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Egly-Ouriet Brut Tradition Grand Cruエグリ・ウーリエ ブリュット トラディション グラン・クリュChampagne, France\4,494, よしや, 2006年4月購入Profile: もともと好きなエグリ・ウーリエだけど、先日飲んだレ・ビーニュ・ド・ブリニーよりもおいしいと、楽天の口コミ情報にあったので期待して抜栓。 Impression: 濃いめのイエロー。シードルのような香り。しっかりしたボディで、酸化したニュアンスが強い味わい。ロット差なのか、若干まとまりのない印象も受ける。もう少しフレッシュなスタイルを期待していただけに、ちょっと残念。シャンパーニュのロット差については、今後取り上げる予定。エグリ・ウーリエのワインを探す>気が向いたら投票お願いします→
2006.05.07
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フリッツ・ハーグのカビネットを飲んだら、「天上のレモネード」が飲みたくなって、ヴィリ・シェーファーのアウスレーゼを選択。 1999 Graacher Domprobst Riesling Auslese A.P.Nr.19(375ml)(Willi Schaefer)グラーヒャー・ドームプロスト リースリング アウスレーゼMosel-Saar-Ruwer, German, やや甘口\2,800, 佐野屋酒店, 2001年9月購入Profile: 最近は評論家が高得点をつけたとかで、ネットショップのプッシュもあり、露出度の高いヴィリ・シェーファー。おそらく個人的には、もっともコンスタントに購入しているドイツワインだと思う。いちばんのお気に入りはシュペトレーゼ。評論家が高得点をつけているのはアウスレーゼ以上だけど、普段飲みにはカビネットやシュペトレーゼのほうが適していると思う。今回ボトルを取り出して気づいたことがある。まったく同じワインのA.P.Nr違いを持っているのだが、キャップシールが違うのだ。1つはVDPマーク入りで(A.P.Nr.19)、もう1つはマーク無し(A.P.Nr.6)。ちなみにマーク無しのA.P.Nr.6のほうが\700高かった。VDPは、醸造家の組織なので、A.P.Nrによって変わるのはおかしいと思うのだが...。それともあまり意味がなかったりして。詳しい方がいたら教えていただきたい。 Impression: 今回開けたのはVDPマークありのA.P.Nr.19。輝きのあるレモンイエロー。香りの量はそれほど多くなく、ハーブやオレンジ。わずかに石油香。とろっとした口当たりで、甘みは思ったほど強くなく、まろやかに口に広がる。モーゼルのスタイルや、このボディの厚みを考えると、酸は弱め。また1999年のフリッツ・ハーグより、さらに若い雰囲気。わずかに木のようなニュアンスもあるような気がする。軽いブショネ?「天上のレモネード」狙いのチョイスだったが、酸は弱めで、余韻もそれほど長くない。前回のフリッツ・ハーグと比べると少し中途半端な気がする。同じ1999年ならば、シュペトレーゼのほうが、バランスは良かったと思う。それなりにおいしいワインなのだが、目標が大きすぎたのか。想像とのギャップが大きく、アイスワインのような、キリリとすっぱいワインが飲みたくなってしまった。ヴィリ・シェーファーのワインを探す>気が向いたら投票お願いします→
2006.05.05
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3glassesさんのブログでフリッツ・ハーグを取り上げていたので、ストックから、ごそごそ探し出してきた。 1999 Brauneberger Juffer-Sonnenuhr Riesling Kabinett(Fritz Haag)ブラウネベルガー ユッファー・ゾンネンウーアー カビネット(フリッツ・ハーグ)Mosel-Saar-Ruwer, German やや甘口\1,890, タカムラ, 2001年9月購入Profile: ゴーミヨ誌で5つ星のフリッツ・ハーグ。5つ星は、全ドイツでもたった10カ所だけという大変評価の高い造り手。個人的にも、ほとんど外れた記憶は無く、これから暑くなる季節にはとくにオススメ。ドイツですごいなと思うのは、トップクラスの醸造所でも、下のラインならば2千円前後で買えること。もちろんエステート(自社畑)ワインで。これはほかの国ではなかなかできない芸当だと思う。日本では、ドイツワインに詳しい人が少ないこともあって「何でこんなものがこんな値段で売っているの?」と思うことが少なくない。個人的にオススメをいくつか紹介したい。もちろん、これ以外にもあるのだが、とりあえずいくつかピックアップしてみた。Leitzは、最近飲んで驚いたので選出。エゴン・ミューラーはちょっと高いけど、やはり外せないと言うことで。モーゼル・ザール・ルーバー ヴィリ・シェーファー(Willi Schaefer)フリッツ・ハーグ(Fritz Haag)エゴン・ミューラー(Egon Muller)ペーター・ヤコブ・キューン(Peter Jakob Kuhn) ラインガウ ロバート・ヴァイル(Robert Weil)プリンツ(Prinz)ライツ(Leitz) その他 ケラー(Keller) Impression: 輝きのある淡いイエロー。ほんのりとリースリング特有の石油香。ほかにもグレープフルーツやオレンジのような甘い香り。口に含むとミネラルや酸がストラクチャを作り、ほんのり甘く、さわやかに仕上がる。またわずかに微発泡も。7.5%という低いアルコール度とあいまってぐびぐび飲めてしまう。もっと熟成しているかと思ったが、フレッシュとは言えないまでも、まだ若々しい。かつて堀賢一氏が、あるドイツワインを表現するのに「天上のレモネードのような味」という言葉を使ったが、きっとシュペトレーゼやアウスレーゼだったら、その言葉がぴったりしそう。これは甘みが少ないぶん「天上のレモネード」の一歩手前といったところか。気が向いたら投票お願いします→
2006.05.03
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またもやスペインの白。あまり飲んでいない地域のワインを飲むと、どうせならもっと理解しようと、いろいろ飲みたくなってしまう。2004 Basa Blanco(Telmo Rodriguez)バサ ブランコ(テルモ・ロドリゲス)Rueda, Spain Type:白辛口\1,260, 葡萄畑 ココス, 2006年4月購入Profile: スペインでは、かなりメジャーなテルモ・ロドリゲス。高いワインも手がけているけど、リーズナブルな価格帯に優秀なものが多い。これはリアス・バイシャスではなくて、D.O.ルエダ。リアス・バイシャスがポルトガル北部に隣接した海沿いに位置するのに対し、こちらはポルトガル北東部にほど近いデュエロ川流域のカスティーリャ・レオンという地域。ヌマンシアで有名なトロのとなり。ブドウ品種は、ベルデホ80%、ビウラ15%、ソーヴィニヨン・ブラン5%。リアス・バイシャスの半額以下だけど、どんなものなのでしょう? Impression: グリーンがかった淡いイエロー。ハーブのようなさわやかな香りと、柑橘系のさっぱりした味わい。それなりに凝縮感もあって好印象。う∼ん。何かに似ているのだが思い出せない。これからの暑い季節、デイリーで飲むに良いのではないでしょうか。リアス・バイシャスと、それほど違わなかったらどうしよう、と飲む前は思っていたけど、やっぱり違った。酸のキレや奥行きの深さ。リアス・バイシャスのほうが、あきらかにワインとしての構造がしっかりしている。とはいえ3千円台は優秀なライバルが多いだけに、どちらをチョイスするかは、嗜好の個人差もあって難しいところ。とりあえず、この「バサ」は、安心して勧められるタイプ。バサを最安値で探す>お気に召した方は、気が向いたら投票お願いします→
2006.05.01
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最近飲んだバゴア・ド・ミーニョに続き、リアス・バイシャスの連投。2004 Santiago Ruiz(Bodegas Santiago Ruiz)サンチャゴ・ルイス(ボデガ・サンチャゴ・ルイス)Rias Baixas, Spain Type:白辛口\2,604, 葡萄畑 ココス, 2006年4月購入Profile: ショップの情報によると、スペイン王室御用達で、かのフリオ・イグレシアスもファンらしい。またエチケットの図案は、ワイナリーのお嬢さんの婚礼パーティのとき、案内状として参加者に配ったワイナリーの地図がもとになっているとのこと。 Impression: ハーブや青草、わずかに揮発香。レモンやグレープフルーツのような柑橘系の味わいで、十分に凝縮している。口に入れた瞬間素直においしいと感じるワイン。さわやか系で十分にバランスも良く、主張しすぎない味わいは、和食や魚介類にとても合いそう。ロワールが好きな人は、たまには目先を変えてリアス・バイシャスはいかが?サンチャゴ・ルイスを探す>
2006.04.30
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スペイン旅行記のあとなので、しばらくスペインのワインが続く。NV Rimat Gran Brutライマット グラン・ブリュットCosters del Segre, Spain type:泡白\2,236, 葡萄畑 ココス, 2006年4月購入Profile: スペインのライマット社が作るスパークリング。スペインのスパークリングといえば一般的にはカバだけど、これはコステルス・デル・セグレ(Costers del Segre)というD.O.。カバでは、ピノ・ノワールを使った白のスパークリングが認められていないための措置らしい。シャルドネ70%、ピノ・ノワール30%。 Impression: 酵母やビスケット。すっきり、さわやか系のスパークリング。余韻もあっさり。ショップの宣伝文句には、カバの枠組みを蹴ってまでピノ・ノワールを使った、というようなことが書いてあったので、ひょっとしたらすごいかもと思っていたけど、至って普通の味わい。別にまずいわけじゃないが、この値段だと、もっとポテンシャルを期待してしまう。ずいぶん前に飲んだライマットのカベルネはイケていたんだけどなあ。ライマットのワインを探す>
