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2009年10月14日
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カテゴリ: 韓国関連
 井上馨公使は高宗に謁見すると日本側の考えを高宗に伝え、民生面での支援を強く約束して高宗の決断を迫った。

 井上が提案した内容は次のようなものであった。

1.日本政府が10万両の財政支援をし(借款の形)1年以内に100以上の初等教育の機関を建設する。
2.教育機関の教師育成のため、来月より師範学校を開校する。
3.京城と釜山に西洋医学の大病院を建設する。
4.仁川から京城間に鉄道を敷設する。
5.日本は以上の約束を果たすため前島密を朝鮮担当長官として派遣し常駐させる。副官として朴鉄圭を復権させ朝鮮側の窓口とさせる。
6.前島密は朝鮮でも大監職相当の地位を得る。
7.新たに元山港、浦項港、大川港の埠頭使用を認める。



 そして、井上は高宗にこう迫った。

「以上の条件プラス王妃の散財をやめさせる事ができたなら、日本はロシアに対する李王朝の借金9万両を肩代わりする用意がある。そのためにはロシアが朝鮮半島からの撤退を約束させる事が条件になる」

 高宗は迷いに迷った。
 日本側に提案は非常に魅力的なものだ、しかし天津に幽閉されている父の大院君は外国勢力の廃除を強く推進していた。

 この条件を飲んで、日本の朝鮮への関与を大幅に認めると大院君が朝鮮に帰ってきた時、大きな叱責を受ける事は間違いないだろう。しかしこのままの状態をほっておくとロシアにもっと厳しい条件をつき付けられる事は間違いない。

 王妃の親ロシアの考えを説得できる自信も無い。王妃は元山港をロシアに渡して新たな金策をしようと圧力をかけてきている。


 高宗には大きな欠点があった。君主に一番必要な決断力が無かったのである。
 冷静に考えると日本側の提案は非常に魅力的で、高宗自体が望んでいる教育問題もクリアになる。しかし大院君側からも王妃側からもこの日本からの提案に乗ると反発が予想される。

 高宗は持って生まれた優柔不断さを発揮し、井上の提案に魅力を感じつつも決断できないでいた。


 高宗は京城に滞在中の清の袁世凱に使いを出し、李鴻章・北洋大臣宛に密書を送った。どうしても自分一人で決断できなかったので大院君を朝鮮に戻してもらいこの難局を乗り切ろうと考えた。



 大院君は朝鮮に戻ってくるなり、外交内政問題より閔王妃派大臣の粛清を始めた。まったく時代が読めていなかった。

 高宗の苦悩は益々深いものになっていく・・・


 清の李鴻章の狙いは、大院君を朝鮮に帰しロシア側の王妃と日本になびきかけている高宗との三すくみ状態を作り出し、影響力が落ち始めている清の影響力を維持させるための苦肉の策であった。

 李鴻章の思惑通りになるかと思われたが・・・


 ロシアの軍艦3隻が元山港に入港し、砲台を街の裏山に向けて艦砲射撃を始めたのである。


 高宗をはじめ李王朝の大臣達は震え上がった、なだれを打ったように国論はロシアに迎合するものが形成されていった。




つづく








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Last updated  2009年10月14日 07時33分36秒
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