Lands Child


眩暈さえ覚える黒い空
この握った掌の中には憎しみが詰まっていて
目に浮かぶ情景
落ちる僕

床に書いた最後の文字
「サヨナラ」の血痕
「生きたかった」悲鳴

穢れているこの世界で
孤独に怯えるのも
恐怖に膝を着いて耳を塞ぐにも
この両手は傷つきすぎていて

「サヨナラ」の文字
最後まで気付かれなかった僕の傷み
最後まで独りぼっち

「人間なんて孤独に死ぬものなんだよ」
何時しか言った言葉は
自分自身に言い聞かせた言葉だった
幸福に成るために生まれてきた筈の命は
この両手で抱えるには重すぎて

握り締めた憎しみには愛情しか抱けなくて
自殺日和の午後
冷たく迫る太陽に
掌を向けた

まるで羽ばたくみたく
堕ちていく僕は
飛ぶために生まれてきた筈なのに
広げた両手は
余りに傷つきすぎていて

自分自身さえも守れなかった

「サヨナラ
 親愛なる
 パパとママ
 親愛なる
 聖者たち_」

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