2006.04.27
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1GBのUSBメモリを買ってHDDと同期を取るテストをしていたら、なんと一部のファイルが消滅。プロとして間抜けなことをしてしまった。仕方ないのでファイル復元ソフトを購入。重要なファイルだけは復元できた。これと昔のバックアップでほぼ100%復旧。あせった1日だった。NV Egly-Ouriet Brut Les Vignes de Vrignyエグリ・ウーリエ ブリュット レ・ヴィーニュ・ド・ブリニーChampagne, France\3,333(3本1万円セット), やまや新宿店, 2004年3月購入Profile: ワイナート21号で紹介されてから、日本でもすっかり人気が定着した感のあるエグリ・ウーリエ。セロスなどが高価格で安定しているのに対し、エグリ・ウーリエはまだ手を出しやすい。それにしてもウーリエは、ラインナップが多いうえに、名前も似ていてわかりづらい。もっとわかりやすい名前を付ければ、もっと人気も上がると思うのだが...。で、このレ・ヴィーニュ・ド・ブリニーは、ピノ・ムニエ100%という珍しいシャンパーニュ。ほかにピノ・ムニエ100%で知られるのはジェローム・プレヴォーくらいか? プレヴォーもそれなりにおいしいのだが、酒質が安定していないような気がする。それに結構高い。 Impression: 少し酸化したスタイルで骨太のシャンパーニュ。がっちりグリップが決まっている。3千円台のシャンパーニュとしては優秀。久しぶりのRECOMMENDを進呈。エグリ・ウーリエをそんなに飲んでいるわけではないが、ほかのラインナップではGrand Cru Millesimeがオススメ。それなりの値段もするが、レベルも高い。エグリ・ウーリエのワインを探す>
2006.04.24
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先日の花見でヴィニョ・ヴェルデが思いのほか良かったのと(ポルトガルだけど)、このところのスペイン特集で、スペインの白ワインが飲みたくなり登場。すぐに飲みたいってことで近くのタカシマヤまで買いに行ってしまった。Bagoa do Mino Albarino Lagrima(Bodegas As Laxas)バゴア・ド・ミーニョ アリバリーニョ ラグリマ(ボデガ アスラサス)Rias Baixas, Spain\3,150, 玉川タカシマヤ, 2006年4月Profile: 玉川タカシマヤに唯一売っていたリアス・バイシャス。リアス・バイシャスはポルトガルの北に位置する白ワインで有名な産地。ワインのプロフィールを調べてみた。ボデガ アスラサスは、1862年に設立された歴史のあるワイナリーで、D.O リアス・バイシャスとして最初に認定されたものの1つ。リアス・バイシャスのスペシャリスト。このバゴア・ド・ミーニョは、"O Pucha"という畑の中から、さらにセレクションした「アルバリーニョ種」を使用して、ステンレスタンクで発酵。他にもいろいろあるけど、詳細は下記のWebページを参照のこと。このボデガは輸出に力を入れているようで、Webページはflushを使ってきれいに作られている。・ボデガ アス ラサス のWebページ・ボデガ アス ラサスのインポーター「ミリオン商事」のWebページ Impression: 少し緑がかったイエロー。オレンジやレモンなどの柑橘類。ハーブや石灰、ミネラルを感じるさわやかな香り。粘性のある口当たり。ピンと背筋の伸びた酸と中程度のボディでクリーンに仕上がる。余韻には軽い苦みを感じ、長くしっかりしている。北の産地らしいワイン。抜栓初日は、けっこう苦いと思ったが、2日目以降はそれほど気にならなかった。スペインの白というと、個人的には千円前後の安ワインというイメージしかないこともあって、3千円も出すのは勇気が必要だったが、飲んでみれば高品質なワインであることがわかる。ブラインドで飲んだら、サンセールやプイィ・フュメと間違える人も多いだろう。アフターの苦さは好き嫌いが分かれるかもしれない(2日目以降はたいしたこと無かったが)。このようなワインは、料理と合わせると、さらに実力を発揮するタイプだと思う。一般的には魚介類が合うとされているけど、コンソメで仕上げたロールキャベツやシュークルートなんかも良いと思う。リアス・バイシャスを探す>
2006.04.23
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1週間ぶりにワインシリーズに復帰。この間に書きためるつもりだったが、思いのほか飲むことができず。おかげでblogを書くために強引に開けているような気がする。2003 Coteaux du Loir Vieilles Vignes Eparses(Domaine de Belliviere)コトー・デュ・ロワール ヴィエイユ・ヴィーニュ エパルス(ドメーヌ・ド・ベルヴィエール)Loir, France\2,940, MARUYAMAYA, 2006年4月購入Profile: ワイナート29号(2005 November)の「10大産地から20本を選ぶ」という特集で、見事ロワール代表として選ばれたのが、このドメーヌ・ド・ヴェルヴィエール。まったく知らないドメーヌだったので、ロワール好きとしてちょっぴり気になっていた。ちなみに紹介されていたのは2003 Jasnieres "Calligramme" ドメーヌ・ド・ベルヴィエールは、1994年創立した新しいドメーヌで、とってもマイナーなアペラシオン「コトー・デュ・ロワール」と「ジャニエール」に畑を持っている。白はシュナンブラン100%、赤はピノ・ドニス100%のワインをリリース。近年はいろいろなジャーナリズムでも評価されているらしい。自然派。 Impression: 「甘口?」。最初の印象である。ロワールの辛口をイメージして飲んだため、あまりのギャップに最初は遅摘みのワインと勘違いしてしまった。しかし良く味わってみると、極甘口ではなく軽い甘口。ゴールドイエロー。ハーブ、セメダインのような軽い揮発臭。パイナップルのような南国の果実。弱甘口ではあるがべたつかずナチュラルで美しい酒質が印象的。余韻は少し苦い。ワイナートで紹介されていたジャニエールも「弱甘口」と書いてあったので、この微妙な甘さは、この作り手のスタイルなのかもしれない。美しい酒質と、軽い甘口具合が、アルザスのマルセル・ダイスをほうふつさせる(ダイスのほうがもっとズバッとした感じ)。ダイスが好きな人は、このワインも好きだと思う。が、わたしはちょっと苦手なタイプ。ドイツのシュペトレーゼのようにミネラルも酸もびしっと決まっている「弱甘口」は好きなのだけど、ダイスやヴェルヴィエールはあまり得意ではない。とはいえ、それなりに飲み干してしまったのだが...。話はそれてしまうが、一時のダイスブームで相当ダイスを買い込んだことがある。その後ひととおりのワインを試したところ、好みのスタイルではないことが発覚。いまだに1ケースくらい在庫している。高級ワインだと購入してすぐには開けづらい。確かめずに暴走してしまった典型的な反省例となった。ベルヴィエールのワインを探す>
2006.04.21
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以前飲んだ2004年赤シリーズ(ブルゴーニュ・ルージュ, オー・コート・ド・ボーヌ)に続き、みなさんの評判が高い白の登場。2004 Saint-Romain Blanc Combe Bazin(Dmaine de Chassorney)サン・ロマン ブラン コンブ・バザン(ドメーヌ・ド・シャソルネ)Bourgogne, France\4,500くらい, Alcoholic Armadillo, 2006年3月購入Impression: オリと言うよりは浮遊物に近いものが瓶の壁面に付着。底には果梗らしき小さな物体が2つほど転がっている。ここまでノンフィルターバリバリだとマニアックすぎ。流通関係の人は大変なのではという心配さえしてしまう。リンゴの香り。ライトからミドルボディのナチュラルな飲み口。わずかに酸化したニュアンスがありながらもバランス良く仕上がる。このワインに感心したのは、温度が上がってもバランスを崩さないこと。最近、ボルドー大学の富永教授のコラムでは、ビオ系ワインに対する疑問を呈していたが、たしかに、このワインはクリーンさに欠けるかもしれない。個人的には、それなりにおいしいとは思うが、この値段は高すぎ。せめて2千円台であって欲しい。オー・コート・ド・ボーヌが良かったので期待しすぎたかもしれない。
2006.04.12
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2003年のブルゴーニュは相当飲んだけど、ボルドーはまだ1本も飲んでいない。そんなこともあって今回はボルドー2003年のトップバッターとして選択。 2003 Ch.Citranシャトー・シトランHaut-Medoc, Bordeaux, France, - Cru Bourgeois\3,259, エノテカ, 2006年3月購入Profile: 比較的評価の高いクリュ・ブルジョアのシャトーで、個人的にも、それなりに印象のよいシャトー。とはいっても久しぶりなのだが...。 Impression: 黒こしょうやブラックベリー。酸もきっちり乗っている。とはいえ、2003年という猛暑のビンテージであることを考えれば、逆に凝縮度が低いくらいに感じるボディはやや心もとない。タンニンも少なめ。今でもぜんぜん飲めるが、2ー3年後が飲み頃か。2003年ビンテージの感触を確かめようと飲んだが、あまり参考にならなかったような気がする。ブラネール・デュクリュあたりをチョイスすれば良かったか。<後日追加コメント>1日おいてじっくり飲み直してみた。それほど悪くはないのだが、豊満さとは無縁のワイン。スレンダーで、まだ酸が強い。飲み頃は2ー3年後というのは変わらず。
