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2010年07月04日
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カテゴリ: 韓国関連



 朝鮮でもロシアの情勢が少し伝わってきているので、自分たちがまだまだ安泰だとは思っていないはずである。

 文次郎達が君子から、朴大寿の屋敷がある清渓川と鐘路の間のウンジョン街の南に向かっていると河鐘文が息を切らしながら文次郎達に追いついてきた。

「ゴンのアッパー!鉄圭先生!」
「お前は・・・鐘文じゃないか?・・・どうしたのだ?」

「たいへんだよ!」
「また何が起こったんだ?」

「前の王様が義州まで帰ってきたって!」
「なに?高宗さんが?」



 河鐘文は懐から手紙を出すと文次郎に渡した。

「前の王様のお付の人の手紙だって、ゴンがアボジに渡してくれって」


 文次郎は鐘文からひったくるように手紙を受け取ると、手紙を開くのももどかしいように読み始めた。


~~~

 向井文次郎殿


 あと5日ほどで京城に行ける所まで帰ってきた。
 順調ならこの手紙を君が読んでいる頃には、平襄のあたりまで帰ってきているはずだ。

 ロシアは今、朝鮮どころではない状態まで混乱している、今がロシアから朝鮮を取り戻す機会だ。
 君は我々が京城に着くまでに、朴大寿に働きかけ彼を裏切らせるんだ。

 朴大寿は自分が助かるためなら平気で今までの同志を裏切るだろう。
 君が手に入れた大院君の書簡をうまく使ってくれ。


 イ・チェミョンなら朝廷の中を掌握する方法を考えてくれるはずだ。


 我々が京城のどこに入ればいいかは文次郎君の判断に任せる、至急返事が欲しい。


                             若狭重伍 拝

~~~




「鐘文、ちょっと待てよ」


 文次郎は懐紙を取り出し、走り書きで手紙を書き終えると河鐘文に渡し、この手紙を持ってきた人物に若狭重伍へ届けるように頼んだ。


「文基さん?」
「鉄圭さん、すまん、若狭隊長からの手紙を見て鉄圭さんの事を忘れていたよ」

「ハハハ、なんかいい知らせのようですな」
「うむ、高宗さんが朝鮮に帰ってきた」

「なんと!本当ですか?」
「これを読んでごらん」

 朴鉄圭は文次郎から手渡された手紙を読み終えると・・・

「文基さん、急がねばなりませんね。ロシアの情勢が良くないなら我々が今動かなければ」
「その通り!朴大寿を我々に寝返らさないと」

「どうしますか?」
「はじめはあいつの屋敷で話をするつもりだったが、徳寿宮でイチェミョンと一緒に話をしたほうが良いんではないかな?」
「しかし徳寿宮は・・・」

「うむ、わかっている。ロシアに内通している内官や女官がたくさんいるということだろう?・・・たぶんそれは朴大寿自身が解決してくれると思うよ」
「よくわかりませんが・・・」

「彼にとっても寝返るなら誰にも話を聞かれたくないはずだ、自分だけ助かろうとするなら必ずロシアに内通している連中を遠ざける」
「なるほど・・・でも簡単に寝返るでしょうか?」

「寝返ると思うよ、自分の都合を最優先に考える男だ」
「では、朴大寿の屋敷に行って、徳寿宮に行きましょうか」
「うん、そうしよう」




つづく









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Last updated  2010年07月04日 16時31分53秒 コメント(4) | コメントを書く


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