自転車
俺は持ち物が異常に少ない方だと自負している。ケータイは持ってねえし服だってすげえ少ない。
どれぐらい少ないかというと「雨で洗濯物が１日乾かないと翌日着る服に支障をきたすほど」である。
これは多分、買い付け時にインドやネパールなどの貧困地域を見て回っているから
「これで充分だろ」という必要最低限の物しか持たない性質になってしまったのだろう。
ダンナにするにはもってこいのエコオトコである。
そんな俺ではあるが、普通の人なら１つしか持ってないモノを俺は２つ持っている。
何だと思う？え、家？アホかオマエ！んなわけねえだろが。
いくら俺が大富豪だからっていっても家が２つ買える金があったらそれより先に着替えの服１枚買うよ。
答えは自転車である。１台はハイキングの下山時に使ってる折りたたみ自転車。
先日も槍ヶ岳に登って来たのだが、途中までの林道はこの軽量自転車を押して登ったのである。
その代わり下山時はスイスイだ。いや、スイスイどころかゴォーゴォーである。
ブレーキを多用してもどんどん速度は増して行き、ブレーキからは摩擦で煙が出るほどだ。（マジ）
１時間以上かかった登り道も帰りは５分程のスリリングな運転だ。
で駐車場に着けば折りたたんで車に積んでおしまいである。我ながらかっこいいぜ。
ちなみにコイツはネットショッピングで８千円の新品。
もう充分に元は取れたほど楽しませてもらった。
もう１台の自転車はマウンテンバイクである。１４年前に友人がくれた自転車が悪くなったので
最近買い換えたばかりである。コイツは通勤に使っている。
前後サスペンション付きの１８段ギアで、お値段なんと１万３千円。これもネットで新品で買った。
あまり誇れることではないのだが、この１万３千円というのは・・・ええか、よく聞けよ・・・
俺が「今世紀に入ってから買った最高金額の品物」である！
今世紀に入って既に７年が経っているが、俺の買い物レベルというのはこの程度なのだ。
この１万３千円のマウンテンバイクを買うのにも一体どれほどの勇気と英断を持ち、
どれほどの血と汗と涙を振り乱したことか！
このことをトライアスロンをやってるカナダ在住のブログ仲間に報告したところ、
「達人さん、その金じゃトライアスロン用の自転車のサドルしか買えませんよ」と言われたぜ。
ひゃあ、世の中ずいぶん物価が高くなってせちがらくなったなあ、と思う反面、
実は自分の買い物上手に少し酔いしれたというのが正直なところだ。
こんなに金のかからない男ってのはそんなにいませんぜ、奥様達よぉ。
酒にパチンコ、ゴルフに明け暮れるオタクの亭主がこざかしく思えてきただろ？
あ～、うちの亭主も達人さんのようにゼニのかからない男だったら・・・と思っちゃうだろ？な？
でもね、俺の店「パサール」は自転車操業なんですよ・・・。（泣）
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