ミステリの部屋

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2007年08月22日

ちんぷんかん：畠中恵

(10)

テーマ：ミステリはお好き？(1498)

カテゴリ：日本ミステリ（は行作家）

若だんなが三途の川で溺れてる？　そりゃいけねぇ。すぐに助けに行かないと！

内容（出版社より）

『しゃばけ』シリーズの第６弾です。

早く読みたいと心待ちにしていたこの作品ですが、『鬼と小鬼』では長崎屋が火事にあい、煙を吸った若だんなが三途の川の河原まで行ってしまうというとんでもないことになります。

焼けてしまった長崎屋は建て直しを急ぎますが、その間に異母兄の松之助の縁談や、幼馴染の三春屋の栄吉が修行に出る話が進み、めでたいことだというのに若だんなは元気がありません。

この世の中にずっと変わらないものなどありません。
そんなことはわかっていても、残される者は旅立つ者よりさびしいのですね。

人の一生は、千年も二千年も生きる妖からみれば、花が咲いて散るくらいの間しかない。
あにや達の思いに若だんなのある決断と、切なさが胸につまります。

おっかさんの恋の話はほほえましく、妖との和算対決という楽しい場面もあり、見所の多い短編集でした。

いつまでも続いてほしいと思っていたこのシリーズにもいつか終わりが来るかもしれないと考えたら、私だってじわーっと涙ぐむくらいさびしくなりますね。

ここで情報！
今秋、フジテレビ系で『しゃばけ』がドラマ化されるようです。
若だんなを演じるのはＮＥＷＳの手越祐也君。共演は谷原章介、宮迫博之ら。
シリーズ化も決まっているようです♪