2006.04.07
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先日、映画を見た帰りに、新宿のワインバー「Vin Vino Brule(ヴァン・ヴィーノ・ブリュレ)」に立ち寄った。「お任せ3種類コース」という3杯のグラスワインを頼んだところ、シュレールのピノ・グリが登場。驚愕するほどのおいしさに感心し、今回の登場となった。それにしてもヴァン・ヴィーノ・ブリュレはオススメ。他にもエグリ・ウーリエのビンテージやビュズラの赤が、抜群のコンディションと飲み頃感で登場。いずれもすばらしいものだった。2000 Alsace Pinot Gris Reserve(Gerard Schuller)アルザス ピノ・グリ リザーブ(ジェラール・シュレール)Alsace, France\3,465 Alcoholic Armadillo, 2006年3月購入Profile: シュレールの簡単なプロフィールは、以前のブログを参照のこと。シュレールの赤は、ほぼ全ラインナップ制覇しているが、白は5、6種類飲飲んでいるだけで、飲んでないものも多い。今までの経験では、白もそれなりにおいしいとは感じていたが、赤のほうがすばらしい作り手だと思っていた。ところが、ヴァン・ヴィーノ・ブリュレで飲んだピノ・グリは、それまでの価値観を崩す、すばらしさだった。まさに桃源郷レベル。そこでビンテージは覚えていなかったのだが「ピノ・グリ リザーブ」というキーワードの元に購入したのがこのワイン。 Impression: ゴールドイエロー。カラメルや蜂蜜。わずかな貴腐香。ねっとりとした質感に、一瞬甘口なのかと錯覚するが、凝縮した果実による甘みはあるもののしっかりとした辛口。柔らかい口当たりに酸が弱いのかとも思ったが、なかなかどうして。かみしめると、底からわき上がる、柔らかくもしっかり伸びの良いアフター。重心が真ん中に集まった球形のワイン。以前「何も足さない、何も引かない」という洋酒のキャッチコピーがあったが、まさにそれを地で行くようなナチュラルさ。ワインバーで飲んだときほどの感動はなかったが、おいしいワインであることには違いない。ワインバーで飲んだものは、もっと新しいビンテージだったのだろうか。もっとアロマティックで、もっとスレンダー。今回飲んだものとはスタイルが違うように感じたのだが...。シュレール未体験の方には、ぜひ、いずれかのシュレールを飲んでいただきたい。はじめは3千円オーバーくらいのものがオススメ!ジェラール・シュレールのワインを探す>
2006.04.06
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昨日のロゼに引き続きロジャー・グラートの検証。今日は白のグラン・キュヴェ。2000 Roger Goulart GRAND CUVEE Extra Brutロジャー・グラート グラン・キュヴェ エクトラ ブリュットCAVA, Chili\1,980, 玉喜, 2006年3月Profile:昨日のテイスティングでは、思っていたよりも高評価のロゼ。さて白はいかに? ドンペリに勝ったうんぬんについては以前のblogを参照のこと。Impression:Real Wine Guideの徳丸氏も指摘しているように、セメダイン香や石油香。シュナンブランのクレマンのような苦みや素っ気なさ。それなりにボディはある。ふつーのスパークリング。ただし温度が上がってくるとまとまりが無くなってくるので、十分に冷やして飲むのがオススメ。以前に飲んだときのような驚きはない。とはいえ、酷評するほどの品質とは思わなかった。もちろん千円台で、これを上回るスポークリングは存在するだろう。でも、2千円以内なら許容範囲。1万円以上のブルゴーニュで何度もひどい目に遭っているからかもしれないが...。そのくらいの価格を基準にすると、千円と2千円って同じ価格レンジなんだよね。実は今回のテイスティングの前に予測していた結果がある。それは「昔は良かったけれど、大量に売れるようになったので品質が低下した」というもの。しかしロゼが思いのほかまともだったので、この予測は半ば外れてしまった。でも白の出来には(昔のほうが良かったという点で)不満。もちろん、たった1回飲んだだけで結論を出すのは早急だし、理想的には数年間に渡る定期的な観察が必要だと思う。とはいえ、本質的に今の売られ方が好きではないので、これが最後になるかもしれない。あまり話されることはないけれど、日本で大ヒットインポーターの強い要請で無理に生産量を増やして品質低下その結果売れなくなってインポーターに大量の在庫ついには契約打ち切りというパターンは決して少なくない。とくに販売力のある大手のインポーターの場合に起こりがちな問題である。BRUTUSによって火がついた1998年のワインブーム以降、ニューワールドのワインが大量に輸入されるようになってきた。その当時輸入されていたワインで、今でも輸入されているものがどれだけあるのだろうか。輸入されなくなったものすべてが上記のパターンに当てはまるわけではないが、いくつかの生産者は該当すると言われている。知り合いのインポーターからも「●●が扱い始めてからおいしくなくなった」という意見を何度か聞いている。健全なマーケットの成長を願いたいものである。ロジャーグラート グラン・キュヴェ を探す>
2006.04.05
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エストラテゴ・レアルに続く、ジャーナリスト精神第2弾(笑)。宣伝関係で問題の多い、ロジャー・グラートを検証しようと思う。今回はロゼで、明日は白の予定。2003 Roger Goulart Brut Roseロジャー・グラート ブリュット ロゼCAVA, Chili\1,480, 玉喜, 2006年3月Profile: 以前のblogにも書いたとおり、「ドンペリ・ロゼに勝った」とか「ドンペリ・ロゼと間違えた」なんていうのはインチキの固まりだと思っている。とはいえ、Real Wine Guideの2006年春 13号では、主筆の徳丸氏が白(グランキュヴェ)に対し「そのロゼもなんということはないカバだったが、これは更にその下を行く仕上がり。ぶっちゃけこの生産者はあまり良くないと本誌はにらんでいる」85点という、何とも厳しいコメント。6年前の1999年に飲んだときには、少なくとも白(グラン・キュヴェ)には好意を持っていただけに、もう飲むことはないと思っていたロジャー・グラートに再挑戦することになった。ここでスタンスをはっきりさせておくと、当たり前だけど、ロジャー・グラートはドンペリの足元にかするとも思っていない。ロゼよりも白に好印象。である。TVで取り上げられてから、まったく飲んでいないのだが、少なくとも1999年から2000年にかけて、ロゼと白をあわせて1ケースほど飲んだ印象である。 Impression: ロゼから挑戦。鮮やかで透明な赤い色。まるでスティルのロゼのような色合い。色を見ることができたら、まずシャンパーニュのロゼとは間違わない。だってシャンパーニュのロゼはうすいオレンジ色だもんね。イチゴキャンディのようなほんのり甘酸っぱい香り。味も同系統で、わずかに甘く、これまたイチゴキャンディを彷彿させるチャーミングな味わい。昔に飲んだときとはだいぶ違う印象(昔は完全な辛口だった...と思う)。酸のボリュームや酒質の厚みなど、シャンパーニュとはあきらかに違う味わいだが、このスパークリングには人なつっこさがある。どう考えてドンペリにかなうとは思えないが、20倍以上の価格差があることを考えると、とても売れているのはわかる気がする。つぼにはまったときのドンペリならば、価格差を超える魅力を見せてくれるけど、いつもそうとは限らないし、\2,000円以下の平均的なスティルワインの実力を考えるとね。これを飲んで思い出したのは、マルセル・ラピエールのペティアン。イチゴっぽさが似ているように感じた。2004 Vin de Table Rose Petillant(Marcel Lapierre)もちろんラピエールのほうが、もっと甘美で、もっと美しい。ラピエールのペティアンは、今年飲んだワインで驚いたものの1つだ。結構甘いので好き嫌いは分かれると思うが(とはいえベタつくような甘さではない)、もし2千円くらいならばケース買いしようと思ったくらいだ。とはいえ3千円半ばだと考えてしまう。3千円クラスのNVシャンパーニュと混じり合っても十分比肩し得るとは思うのだが、このイチゴジュースのような味わいに\3,500×12=約4万円以上払うのは自制心が働いてしまうのだ。明日は白の登場!ロジャーグラート ロゼ を探す>
2006.04.04
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花見で飲んだワイン第三弾。写真無し。1990 Beaune(Bernard Delagrange)ボーヌ(ベルナール・ドラグランジュ)Bourgogne, France\2,600, 松澤屋, 2004年9月購入Profile: まったく無名の作り手ながら、90年というグレートビンテージと、あまりの安さに購入したワイン。飲んだのは2回目。作り手の情報がどこかにないかと調べたら、Artisans on Webにあった。要約すると以下の通り。「起源をたどると15世紀にまでさかのぼれるドメーヌで、以前は公爵家が所有していた。現在はムルソーを本拠地とし、おもにボーヌやポマール、ムルソー、ペルナン・ベルジュレスなどを生産している。23ヘクタールの畑を持つ大地主」 Impression: 前回はそれなりに好印象だったものの、値段が値段なだけに不安を持ちながら抜栓。赤い果実。ほどほどの熟成感。ヴォルネイを連想させる、きれいで透明感のある味わい。クラシカルなスタイル。チャーミングで比較的シンプルな構造だが、適度な熟成と相まっておいしく飲める。もちろん十分に価格以上のワイン。ブル古酒の場合、1万円オーバーでも、このワインよりもおいしくないものがたくさんあるだけに、かなりの当たりに属すると思う。だからといって何本も飲みたいかと聞かれれば、そこまでの魅力はないかもしれない。(癖が無くて飲み疲れないという意味で)テーブルワインのような存在感。魚の煮付けや豚肉料理と合わせれば、より一層の実力を発揮するだろう。
