悲しみの方もそうである。悲しい思いをした分だけ石を山の上に積み上げていくのだ。最後に両方を見比べてどっちが多いか見ることができる様になっている。私は幸せの山の方に石を足してきた。

☆ニュートピア
ジョン・レノンとオノ・ヨウコが考え出した新しい世界である。戦争もなく、平和と愛だけがつかさどる世界だ。部屋に入ると周りの壁に世界地図の絵が広がっており、真ん中に置いてある机にはIMAGINE PEACE というスタンプが置いてある。スタンプを手にとり好きなように壁に押していくのだ。『自分達の手で世界を平和に導くことはできないと考える人もいるが、みんなが平和を望む心を持てば必ず平和になる。』というメッセージである。

☆空
空はどこまでも続き、自分がどこに居ても、まわりに誰もいなくてもずっと側にいてくれることを感じ、この展示会では毎日24時間ずっとストックホルムの空を撮り続けその映像を流している。

☆I LOVE YOU
光をフラッシュしながらメッセージを送る光無線通信。会場には光をフラッシュする道具がおいてあり、自分でやり方を読みながら光を発することができる。
I LOVE YOUのコードは
・・ ・ー・・ ーーー ・・・ー ・ ー・ーー ーーー ・・ー
夜になると展示会が開催されているビルの屋上から空に向かってこのメッセージがずっと送られている。

他にもたくさんの展示物があったが書ききれないのでここでストップしようと思う。
私の口癖は『今までで一番おもしろかった』『今までで一番美味しかった』『今までで一番綺麗だった』らしく、よくまわりから『幸せだねぇ~』と言われるが今回も心からそう思う。『今までで一番心が幸せでいっぱいになる展示会だった』
私は自分のまわりの人全員にありがとうと言いたくなり、どうしたらみんなにその思いを伝えられるか考えた。
とても心が動いた展示会であり、もし彼女の展示会を見れるチャンスがあれば父が私に勧めたように私も勧めたい。













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