2009.09.13
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カテゴリ: 僕の好きな紅茶
20090913flower



昨日の土曜日、3人の女性のお客様に連続で紅茶のリクエストを頂きました、そうそう、メールのお客様からも紅茶のリクエスト頂きました。う~~ん、一日で4人。夏用のアイスティー専用紅茶が終わって…今は秋冬の紅茶の準備をしています。土曜日は曇りと雨でグッと涼しくなったのも関係しているんでしょう。もう少し冷え込んできたら、ミルクティーにして美味しいあったまる紅茶をお届けしようと思ってます。夏のシナモンティーが美味しかったとご感想頂きましたが…冬用のシナモンティーも考えています。僕の大好きなミルクティーの魅力を広めていこうと思っています、お楽しみに♪

で、友人から…前回のプロのつぶやき501 「フランス直系と日本育ち」をもう少し掘り下げたのを読みたい。…と、電話があったので、もう少し書いてみます。

さきほど書いた紅茶でも同じようなことが感じられます。イギリスで長年愛されたミルクティーの魅力。昔スリランカの紅茶農園を回った時でも、農園やリプトンでテイスティングをしましたが…ミルクを入れないプレーンでのテイスティングと、ミルクを入れた状態でのテイスティングをしてました。

ミルクティーにして魅力的になるタンニンの渋みの質やボリューム、ボディ感、余韻をテイスティングしているんです。そのような紅茶は普段日常的に飲むもので、そう高いものではないですが、毎日飲んで飽きのこないしっかりとした味わいになっているんですね。紅茶の心地よい渋みがミルクと出会ってより魅力的になるのですから…バターやクリームとの相性も当然良いです。

それが…昔の喫茶店の責任が大きいのか、アメリカから入って来たレモンティーが邪魔したのか、お茶にミルクを入れるのに馴染めなかったのか…薄く淹れた渋みの無い色だけついたお湯のような紅茶に薄いレモンスライスを浮かべたレモンティーが広まってしまい…ミルクティーというと、コーヒーについてくる小さなミルクピッチャーに植物性のコーヒークリームがついてきて、そんなミルクティーなんて美味しいわけがないのです。

その後、昭和60年前後でしょうか、女性誌が毎年紅茶の特集を組んでくれて、紅茶の魅力はレモンティーじゃなくって、ミルクティーなんだと広まったと思ったら…いつのまにか…渋みを避けて目新しいフルーツを使った紅茶だの、ジャンピングだの本質的な魅力から離れた情報が広まり…今度はダージリンのエステートものだのファーストフラッシュセカンドフラッシュといった希少価値高価格のものが目立ってきてしまいました。

ダージリンの魅力は勿論素晴らしいのですが…それは、日常的に紅茶を飲んでいての希少価値なんだと思います。普段スペシャルティコーヒーを飲んでいなくて、いきなりカップオブエクセレンスのコーヒーを飲んでも…そりゃー素晴らしくクリーンカップですからきれいな味わいが飲み易いかもしれませんが、その魅力を価格ほどには楽しめないと同じだと思うんです。

で、さかもとこーひーがお勧めしているカフェプレスでの淹れ方と同じように…紅茶も簡単で…お湯を沸かし、ポットを使って、数分蒸らして、軽くひとまぜし、え~、そんなに!と思う程たっぷりのミルクを入れる、それだけなんですが…そのような飲み方で美味しくなる紅茶が見当たらなくなってしまってました。



 「フランス直系と日本育ち」について書こうと思ってたら…紅茶の話しになってしまいました。

勿論、食べたり飲んだりするのは日本のお客様なので…なんでもかんでも本場ものが最高!…って、考えではありません。その魅力の本質をきちんと受け止めて、お客様に届けるのが仕事なんじゃないかと思うのです。

スペシャルティコーヒーも…アメリカではこう、イタリアではこう、北欧ではこう…って感じで表面的に真似するんでは無くて…スペシャルティコーヒーの本質的な魅力を捉えて、日本のお客様にどう届けるか、が仕事だと思ってます。楽しむのはお客様ですからね。

日本育ちの洋菓子の「ふんわり」と「しっとり」がキーワードとして代表される魅力も魅力的ですし…フランス直系菓子の味覚と食感のコントラストもご機嫌です。

サンク・オ・ピエのシェフの話しでは…フランス料理の古典のレシピを読み込んで、自分なりにその料理の本質を捉まえてからでないと、その料理を作らないということで、何年も据え置いてあるレシピがいくつもあるそうです。全く同感です。そういったプロセスを経ないで…売り易いとか、流行っているとかで表面的に広めてしまうことには与することができない頑固親父ですね。もっとも、20才頃?もっと前からそうだったんですが…気がついたら本当に頑固親父の年になってしまいました。

ということで…今日のランチは、そのサンク・オ・ピエで、うちの女性陣二人と毎週素敵なお花をアレンジしてくれているSさんとの女性3人と食事してきます。50過ぎたおっさんの感覚では女性のお客様の感覚とズレてしまいますので、女性のみなさんの感覚が頼りなんで、普段の感謝を込めての食事会です。

先日のワイン会のようすが、シェフのブログで3回にわたって紹介されました。
http://plaza.rakuten.co.jp/cinqchef5/diary/200909020000/

ワイン会って言っても、難しいお勉強の会では無くって…ワイン好き、美味しいもの好きの仲間で食べたり飲んだり喋ったりの気楽な会ですが…ワインも料理も少し昔では考えられなかったクオリティで、それを地元のフレンチで楽しめるってことが、日本の成熟を感じます。

昔からどの土地でも腕のいい親方のいるご機嫌な居酒屋があって、そこの常連さんは新鮮な魚やひと工夫した料理に旨いお酒でご機嫌なひと時を過ごしていますが、それが、都心に出かけなくても地元のフレンチレストランで楽しめるなんて良い時代だと思ってます。





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Last updated  2009.09.13 21:29:08
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