2006.04.03
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昨日のロル・ヴァランタンのロゼに引き続き、花見で飲んだワイン第二弾。写真無し。2002 Chianti Classico "Brolio"(Barone Ricasoli)キャンティ クラシコ ブローリオ(バローネ・リカーゾリ)Toscana, Italia\2,310, かわばた酒店, 2004年9月購入Profile: バローネ・リカーゾリのスタンダード・キュヴェ。2002年はトスカーナ最悪の年だったため、トップキュヴェの「カステロ・ディ・ブローリオ」は生産されなかった。おかげで、この「ブローリオ」には、本来トップ・キュヴェに使うブドウが入っているため、例年よりもすばらしいとのワイナートで賞賛されていた。ちなみにトップキュヴェの「カステロ・ディ・ブローリオ」は、わたしのもっとも好きなキャンティの1つ。スタイリッシュでバランスが良く、また値段も他の評価の高いキャンティと比べれば安いのでお勧め。とくに98年と99年はすばらしかった。 Impression: リリース直後に飲んだときには、期待とは裏腹に、あまりの暴れっぷりに閉口したが、1年半の年月を経て第一次賞味期の飲み頃。しっかりとしたボディとタンニン。しっかり目のキャンティである。あと3年から5年熟成させても面白いと思う。今回トップキュヴェの「カステロ・ディ・ブローリオ」を楽天で探したところ、在庫している店がほとんど無かった。人気がないからなのか、最近生産されていないからなのか、それともインポーター関連の要因があるのか。原因は不明。いいワインなんだけどなあ。バローネ・リカーゾリのワインを探す>カステロ・ディ・ブローリオを探す>
2006.04.02
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今日は上野公園で花見。開花ど真ん中ということで、歩くのも大変なくらいに込んでいた。現地で写真を取り忘れたので、持ち帰ったキュピドンの残りだけを。Cupidon Vin de Table Rose(Rol Valentin)キュピドン ヴァン・ド・ターブル ロゼ(ロル・バランタン)France\1,000, 松澤屋, 2006年3月購入Profile: ボルドー サンテミリオンのロル・バランタンが作るロゼ。キューピットという名前の通り、エチケットには赤いキューピットが描かれている。「あまりにもフルーティーなロゼ」ということで、AOCボルドーの認定について毎年INAOともめていたらしい。2004年からはヴァン・ド・ターブルとしてリリース。今回は花見ということで登板。 Impression: フルーティということだったので甘いのかと思ったけど、ぜんぜん辛口。軽やかでクリーンで、余韻には軽い苦みがあり、きりっと引き締まる辛口ワイン。和食に合いそう。ボルドーブランのような厚みはないけれど、これはこれでよいと思う。ボルドーのロゼというと、カロン・セギュールを思い出すけれど、それよりは少し軽やかに仕上がっているかも? 最近飲んでいないので自信なし。少なくとも値段の差ほどの品質差は感じない。ちなみに残りを持ち帰ったのは、人気がなかったからではなくて、クーラーボックスに入れたままで存在を忘れられたため。
2006.04.01
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エストラテゴ・レアルやエピコといった低価格ワインを、ヌマンシアと同列に紹介しているワインショップが多いので、本命ヌマンシアの登場。2001 Numanthia(Bodega Numanthia Termes)ヌマンシア(ボデガ・ヌマンシア・テルメス)DO Toro, Spain\6,900, ワイン&WINE, 2003年11月購入Profile: パーカーさんが1998年ビンテージに95点をつけてから一躍脚光を浴びたヌマンシア。その後も高評価を連発し、この2001年も95点を獲得している。ワインショップによっては、ヌマンシアの作り手として「Vega de Toro(ベガ・デ・トロ)」と記述しているところもあるが、それは間違い。「ベガ・デ・トロ」は、豊穣な谷という意味を持つ畑の名前である。ワイナリーの名前は「ボデガ・ヌマンシア・テルメス(Bodega Numanthia Termes)」が正しい(ボデガはワイナリーの意味)。このヌマンシアは、スペイン北西部のポルトガルにも程近いトロという地域で作られている。畑の標高は700メートルで、樹齢70年のテンプラニーリョの古木を使用。このヌマンシアが看板ワインだが、樹齢140年の古木から作るスペシャルキュヴェ「テルマンシア」もある。「ボデガ・ヌマンシア・テルメス」は、エストラテゴ・レアルなどで知られる「ドミニオ・デ・エグレン」と同じエグレンファミリーによるもので、創業者や責任者も同じだ。このことからショップの宣伝文句が出てきている。ちょうどヌマンシアとエストラテゴ・レアルは、ボルドーのシャトー・ムートン・ロッチルドとムートン・カデの関係と似ている。ムートンをはじめ、ボルドーのいくつかのトップシャトーは、フラッグシップを作るシャトーワイン部門と、低価格ワインを作るネゴス部門を持っている。ともに経営は同じで、醸造チームも同じ場合が多い。ムートン・カデは、ムートンの醸造チームが制約の範囲で作っているだけで、別にさげすむワインではない。しかしながら、シャトー・ムートン・ロッチルドと同列には扱わないだろう。一部の過剰広告ショップは、これをやっているように感じるのだ。ヌマンシアは、少量生産のエステートワイン(自社畑)であり、エストラテゴ・レアルやエピコは何十万本も生産されるネゴスワインである。また生産地もまったく異なる。エストラテゴ・レアルやエピコは、大量消費ワインの中心地ラマンチャのブドウで作られているのだ。おいしいまずいは個人の嗜好の問題だが、ミスリードさせるような情報の流し方には感心できない。以前飲んだエストラテゴ・レアルの感想。残念ながらエストラテゴ・レアルはおいしいとは思わなかった。近日中にエピコを試す予定。英語やスペイン語が得意な方は、エグレンファミリーのWebページ(Spanish, English)をご覧あれ。 Impression: 重量級の瓶。底まで光を通さない漆黒。コーヒーやハーブ。凝縮した果実。高級ワインだけが持ち得るなめらかな質感。ものすごい濃い色合いにしてはエレガントに仕上がっている。今飲んでもおいしいが、タンニンも多いので、あと5年以上熟成させたい。アメリカンオークのニュアンスを感じ取れなかったので、テクニカルシートを見たらフレンチオーク100%だった。ブラインドで飲んだら、きれいに仕上げたカリフォルニアのメルローもしくはラングドックの高地で作られている高級ワインと答えそう。その心は、カベルネのようなスパイシーさはなく、ポムロールのようなテロワールも感じず、上質な醸造技術と作りの丁寧さに支えられたワインだと感じたから。ヌマンシアを最安値で探す>エストラテゴ レアルを最安値で探す>
2006.03.31
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シャソルネ第3弾。赤の2本目、オー・コート・ド・ボーヌ。2004 Hautes Cotes de Beaune Rouge Le Ban(Dmaine de Chassorney)オー・コート・ド・ボーヌ ルージュ "レ・バン"(ドメーヌ・ド・シャソルネ)Bourgogne, France\3,800(セットなので正確な価格は不明), Alcoholic Armadillo, 2006年3月購入Impression: ほんのりと香る赤い果実とハーブ。派手さはないものの瞑想に浸れそうないい香り。口に含むと、とてもなめらかな酒質に驚き、独特の存在感を見せながらノドに流れ込む。やさしくてなめらかでナチュラルなテクスチャは自然派の面目躍如。これはおいしい! きちんと保存すれば、半年から1年後には、さらに良くなりそう。シャソルネの実力を知るには良いワイン。ブルゴーニュ・ルージュとは価格差がないので、圧倒的にオー・コート・ド・ボーヌがお勧め。味わい的には何倍も違うような気がする。さっそく2本追加購入してしまった。シャソルネのワインを探す>
2006.03.28
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シャソルネ連投第2弾。エチケットがかわいいブルゴーニュ・ルージュ。左が表ラベルで、右が裏ラベル。2004 Bourgogne Pinot Noir Bedeau(Dmaine de Chassorney)ブルゴーニュ ピノ・ノワール ブド(ドメーヌ・ド・シャソルネ)Bourgogne, France\3,400(セットなので正確な価格は不明), Alcoholic Armadillo, 2006年3月購入Impression: 2004年は、スタンダードなブルゴーニュルージュから。赤い果実。自然派らしい柔らかい味わいを期待したけれど、リリースしたてのせいか、荒々しいタンニンが残り何とも評価しづらい味わい。少なくとも半年寝かしてから飲んでみたい。実は次のシャソルネを開けているけど、それは明日のお楽しみ。かなりうまし!ゆっくり数日かけて飲むべしというインポーターのコメントをいくつか見かけたので、バキュバンしたものを数日にわけて飲んでみた。赤い果実と甘みが出てきた。タンニンが荒れているのは変わらず、やはり最低でも半年寝かせたい。またオー・コート・ド・ボーヌを飲んでしまうと、完成度の違いを感じてしまう。シャソルネのワインを探す>
2006.03.27
