放浪の達人ブログ

月の満ち欠け

    【月の満ち欠け】

最近のコンパクトカメラの性能は素晴らしいものがある。
俺の使っているデジカメは2万円そこそこの押すだけのやつで
レンズ交換式のデジカメ一眼ってやつではないのだが、
月に向かってズームアップしてシャッターを押せば
クレーターもバンバンに写せるのである。
読者さんの中で自分も月のクレーターの写真を撮りたいって人は
「光学30倍」程度のデジカメを選んで撮ってみてくれ。
光学5倍や10倍じゃちょっと難しいかな。
最近は光学50倍や60倍ってデジカメも数万で売ってるよ。

さて、月といえば生き物の生死にも関わりがあるらしい。
海の生物が満月の夜に産卵をするというのは有名なことだが、
どうやらそれは我々人間にも当てはまるらしいのだ。

ある地方の警察が「事故と月の因果関係」を調べたところ、
満月の日は他の日に比べて重大事故が激増するという結果が出たらしい。
10年間、約600万件の事例を集めたから信憑性は随分と高い。

俺の知り合いのイスラエル人は昔、名古屋の露店でアクセを売ってたが、
やはり満月の夜は人通りが多くなって売り上げも多かったそうだ。
彼はセントラルパークあたりで夜空に浮かぶ満月を眺めて
「今日は売れるぞ」と言っていたが、そういう高揚気分での接客だからこそ
売り上げが伸びたのではないだろうか?とも思うけど。

ご存じの通り人間の身体の約8割は水分でできている。
月の引力によって満潮や干潮が生じるわけだから、
満潮に向かう時間帯に赤ちゃんが産まれてくる確率が高いというのは
体内の水分も微かな満ち引きを繰り返しているのかも知れない。
満潮に向かう時間帯の出産は安産という言い伝えもある。

逆に干潮に向かう時間帯は病気の人が死亡しやすいと聞いたことがある。
「今夜が峠です」という状態の重病患者が俺の親族で出た時、
実際に俺の祖母や両親が新聞で干潮時刻を調べていたが
いずれの時も予想通りの時間帯に息を引き取ったのだった。

先日俺に2人目の孫が誕生した。
「今から分娩室に入る」という連絡を受けた時、俺は満潮時刻を調べた。
ふむふむ、深夜3時か、あと6時間以上あるぞ。
まあ晩飯を食って風呂に入ってから病院に行っても大丈夫だろう、と
のんびり構えていたら20分後にまた連絡が入った。
「産まれました!」ええ~!もう?すげえ安産じゃん。
しかも満潮とか干潮とか全然関係ねえし。
結局のところ月の満ち欠けと人間の生死との因果関係は謎のままである。


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