放浪の達人ブログ

日食を見よう



まだGWもお盆休みも来てないというのに気が早いと思われそうだが、
3月になって俺は年末の海外旅行のチケットを予約した。
天文ファンの人なら既にご承知と思うが12月26日は金環食が起こる。
そいつをどこかの国で見て来ようと思ったわけだ。
見れる地域は西のドバイから始まってインド南部、スリランカ北部、スマトラ、
シンガポールの南域の島々を通ってカリマンタンで見ることが出来る。

最初はシンガポール南域のビンタン島というリゾート地で見ようかと思ったが、
いかにもセレブ達が浜辺のビーチチェアーに寝そべってカクテルなんぞを飲みながら
サングラスにビキニって感じでウヨウヨしていそうな感じだったのでやめた。
次の候補地はスマトラ中部の何もない場所を思いついた。
俺は日本では全然話す機会がないがインドネシア語が喋れるのである。
20代の頃に2ヵ月間バリ島の村で居候生活をして覚えたのだ。
そんなわけでスマトラに行けば意思疎通が出来て現地埋没型の旅が出来るから、
久し振りにそんな旅もいいかな、と思ったのである。

結局いくつかの候補地の12月末の降水量を比べてスリランカ北部に行くことにした。
せっかく行って雨だったら悔やまれるからである。
2012年5月に日本でも見れた日食の時、俺はせっかくなので富士山で見ようと欲を出し、
見事に雨、いや雨どころではない暴風雨に遭い、アラレがビシビシと顔に当たる突風の中を
標高2700mまで残雪の中を登ったのに日食は見れなかったという思い出がある。
だから降水確率が少しでも少ない国で見ようと考えたのだった。

12月の金環食は日本では見れないため大きなニュースになっていないが、
世界中の天文ファンは既に知っているようで日食帯の地域の宿は既に満室に近い。
俺はぶっちゃけ本番の旅が好きだから宿の予約はせずに飛行機のチケットだけ買った。
しかも悪名高い中国東方航空の7万5千円の格安航空券すら残りは4席だけとなっていた。
10万円以上する他の航空会社のチケットはまだ残っているようだが、
なるべく安く行きたいのが貧乏旅行人間の哀しい性なのである。

俺が小学生か中学生の頃、太平洋上の船の上で見る日食ツアーというのがあった。
当時の値段で約70万円、まさに天文学的な金額に思えた。
そして今年の日食ツアーもやはり70万円から90万円のツアーで参加者募集をしている。
それに比べたら10分の1の値段で行けるのだから安いもんである。
しかもせわしないツアーではなく個人旅行なのでどこで見てもいいし行動も自由だ。
集合時間なんてもんはないしどこの宿に泊まってもいいのだ。
なんなら3年前にスリランカの田舎に行った時のように海辺の砂浜で朝を迎えても良い。
いやあ、早くも楽しみなのだ。ついでにジャングルの中の山にも登って遊んで来ようっと。

しかし当日の天気と同じぐらい心配なのがやはり中国東方航空である。
国際的な航空会社とはとても思えないようないい加減さが「売り」なのか、
4日遅れで飛んだとか、その間の宿泊費は自腹だったとか、2日前に飛んだとか、
知人で利用したことのある奴らは口を揃えて「最悪の航空会社」と罵るのだ。
俺が先回初めて乗った時はたった3時間の遅延+荷物紛失だけだったんだがなあ。
俺の頭の中は早くも年末の南の島に飛んでいる。

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