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シャソルネ第1弾。これからシャソルネを連投する予定。まずはシャソルネの本拠地であるサンロマンからスタート。2002 Saint-Romain Rouge "Sous Roche"(Dmaine de Chassorney)サン・ロマン スウ・ロッシュ(ドメーヌ・ド・シャソルネ)Bourgogne, FranceAlcoholic Armadillo, 2006年3月購入Profile: シャソルネの2004年セットを購入したら、おまけで付いてきたもの。シャソルネには賛否があるものの、個人的には嫌いではない。ただし、シャソルネに限らず、自然派のワインはコンディションに敏感なものが多い。だからショップは厳選する必要があるし、購入してからも注意深く扱う必要がある。ものすごくまずいと感じたら、コンディションの問題を疑うべし。以前シャソルネのNuits-Saint-Georges "Clos des Argilleres"が、「クラスマン」で「ロマネコンティの1つのキュヴェに匹敵する」と書かれたことから、それを引用するショップがあるが、まったく違うベクトルのワインなので注意すること。DRCを念頭に置くと、期待はずれに終わる可能性が高い。このようなコメントは無視するべし。これと似たような例が、料理王国のワイン特集で「下町のロマネコンティ」と呼ばれたティエリー・ピュズラ。この発言をしたワインバーのオーナーがどのような意図で発言したのかわからないが、少なくとも味が似ているという意味ではないと思う。好みはわかれるとしても、シャソルネにしろビュズラにしろ、良いコンディションで飲めば、それなりにおいしいと思う。 Impression: とても美しいルビー色。先月飲んだシュレールのピノに似ている。ボディは中程度ながら、アロマティックな香りが印象的。シュレールのほうが、よりフォーカスが定まっているように感じた。フレッシュなシャソルネも好きだけど、このように熟成したもの捨てがたい。ただしエイジングポテンシャルは微妙。シャソルネのワインを探す>フレデリック・コサールのワインを探す>
2006.03.26
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今日は「やまや」と「銀座松坂屋」のワインフェアに行ってきた。ともに、あらためてネットショップの強さを知る結果となった。やまやには、ネットショップだったすぐ売り切れてしまうようなアイテムがあったにもかかわらず、夕方行ったときにも残っていた。ドーヴィサのレ・クロは残っているし、エグリ・ウーリエが3本1万円コーナーにあった。ほかにもリーズナブルなオールドビンテージも残っていた。畑名付きのカレラを買うために3時間近く並んだ1999年の出来事が懐かしい。あのときはお店の前に数百人も並んでいたのだ。銀座松坂屋では、春と秋に7Fの催事場で大々的にワインフェアをやっているのだが、今回は地下1Fのワイン売り場で細々とやっていた。お店の人に聞いたら最近は集客が厳しいとのこと。今までは試飲して、いろいろなものを購入していたのだが、試飲が大幅に減っていることもあって、面白いものには巡り会えなかった。試飲がよいのは、ハズレがないことと自分では買わないようなものに巡り会えることだ。近年の発見は、ファルネーゼのエディツィオーネ・チンクエ。イタリアワインらしい味わいではないが、個性的で凝縮した味わいには驚いた。せめてもの救いは、電話予約のアイテム数が減っていないことくらいか。ネットショップだけじゃなく実店舗にも行こう!2004 Chablis 1er Cru Vaillons(Vincent Dauvissat)シャブリ プルミエ・クリュ ヴァイヨン(ヴァンサン・ドーヴィサ)Chablis, Bourgogne, France\3,333(3本1万円), やまや, 2006年3月Profile: 樽を使うシャブリの作り手のトップ2がラヴノーとドーヴィサ。とくにラヴノーのヴァルミュールとレ・クロは、感涙もののおいしさだと思う。ステンレス発酵タイプだとヴェルジェの安定感には好感が持てる。今回ドーヴィサを開けたのは、先日飲んだアリス・エ・オリヴィエのシャブリと比較するため。 Impression: 樽発酵らしいふくよかさと、シャブリらしいミネラルと石灰。余韻にタイトな苦み。やや構成に緩さが見られるものの、樽を使ったシャブリらしい味わいだと思う。少なくとも現時点ではアリス・エ・オリヴィエよりも好み。また2本を飲んだ限りでは、シャブリの2004年は中くらいのビンテージに感じた。グレートといわれる2004年ボーヌの白も飲んでみたい。ヴァンサン・ドーヴィサのワインを探す>
2006.03.25
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2004 Chablis Rosette(Alice et Olivier De Moor)シャブリ ロゼット(アリス・エ・オリヴィエ・ド・ムール)Chablis, Bourgogne, France\3,360, Alcoholic Armadillo, 2006年3月購入Profile: シャブリでは珍しい自然派のアリス・エ・オリヴィエ。ここ数年とても注目され、メディアでも取り上げられている。あまり見ていなかったが、ワイナート25号では、ラヴノー/ドーヴィサといった大御所と同じページに紹介されていた。これは最近、「BRIO(?)」で渋谷ソムリエが絶賛していたこともあって購入。いくつかのラインナップがあるなか、このロゼットがトップキュヴェ。このロゼットをはじめ、上級のキュヴェに施されているオレンジ色のロウ封が印象的だ。 Impression: きれいな酸とミネラル。温度が上がってくると蜂蜜などの甘い香り。全体的には酸度が高く、レモンやオレンジのような柑橘系の味わい。相当酸っぱい。たとえば白身魚のカルパッチョなどと合わせて、アペリティブに1杯飲むにはおいしいと思うけれど、少なくとも現時点では1本飲むのはつらい。ワイナートには、ほかのシャブリとは違う味と書いてあったけれど、たしかにシャブリ特有のミネラルや石灰ぽさは少なめ。2004年というグレートビンテージだけに「ひょっとしらラヴノーに匹敵するかも」という期待があったけど、味わいのベクトルも違うし、グランクリュとヴィラージュの差を感じるという当然の帰結になった。たった1回のテイスティングだけでは判断できないので、ほかのビンテージを飲んでみたい。また一般に2004年のボーヌ白はグレートといわれているけれど、シャブリはどうなのでしょうか。近日中にほかの作り手の2004年を飲んでみたい。アリス・エ・オリヴィエのワインを探す>
2006.03.24
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2006年3月23日発売の週刊モーニング「神の雫」で、ジャナスのコート・デュ・ローヌが賞賛されていた。気になって調べると、ジャナスのシャトーヌフ・デュ・パプVVの評判がとても高いようだ。それで飲み頃のVVは売ってないかとネットショップを探していたら、なんと自分で98年のブティーユとマグナムを1本ずつ持っていることを発見。すっかり忘れていたのだ(笑)。ジャナスとマルコーが、ごっちゃになっていたのかも。それにしても驚いたのは2000年に購入したブティーユの安さ。VVなのに\4500。当時アメリカでも55ドルしたようなので、これはホントにお買い得。「近日中に飲みたいワイン」リスト入り。最近、飲みたいワインリストが長くなって、どれを開けるか迷うところ。シャソルネの2004年も何本か買ったので早く開けたいのだが。NV Jacquesson Cuvee 728 Brutジャクソン キュヴェ728 ブリュットChampagne, France土浦鈴木屋, 2006年3月購入, 価格は激安すぎてショップに迷惑がかかるかもしれないので秘密。Profile: 日本ではそれほど有名じゃないけどフランスでは高評価のメゾン。昨年シャンパーニュに行ったときも、タクシーの運転手が「ジャクソンはおいしいよ」と言っていた。これは特別セールで、とんでもない値段だったので迷わず購入したもの。紹介の文書を書こうと思っていたけれど、読売オンラインの記事が詳しいので興味のある方はどうぞ。・ジャクソンの紹介記事(読売オンライン)http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/drink/chateau/20050622gr0d.htm http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/drink/wnews/20060322gr02.htmこの728は、2000年のキュヴェを中心にブレンドされたもの。毎年1ずつカウントアップされ、最新は2002年ベースの730がリリースされている。またシャンパーニュとしては珍しく、裏のエチケットにはデゴルジュの日付を含めて詳細なテクニカルデータが載っている(なぜか英語)。一部を抜粋すると以下のとおり。「2000年のワインが68%で、残りがリザーブワイン。畑で区別すると、全体の88%が、ヴァレ・ド・ラ・マルヌとコート・デ・ブラン、モンターニュ・ド・ランスのグラン・クリュとプルミエ・クリュ。セパージュは、ピノ・ムニエ37%、シャルドネ36%、ピノ・ノワール27%。デゴルジュマンは2003年3月。ドサージュは5g/L」 Impression: とても期待して抜栓。濃いめのイエロー。ビンテージのわりに熟成感が強めの香りと味。アタックでは、シャンパーニュらしい酸の強さや厚みも感じるんだけど、口に含むとアフターは短かめで、それほど余韻は続かない。買ってすぐ開けたのが原因かと思い、1週間後に別のボトルを開けてもまったく同じ状況。熟成感が強い要因の1つは、デゴルジュから時間がたっていることもあるけど、少なくとも真の実力を発揮しているとは思えない。ひょっとしてインポーター倉庫のコンディションが良くない可能性もあり。デゴルジュから日付のたっていないものを飲んでみたい。
2006.03.23
