放浪の達人ブログ

ケータイとトイレ



 以前このコーナーで「俺はケータイを持ってねえ」と書いたら、店に来てくれるお客さんから
「ケータイ持ってないんだって!?」という言葉を随分かけられた。
今やそれ程までにケータイを持つのは当たり前になり、持ってない人は奇異な人物ということに
なってしまったようである。逆にかっこいい、という少数意見もあったとここでは自慢もしておく。
考えてみるとこれ程「持ってないことが驚かれるアイテム」というのは他にあるだろうか?
例えば「私の家にはTVがない」と言ってみても「そうだよね、あんまり見ないし」と
済まされたりするし「時計を持ってない」と言っても「ケータイで時刻わかるもんね」という事になる。
さすがに「私の家にはトイレがない」と言えば「ええ~!クソする時どーすんの!?」と
驚かれるだろうから、今やケータイはトイレと同等の必須アイテムと言えるのかもしれない。

 トイレの話が出たので今月号はトイレのことを少し。
日本のトイレ事情はすごいと思う。ネパールあたりの山奥の民家では水を汲みに行くにも
片道1時間かけて山道を往復するので水は大変貴重だ。それが日本にいると公園のトイレすら水洗で、
しかもかなりきれいである。アジアには公衆トイレというもの自体がとても少なく、あったとしても
恐ろしく汚い。インドやネパールのトイレなんか入り口から3歩立ち入る事が出来る人は
余程頭のはじけた人か、あるいは限界まで便意を我慢して足は小刻みに震え、イヤな汗をかき、
ケツの筋肉がけいれんして暴発寸前の人であろう。内臓の手術をしたことがある人や
出産したことのある人、あるいは何とかプレイをした人ならわかるだろうが、浣腸された後に
「はい、このまま5分我慢して下さ~い」の時のガクガク状態でなければあのトイレは入れまい。
中国のトイレには壁あるいはドアがないというのが普通であると聞く。どうよ、これ?
あなたなら壁がないトイレかドアがないトイレか瞬時に選べる?
俺が以前行ったバリ島の奥地では村の家々にはトイレなんてものはないという事だった。
男も女も川でいたすのである。川はトイレであり風呂であり洗濯機であり食器洗い場なのだ。
日本人の持つケータイというのは絶対的に必要な、なければ「それはたまらんなぁ」という面で
トイレに匹敵するモノではないだろうか?

 無人島に何か1つ持って行くとすれば?という問いに「ケータイ」が第1位というのも
日本人のすごいところだ。普通さあ、水とか食料とかボートとかライターとかじゃない?
ケータイ持ってって充電が切れたり圏外だったらどーすんのよ?電池切れても無人島には
コンセントねえぜ、オメエ。まあ確かにケータイ持ってれば助けを呼べるけどさあ。

 え?じゃあオマエは何を持ってくのって?俺だったらタケコプターかどこでもドア持ってくよ。
なぁんて答えちゃう俺もアホだよねー・・・、知能が小学3年生。(泣)

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