さちくま。の部屋

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☆白菜☆


そして白菜が初めて日本にやってきたのは明治8年です。しかし栽培はすぐには定着しませんでした。本格的な普及は日清・日露戦争の従軍兵が現地で食べた白菜の味に感激し、種を日本に持ち帰ってからのことです。その種を元に、松島群(宮城県)・野崎群(愛知県)・加賀群(石川県)という3大品種群が作り出されました。

 ☆霜に当たって甘味が増す冬野菜☆
 白菜は今や日本の食卓に欠かせないものとなり、1年を通して供給されています。栽培されている品種は主なものだけでも約150種。産地は季節によって異なり、全国的に計画生産されています。生産高では1位が茨城県、2位が長野県、そして3位に愛知県と北海道が並んでいます(平成14年農水省統計)。そんな白菜ですが、本来の旬は冬。しかも霜に当たると甘味が増して最高においしくなります。鍋物や味噌汁の他、どんな料理にも使えますが、外側の葉はクリーム煮や炒め物に、内側の葉は茹でてポン酢やごま醤油で、芯の小さな葉はサラダにと、部位ごとに使い分けるとさらにおいしく食べられます。

 ☆「栄養がない」なんてとんでもない!☆
 淡白な味わいのせいか栄養価も低いのでは?と誤解されやすい白菜。しかし、カロテン・ビタミンC・食物繊維・カリウムや豊富な葉酸を含んでいます。葉酸はビタミンB群のひとつで、たんぱく質やアミノ酸の代謝や赤血球の産出に関わっています。貧血気味・野菜嫌い・アルコールをよく飲む人は不足しがちな成分です。その他、アブラナ科の野菜(白菜・大根・かぶ等)に共通するイソチオシネアートという成分は発ガン性物質を抑制したり、動脈硬化を予防する働きがあります。また漬物にすると、乳酸発酵によって乳酸菌が生まれるため白菜を使った浅漬やキムチ漬は、腸内環境を整えるのにも一役買ってくれそうです。

    オアシスめいと2003年12月号より

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