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それにしてもWBCは良かった。王監督おめでとう。それとがんばった選手もありがとう! 久しぶりに感動した出来事だった。王さんは、あと数年ソフトバンクの監督を務めて、その後は日本プロ野球のコミッショナーになって欲しい。王さんのように、実績と、武士道的な精神の美しさを備えている人物はそうはいない。プロ野球に何も貢献していない根来コミッショナーが、優勝の団体写真の真ん中にいたのは違和感を感じた。それとは別に夕刊紙を読んでいたら、聞いたことともないような評論家が、WBCでのイチローの変わり具合について、今回出場しなかった松井に対抗意識を燃やしたからだなんていう分析をしていた。この人は団体競技を真剣にやったことがあるのだろうか?わたしは、国を背負うような競技経験はないけれど、とても小さなアメフトリーグの優勝争いに参加したことはある。優勝したからといって何か特典があるわけじゃないけれど、そのときは自分たちでも考えられないほどの高揚感と集中力を発揮したことを覚えている。他人がどうとか、そういうモチベーションじゃないんだよね。これだけ日本が盛り上がっているときに、的はずれな指摘にはがっかりした。1998 Cahors "Mythologia"(Primo Palatum)カオール ミトロジア(プリモ・パラテューム)Sud-Ouest, France\5,800, 松澤屋, 2003年4月購入Profile: 一度「ワイナート」で取り上げられ、高得点連発をして注目を浴びたネゴシアン「プリモ・パラテューム」。オートクチュールワインと呼ばれ、優れた畑を持っている生産者と契約し、手取り足取り指導して作り上げたワイン。今まで何回か飲んでいるけど、どれも優れた品質だと思う。まあ、値段も高いのだが。 Impression: カオールは「黒ワイン」といわれるように、底まで届かないような色の濃さ。マルベック100%。口に含むと、圧倒的な酒質のなめらかさとスケール感の大きさには、さすがと感服するのみ。3千円以下のワインとはまったく別の世界だと思う。現時点でもそれなりにおいしく飲めるけれど、まだ若いタンニンも残っているので、あと10年後くらいにもう一度飲んでみたい。
2006.03.21
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NV Diamant Royal Brut Blanc de Blancs Vin Mousseux(G.Michel)ディアマン ロワイヤル ブリュット ブラン・ド・ブラン\450, 土浦鈴木屋, 2006年3月購入Profile: まったく知らない生産者のヴァン・ムスー。特別セールで、とんでもなく安かったので買ってみた。定価の50%OFFは安い。 Impression: 淡いイエロー。柔らかくて細かい泡で、軽やかな味わい。余韻には、若干モカのような感じもある。この値段で文句が言えるわけがないのだ。そりゃ、シャンパーニュと比べれば、厚みや酸のキレなど、ぜんぜん違うけど、ヴァン・ムスーらしいやさしい味わいは自宅飲みには十分。
2006.03.20
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あるところで「ルロワのACブルをおいしいと思ったことはない」といった発言を見かけたので、何度も飲んでいるけど、久しぶりに試したくなってセラーから登場。写真は取り忘れ。1996 Bourgogne Blanc(Maison Leroy)ブルゴーニュ ブラン(メゾン・ルロワ)Bourgogne, France\1,980, オンライン Wassy's, 2000年11月購入Profile: 説明も必要ないくらい有名なワイン。ルロワのネゴシアン部門「メゾン・ルロワ」のスタンダードキュヴェ。あまりにも一般的なので世間的な賛辞は少ないけれど、この赤白とグラン・オルディネールは、模範的でブレのない良いワインだと思う。その中でも、白は一番好み。 Impression: 少し濃いめのイエロー。角が取れて柔らかくなった酸と、熟成でトロっとした酒質。柔らかくて丸いワイン。ひょっとしたら熟成香バリバリかもとも思っていたけれど、予想に反して熟成香はほとんど無かった。この1996年は、3-4回飲んでいるけど、個人的にはリリース当時のほうが好み。これはこれで、もっと熟成したら面白いかも。で、今の状態だと、タラバガニが合いそう。個人的には「カニ=シャルドネ」で、それもタラバガニとなると、少し熟成して酸が穏やかなヤツが合うと思っている。マリアージュを検証するために、今年の初めに開催したタラバガニの会を紹介したい。飲んだのは以下のワイン。ワインとしては、ドルーアンのペリエールが頭2つくらい抜けていたと思うけれど、タラバガニとの相性という点ではカレラの人気が高かった。比較的熟成したワインを用意したなか、このカレラは「柔らかい酸と適度な熟成感」というキーワードにぴったりのワイン。NV Gosset Grande Reserve2002 Chateau Talbot Caillou Blanc1996 Calera Chardonnay Mt.Harlan1996 Chassagne-Montrachet Morgeot V.V(Vincent Girardin)1978 Bourgogne Blanc Barons de Posanges(Remoissenet)1995 Meursault 1er Cru Perrieres(Joseph Drouhin)ルロワ ブルゴーニュ・ブランを最安値で探す>
2006.03.19
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NV Estratego Real(Dominio de Eguren)エストラテゴ レアル(ドミニオ・デ・エグレン)Spain\1,260, 四方, 2006年3月Profile: このワインは、以前パーカーさんが「絶対にケース買いすべきだ」と評価したことや、また評価の高いヌマンシアの醸造家が関わっているということもあって、とても売れしているようです。ショップのページにはその手の情報で満載です。この生産者がリリースしている同じ価格帯のエピコも評判が高いようです。で、ワインの紹介をすると、エチケットにVino de Mesaとあるようにテーブルワイン(Mesaはテーブルの意)でビンテージ表記はありません。裏のエチケットには生産地域の地図が載っていてラマンチャで生産されていることがわかります。ブドウ品種の表記はエチケットにありませんでしたが、テンプラニーリョ100%のようです。念のためロバート・パーカー氏が主催するeRobertParker.comを確認してみました。今まで5回評価していて82点から87点。平均85点。たしかに1997年ビンテージの評価にはIt is a wine to buy by the case.とありました。なおエストラテゴ・レアルやエピコは日本向けの名前で、アメリカ向けの名前は次の通りのようです。日本向けの名前アメリカ向けの名前Estratego RealProtocoloEpicoCodice Tintoアメリカでの流通価格を見る限りでは、大きく外していることはないと思いますが、完全に同一かの確証は得られませんでした。 Impression: 光を通さないほど濃い色調でエッジには紫。柔らかい口当たりと濃密な果実の甘さ。酸のレベルは低く、アフターには若いタンニンを少し感じます。この価格では凝縮度が高いものの、全体的にこれといった特徴はなく、ブドウを最後までギリギリに搾ったような荒さが目立ちます。期待が大きかっただけ余計にマイナス評価です。価格相応という以上の印象はありません。う~ん。たった1回だけのテイスティングで、このワインを決めつけることは出来ませんが、少なくとも現時点ではケース買いしないワインです。今後エピコやヌマンシアも試してみる予定です。エストラテゴ レアルを最安値で探す>「じゃあ何がよいんだ」というご批判もあると思うので、独断と偏見でオススメのデイリーワインを紹介します。コストパフォーマンス重視で疲れないワインならば、やまやの扱っているバンロック ステーションのバギンボックスシリーズ。2Lの箱入りワインで750ml換算\480。箱入りワインというと軽視されがちですが(実はわたしもそうだった)、いざ飲んでみるとチャーミングで疲れない味わいには感心しました。また1ヶ月くらいは酸化しない特殊構造のパッケージングは秀逸です。今後取り上げたいと思います。ナチュラルで自然派のワインが好きな人ならリラックスグループが扱っているテラヴィティス コート・デュ・ローヌ ルージュ。ビオ香といわれるような臭さはなく、ナチュラルで美しい酒質は毎日飲んでも飽きません。はじめて飲んだときには、あまりのおいしさに驚きました。凝縮感と熟成感のバランスがとれたものなら、この前紹介したアルマグロもオススメ。もっと凝縮感があるものが好きならコンチャイトロのディアブロやコノ・スルのヴァラエタルシリーズ。いずれもメリハリがあってバランスがよくわかりやすいワインです。また2千円くらいしてしますが、コノ・スルの20バレルシリーズは3-5千円クラスのワインと十分太刀打ち出来るすばらしさだと思います。コノ・スルの20バレルシリーズを最安値で探す>最後に、以前訪問したラマンチャを紹介します。ラマンチャは、スペイン中央部に広がるかなり広い地域で、乾燥して荒涼とした雰囲気の場所です。何にもない砂漠のような場所のあいだに、オリーブ畑やブドウ畑、牧場があったりします。ラマンチャといえば、ドン・キホーテと風車。風車のある小高い丘に登ると360度地平線まで見渡せます。ああ絶景かな。ラマンチャでドン・キホーテにゆかりのある市街地。砂漠のように荒涼としたところ。壁にはドン・キホーテと、従者サンチョ・パンサの絵が。町中にはドン・キホーテの像が所々にあります。ワインとは別に、スペインは本当に良いですぜ。首都のマドリッドも良いですが、とくにアンダルシアと呼ばれる南スペインは大好き! 想像しただけでも心が躍ります。
2006.03.10
