事実・警察にて



12月29日。
義父と一緒に遺品を取りに警察に行く。
事故当時身につけていた衣服や靴・携帯電話などは証拠品として
まだ返して貰えないが、カバンは持って帰っても良いらしい。
かなり前に「カバンはありませんでしたか?」と
警察に電話して「調べておきます」と言われたまま連絡がなかった。
一週間経っても連絡がないので、もう一度電話すると
「カバンありました、取りに来て下さい。連絡してませんでしたか?」
と言われた。連絡なんかきてない。

以前、事故証明書と検案書が必要になった時に義弟と警察に来たのだが
その時、主人のネックレスは返して貰った。
事故の衝撃が余程大きかったのか、シルバーのチェーンは千切れて
ペンダントトップはどこかに飛んでいってしまったのか行方不明だった。
肩こり解消にチタンの含まれた紐でできたネックレス(?)も
していたのだが、両方とも主人の血の跡が付いていた…。
もちろんチェーンは自分で修理して、両方とも今は私が身に付けている。

警察の事故調査室に入って行った。
名前を告げると担当の警察官が奥から出てくる。
手には見慣れたカバンを持って…1ヶ月ぶりに見る主人のカバンだった。
中には軍手、水筒、サングラス、鍵、財布が入っている。
鍵と財布はズボンのポケットに入っていたものだが
事故に直接関係が無いとの事で返してもらえた。

カバンの中に入っていた物には傷ひとつ付いていなかった。
サングラスにはヒビすら入っていないのに
ポケットに入っていたという鍵はグニャッと曲がっている。
その差がとても辛かった、涙がとまらない。

その時、事故状況を少し詳しく聞かせてもらえた。
大体「事故状況」で書いたのとほぼ同じ内容。
新たに私たちが教えて貰えた事は以下の通り。

※タコメーターの記録で、主人はそんなにスピードは出ていなかった。
※相手方は70~80キロ出していたらしい。
※主人のトラックのライトは点灯していた。
※主人は車外で自分のトラックの運転席側の角と防音壁の間に
 挟まれて死亡していた。

最後に主人が亡くなった状況を聞いた時
その光景が目に浮かぶようで、気が狂いそうだった。
話を聞いてる間中、ずっと泣き続けていた。


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: