放浪の達人ブログ

ネパール集団食中毒事件



俺はそんなにグルメってワケではない。
アジアのどこで何を食っても「あ~ウマい」のタイプである。
まあ、ネパール奥地で飲んだチベット茶は別だけど。
チベット茶というのはミルクティーなんだが砂糖の代わりに塩が入ってる。
高所で失われる塩分を摂るためというのは納得できるが、
あのマズさはどうにもナットクできない。
あ、今回はお茶の話をするんじゃなかった、メシの話である。

ネパールのカトマンズに日本人のバックパッカーが集まる
フジ・ゲストハウスという宿がある。
週2回キャンドルナイトといってローソクで過ごす夜があったのだが
ぶっちゃけると週2回の夜は停電するだけという仕組みであった。
5ツ星高級ホテルを10、野宿を0というランクにしてみると
その宿は2ぐらいのランクだ。
ていうか俺はランクゼロを体験してるがランク3以上は体験してない。
ついでに言うなら俺がいつも泊まる安宿はランク0.2からランク1の間である。
フジ・ゲストハウスの宿泊料金は人によりマチマチなのも面白い。
ちなみに俺は空港からのタクシー代込みで4ドルだったが
他の宿泊客は5ドルとか8ドルだった。
俺がほくそ笑んだのは言うまでもない。

ある日、宿の談話室で他の子達と話をしていた。
どこどこの店のメシはうまいとかの話題になり
彼らは200ルピー(¥300ぐらい)の
民族舞踊を見ながらの日本食がうまいという話になった。
「達人さんはどこで食べてるんですか?」と訊かれたので
「俺は裏通りの安食堂で9ルピー(¥14ぐらい)の定食を食ってる。
 しかもおかわりタダだぜ」と言ったら
その晩は8人の日本人が一緒について来た。
そこの食堂にはメニューがない。
「カーナー?(食べる?)」と聞かれるだけ。
何たってメニューが1種類しかないんだから。
みんなはあまりの量とケタ違いの激安さに大満足であった。

翌日、俺を除く8人共が下痢や嘔吐でダウン。
中には病院に点滴を受けに行った子もいた。
何か悪いことしちゃったなあ。

俺は賞味期限という言葉とは無関係で、日頃ニッポンで鍛えてるからだろうか?
日本の山を歩く時でも普通に河の水飲んだり木の実ちぎって食べてみたりしてるし。
放浪の旅はゼニよりも胃袋の強さがモノを言うぜ。


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