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2003 Terra Montosa Riesling Q.b.A(Georg Breuer)テラ・モントーサ リースリング Q.b.A(ゲオルグ・ブロイヤー)Rheingau, German\5,250, 東急百貨店 東横店, 2005年4月購入Profile: 辛口白のスペシャリストとして評価の高いゲオルグ・ブロイヤー。その評価のわりには、日本ではそれほど知られていないようです。またネットショップを検索しても、取り扱い店舗は少しだけです。ゲオルグ・ブロイヤーが変わっているのは、VDPなど所属していた協会や団体からすべて撤退し、さらにはカビネットやシュペトレーゼといった従来のドイツワイン法にとらわれない展開をしていることです。最上級のクラスを1級(First Growth)と定義し、独自に格付けした4グレードのラインナップを展開しています。そのためシュペトレーゼ以上の糖度を持つ果汁を使用していても、すべてQ.b.Aでリリースしています。そしてこのテラ・モントーサは、上から2番目のカテゴリーのワイン。ボルドーのセカンドワイン的なコンセプトで、おもに最上級グレードのセレクションにもれたぶどうを使用しています。ゲオルグ・ブロイヤーに関する詳細は、以下のサイトをご覧んあれ。 ゲオルグ・ブロイヤーのオフィシャルサイト ヘレンベルガー・ホーフ(ゲオルグ・ブロイヤーのインポーター) ゲオルグ・ブロイヤーの当主、ベルンハルト・ブロイヤー氏のインタビュー記事(読売オンライン) Impression: ドイツワインとしては濃いめのイエロー。はつらつとしたリースリングらしい香りと、果実の凝縮度からくるハチミツのようなニュアンス。ミネラルたっぷりで厚みがあります。辛口(トロッケン)ではあるものの、余韻には、残糖による甘さというよりも凝縮度の高さにに由来するわずかな甘み。とはいえ、ミネラルがしっかりしているためトロッケンのスタイルは堅持しています。そして、おそらく例年よりは豊満なスタイルながらも、バランスを崩さない見事さ。2003年のブルゴーニュ白では、名手といわれる作り手でもバランスを崩していることが少なくないこと考えても、かなりの上出来です。ビンテージ違いながら、以前飲んだトップキュヴェの1つである2002年ベルグ・シュロスベルグと、それほど質的な差は感じませんでした。今回あらためて思ったのは、試飲して購入したワインは外しません。ゲオルグ・ブロイヤーのワインを探す>
2006.03.09
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1999 Cote-Rotie Chateau d'Ampuis(E.Guigal)コート ロティ シャトー ダンピュイ(ギガル)Cotes-du-Rhone, France\11,000くらい, ワインセラーパリ16区, 2004年6月購入Profile: ギガルのコート・ロティ3兄弟に次ぐ存在のシャトー・ダンピュイ。シラー95%、ヴィオニエ5%。いくつかの畑をブレンドしています。また3兄弟が新樽42ヶ月熟成なのに対し、こちらは新樽36ヶ月熟成で、それ以外はほぼ同じ作りのようです。質的には、上位3兄弟とそれほど変わらないと言われ、価格も半額以下なのですが、イマイチ人気がありません。ちなみにエチケット中央の建物は、ギガル家が所有するシャトー・ダンピュイで、ここからネーミングされています。それにしてもギガルは、ヴィーニュ・ド・ロスピスのサン・ジョセフやエルミタージュ エクス・ヴォトなど、積極的に高額ワインを投入してきますな。ギガルがすばらしさは、トップキュヴェだけでなくACコート・デュ・ローヌもすばらしいこと。リリースしたてもおいしいし、良いビンテージなら10年くらい熟成しても良い味を出します。お試しあれ。 Impression: 99年は、北ローヌのグレートビンテージだけに期待して抜栓。エネルギーに満ちた力感と、たしかな構成。黒こしょうのようなスパイス。煮詰めた果実のような凝縮感がありながら重くならないのはさすが。抜栓直後は迫力に負けてしまうけど、2日目あたりからわかりやすくなってきました。それにしても現時点では幼児虐待。以前ラ・トゥルクの95年をリリース直後に飲んだときも、こんな感じ(若さ)だったような気がします。グレートビンテージならば最低でも10年、出来れば15年以上熟成させないと真のポテンシャルはわからないでしょう。そういえば2000年頃に、ローヌのバッドビンテージである86年のラ・トゥルクを飲んだら、めちゃくちゃおいしかったです。値段も比較的安いのでねらい目です(あくまでも、ほかビンテージとの比較で)。右の写真は、メルシャンのスパークリング・ヴィヴァン「ライチ酢のお酒」。コンビニで見かけたので買ってしまいました。文言を読んでみると、ライチ果汁から作った酢と白ワインやウォッカなどから出来ているようです。まあ酎ハイの一種ですな。メルシャンの酎ハイって、ナチュラルな感じで好きなんですよね。で、この「ライチ酢のお酒」の味わいは、かちっと酸が決まりながらも、まさしく甘美なライチ。アスティに似た感じもあります。あっという間に飲み干してしまいました。シャトー・ダンピュイを最安値で探す>ギガル3兄弟を最安値で探す>
2006.03.08
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1997 Diego de Almagro Gran Reserva(Felix Solis)ディエゴ デ アルマグロ グラン レゼルバ(フェリックス・ソリス)DO Valdepenas, Centro, Spain\1,239, アサヒヤワインセラー, 2006年1月購入Profile: 某テレビ局の芸能人格付け番組で、高級ワインキラーとして何度か登場したワインです。正直言って、この番組の結果をもって「勝った」と宣伝しまくるワインショップは大嫌いなのだけど、あまりトリッキーな比較だと思わないようなときでも、活躍していたので試してみました。なお、この番組の評価を取り上げることの是非については、以前書いたこちらを参照してください。簡単なプロフィールは次の通り。ブドウ品種はテンプラニーリョ100%。生産地域は、バルデペーニャス(Valdepenas)。聞き慣れないDOだけど、スペイン中央部のラマンチャの南に位置する地域です。ラマンチャのあたりは、スペイン全生産量の1/2を算出する一大生産地で、おもに低価格ワインを生産しています。グラン・レゼルバなので、樽熟2年、瓶熟3年。 Impression: 少し落ち着いた色合いで、カシスやブラックベリーなどボルドーに共通する香り。口当たりは柔らかくボディは中程度。余韻にアメリカンオークに由来するミルキーっぽさも少しだけ感じ取れます。全体的に非常にこなれていて、よくまとまっています。さすがにこの値段で、この味わいには説得力を感じます。ブラインドで若いワインと比較すると、だまされてしまうのはわかる気がします。調和がとれて柔らかく、疲れない味わいなので、デイリーとして飲むにはお勧めです。また一部のスペインワインには、過剰なアメリカンオークを感じるものもありますが、このワインにはそんなところがないのも好印象です。もっと下のグレードも期待できそうです。アルマグロを最安値で探す>
2006.03.07
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一部のネットショップで、いやというほど使い古されている「ドンペリ・ロゼに勝った」や「ドンペリ・ロゼと間違えた」などの宣伝文句。今回は、その対象になっているロジャー・グラートの真実を暴いてみましょう。結論から先に言うと、ロジャー・グラートのカバはコストパフォーマンスに秀でたスパークリングですが、ドンペリニョンをはじめとするプレステージシャンパーニュにかなうものではありません。とくにロゼは、もっと厳しいと感じます。まあ値段が違うんだから当たり前なのですけどね。注記:2006年に再テイスティングした結果は「ロゼ>白」だった。詳細はこちら(ロゼ, 白)。で、事の真相を振り返ってみます。元ネタは2000年に放送された某番組です。最近のスペシャルなどでは独立した芸能人格付け番組として存在していますが、当時はある番組の1コーナーでした。食べ物や楽器、ワインなどについて、高級品と低価格品をブラインドで当てるというものです。ここで忘れてはいけないのは、この番組の趣旨です。基本的には、どちらが「高いか」を当てるゲームです。食べ物などでは「天然のマグロ」はどっち、のような出題もありましたが、ワインの場合はすべて高い方を当てるという出題形式です。またワインや食べ物は、すべてアイマスクをした状態で行われます。すでにこの時点で、次の2つの文章は間違いということになります。 ドンペリ・ロゼと間違えた 出題時点でドンペリニョンの名前は出ていないわけですから、間違えたという表現はおかしいです。 ドンペリ・ロゼに勝った ゲームの趣旨は、どちらが高いかを当てるものであって、ワイン自体の質を争うものではありません。高いワインはおいしいことが多いのは事実ですが、「高い」を「おいしい=勝った」と言い換えてしまうのは欺瞞です。さらなる補足は後半で。さて、もっと掘り下げてみましょう。そのとき登場したのが次のワインです。(A) ドン・ペリニョン ロゼ75年(B) ロジャー・グラート ブリュットロゼこのときの参加者は次の5名でした。・元宝塚の女優・バンド系芸人・大物政治家・若い女性タレント・中堅男性タレント結局、高い方のワインを当てたのは元宝塚の女優と中堅男性タレントの計2名でした。過半数の3名が外したということを元に「ドンペリに勝った」などと言われはじめてしまうのでした。興味深いのは参加者のコメントや実態です。宝塚出身の女優は当てたけど下戸でした。また外した3名のうち、バンド系芸人は「Aは気が抜けてる、匂いはB」とコメントし、大物政治家は「Aはドブ川の水みたいな味がする。Aは下品でBは上品」というコメントしています。事の真相が見えてきたのではないでしょうか。つまり、このとき出されたドンペリニョンのロゼ(A)は、シャンパーニュの古酒にありがちな、炭酸の減少と強い熟成香があると予測されます。非常にマニアックなセレクトで、参加者をだまそうという意図を感じざるを得ません。以上のことから、この番組の結果を一般的なワイン評価として適用する問題点をまとめてみます。 高いワインを当てるゲームであって、おいしいワインを選ぶゲームではない 理由は前述の通り。 参加者のワイン経験が著しく不均一 参加者のなかには、ワインを飲めない人やほとんど飲んだことのない人、未成年がいたこともありました(未成年の場合は香りだけ)。もちろん素人の意見も大切なのですが、ワインをほとんど飲んだことがない人の評価をあてにするってのはどうなんでしょう。 作為的なワインのセレクト 今回の例はとくにトリッキーですが、どの回も少なからず、だまそうという意図が感じられるものでした。この番組の結果を引用しているのはワイン業界くらいなものです。ストラディバリウスのような超高級バイオリンと入門用のバイオリンを比較するときがありましたが、この結果をもって「ストラディバリウスに勝った」と宣伝する楽器屋はいないでしょう。まあストラディバリウスの場合、圧倒的な歴史的評価を得ているので、そんなことを言えばおつむを疑われてしまうってこともありますけどね。そんなこともあってか2006年新年に放映されたスペシャルでは、安い方の銘柄は公表されませんでした。ワイン専門誌の点数であおりすぎるショップも感心できませんが、このようなトリックが仕込まれたような番組まで利用するショップのスタンスには、さらなる不信感を抱かざるを得ません。最後に補足すると、このようなショップのせいでロジャー・グラートが敬遠してしまうとしたら、それは残念です。もちろん、その逆の人もいると思いますけどね。わたしが初めてロジャー・グラートを飲んだのは、番組放映前の1999年のことでした。当時は無名で、わたしがテリトリーとするワインショップでは「信濃屋」や「酒のやまいち」くらいでしか見かけませんでした。わたしが購入したきっかけも、単にドンペリニョンに似た怪しげな風貌に引かれ(笑)、次の2本を購入したのでした。1994 Roger Goulart GRAND CUVEENV Roger Goulart Brut Rose(※)※現在ロゼはビンテージ付きのようですが、当時のメモにはNVと書いてありました。本当にNVだったのか、メモ間違いかは不明です。ロゼにはそれほどの印象はなかったものの、GRAND CUVEEのおいしさに驚き、その後は定期的に買っていました。だから、テレビに登場したときは驚いたし、さらにその後ネットショップが普及し、いろいろなショップがメルマガで使い出したのには本当に驚きました。おかげでわたし自身ロジャー・グラートをほとんど飲まなくなってしまいました。あ~あ。こんなわたしが言うのもなんですが、とくにGRAND CUVEEは、先入観なしに飲めば楽しいスパークリングと思います。<追記>2006年に再テイスティングした結果はこっち(ロゼ, 白)。
2006.03.06
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20001 Saint-Aubin 1er Cru La Chateniere(Marc Colin)サントーバン プルミエ クリュ ラ・シャトニエール(マルク・コラン)20001 Saint-Aubin 1er Cru En Remilly(Marc Colin)サントーバン プルミエ クリュ アン・レミイ(マルク・コラン)Cote de Beaune, Bourgogne, FranceLa Chateniere, \3,200, 松澤屋, 2006年2月購入En Remilly, \3,680, 松澤屋, 2006年2月購入Profile:前回、シャトニエール2002年のリベンジ。2002年もそんなに悪いわけじゃないのだけど、納得のいく味わいではなかったので、2001年のシャトニエールとレミイを購入してみました。前回サントーバンのテロワールの良さを書いたけど、実際のところサントーバンは東西に長く、またうねった地形なので、場所によって大幅にテロワールは異なります。とくに優秀なのはピュリニとシャサーニュに隣接した東側です。畑としてはレミイ(en Remilly)とミュルジュ(les Murges des dents de chien)を筆頭に、シャルモワ(le Charmois)、コルトン(les Cortons)、シャトニエール(la Chateniere)あたりでしょうか。その中でもレミイは、限りなくシュヴァリエ・モンラッシェに隣接していてテロワールの良さを伺えます。またコランのラインナップの中でも、サントーバンの筆頭です。ワイン生産地の地図は、ブルゴーニュラバーなら持っていて損はないはず。普通の見開きのでもいいし、ヒュー・ジョンソンの「地図で見る世界のワイン」もお勧めです。 Impression: La Chateniere2001年よりもスリムでバランスがいい。レミイやピュリニと比べると、若干の鈍さというか重さを感じます。コランに関しては、2002年よりも圧倒的に好みです。En Remilly シャトニエールにあった重さはなく、華やかな軽やかさがあります。これはシュヴァリエが近いためか? バランスが良くてエレガント。高めの温度で飲んでもだれないのはさすがです。5千円以内のブルゴーニュ白では屈指のコストパフォーマンス。あやうく1人で1本飲みきってしまいそうになりました。大人数で飲むなら高めの温度がお勧めです。レミイの方が好きだったので偏ったコメントになってしまいましたが、どちらもすばらしいワインです。白のグレートビンテージだと言われている2004年のリリースが楽しみです。マルク・コランのワインを探す>
2006.03.01
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2001 Alsace Pinor Noir LNO12(Gerard Schuller)アルザス ピノ・ノワール LNO12(ジェラール・シュレール)\4,725, Passion du Vin えぐち, 2003年11月購入Profile: 近年一部の人たちに注目されているジェラール・シュレール。アルザスの自然派を代表する作り手で、とくに赤はすばらしいものを生み出しています(もちろん白にもすばらしいものもあります)。個人的には、過度のビオブームにはヘキヘキしているのだけど、そのようなビオ論争とは関係なくおいしいワインだと思っています。とくに赤のトップキュヴェのle Chant de Oiseaux(ル・シャン・デ・ゾワゾー)は、ぜひとも飲んでみるワインです。酒屋で購入することは困難だと思いますが、一部のレストランやワインバーなどには出回っているようです。また、どうしても酒屋で買いたいという方は、カーヴ・ド・パピーユやラヴィーニャといった、パリのワインショップで探しましょう。ちなみにLNO12は、ピノのラインナップの中では、le Chant de Oiseaux(ル・シャン・デ・ゾワゾー)、Particuliere(パルティキュリエール)に次いで3番目です。この作り手の特徴の1つは、良くも悪くもビンテージによってキャラクタが安定していないこと。醸造は、なるべく自然に任せているため、年によってできあがるお酒のスタイルが異なるのです。いちどシャン・デ・ゾワゾーの垂直をやったときには、あまりのキャラクタの違いに驚いたことがあります。もう一つややこしいのは、いろいろな読み方が氾濫してこと。「ジュラール・シュレール」「ジェラール・シュレール」「ジェラール・シュラー」など、いろいろあります。そもそもフランス語と日本語は異なる言語なので多少仕方のない部分もあるけど、読みにくい名前は消費者にとってマイナス要素ですな。 Impression: セラーより若干温度が高いところで2年間保存していたためか結構茶色が入っています。香りは、煮詰めたリキュールのような非常に香り高いもの。う~ん、シュレール香。ボディは軽めながらも、この香りにはいつもやられます。飲んだことのない方は一度飲んでみる価値ありです。ジェラール・シュレールのワインを探す>
2006.02.28
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20002 Saint-Aubin 1er Cru La Chateniere(Marc Colin)サントーバン プルミエ クリュ ラ・シャトニエールCote de Beaune, Bourgogne, France\3,500くらい, ウメムラ Wine Cellar, 2005年2月購入Profile: サントーバンを代表する作り手マルク・コラン。モンラッシェやコルトン・シャルルマーニュも作っていますが、この人の代表する畑は、なんと言ってもサントーバンです。とくに、このシャトニエールをはじめとする1級畑は、超絶コストパフォーマンスが高いと一部の方々には知られています。ムルソーやピュリニ、サシャーニュに隠れているためマイナーですが、本当は実力を持ったアペラシオンです。実際に畑に行ってみると、ポテンシャルが高い理由がわかります。コート・ドールの地形を想像してください。コート・ドールは南北に伸び、中央に国道が走っています。国道の西側に丘陵地帯があり、そこにぶどう畑が広がっています。グランクリュやプルミエクリュは丘の上の方です。ボーヌの町から南下してル・モンラッシェの畑を目指します。ピュリニ村に入り丘の上の道を走っているとル・モンラッシェの畑にたどり着きます。たどり着いた畑の北端はマルキ・ド・ラギッシュの区画です。そのモンラッシェの畑を見ながら南に歩いていくと道が徐々に下っていき、少し風景が変わります。そこがサントーバンです。ほんとル・モンラッシェの近くです。国道近くにあるような低地の畑ではないんですな。 Impression: 畑のポテンシャルはすばらしいし、以前に飲んだ2001年のコルトン・シャルルマーニュがとんでもなくおいしかったので期待して抜栓。濃いめのイエロー、はちみつ、白い花、リンゴ。ねっとりとした質感。酸もミネラルもあるけど、ボディがやや勝っていて、もう少し酸がしっかりしていてもいいかな。そんなこともあってか抜栓後2、3日目のほうがバランスが良くなったような気がします。コルトン・シャルルマーニュの目の覚めるような切れ味が印象的だっただけにギャップが気になりました。この作り手の実力と畑のポテンシャルを考えれば、もっとおいしいビンテージがあるような気もします。それなりに高い味はするけど、これなら価格相応の評価。こんどは2002年以外をチャレンジしてみる予定。 マルク・コランのワインを探す>
2006.02.22
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