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2003/02/28
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今日であの宝石のひと月が


透明な紫色に輝く
宝石と呼ばれる石は
昔からこの月に生まれた人の
「誕生石」と呼ばれていた

誰がそう決めたのか
見当はつかないが、
きっとアメジストもそうだろう


宝石店の策略か
宇宙(そら)からの命令なのか

彼女は世界でそう呼ばれている

古来初めてアメジストを見つけ
名前をつけた人間は
一体何者なのか

それはアメジストの
遠い祖先だけが知っている

好きで2月という
寒い時期をを選んだのか

あるギリシャ神話では

ある時、機嫌の悪かった酒の神バッカスが
ダイアナ神殿に向かう
信仰の深い乙女アメジストに
虎をけしかけて憂いを晴らそうとした

これを見たダイアナ神は哀れと思い


自らの行為を恥じたバッカスは
持っていたブドウ酒をその石に注ぎ
自らの罪を詫びると純白だった石は
ワイン色に染まったといわれている

この伝説より
「酒に酔わない」という意味を
表す伝説も存在している

本当なのだろうか?

西欧の話では
クレオパトラ軍の船団の帆に用いられ
中国の話は
ラストエンペラーの天子の宮殿が
「紫禁城」と命名されたとか

また、おまじないでは
知性を磨き
枕の下に入れて眠ると
不眠症を治癒すると言われたり

誠実、平和の象徴の宝石とも語られている

見当が全くつかない
アメジストの夢は
一体なんだったのだろうか?

1年で最も短い1ヶ月の中の
2月をどうして決められてしまったのか
どうして「誕生石」として決められたのか
彼女は哀しくて仕方ない

今日で自分のパワーも
使い切ってしまったのだろう

石に秘められた不思議な力を
語り継がれる神話には
どれが本当かわからないが

彼女は与えられた使命と
今日を持ってさよならした

やっと普通の石に戻れると

紫色に輝くその石は
日にちが一番少ないこの2月を
寒さに耐え切り仕事を終えた

他のひと月は長いのに
彼女のひと月はとても短い

明日から3月の石と交代するとき
彼女はなんて話すのだろう

「私の夢は紫の石として役目を果たした。」
とでも話すのだろうか?

本当は帰りたいところが
あるんじゃないかと
ふと感じる

あたたかなそよ風が
冬の空を消そうと必死に動いている

やがて消えゆく彼女の夢は
もっと違う形で
人々に愛されたかったのか?

「誕生石」としてでなくて
道に転がる小石のように
平凡で自由なそんな生活に憧れて・・・

アメジストの夢は
誰にも語られず
夜中の0時を過ぎたとき
霧が晴れるかのように
うっすらと立ち去っていった

ちょっぴり寂しいアメジスト

彼女はどこへ行くのだろう
やはり星になってしまうのか?

ふと2月の終わりの夜空を見上げた

一筋の流星が流れた時
その中には見たことのない
ある光が輝いて見えいた

その光とは綺麗な綺麗な紫の光だった・・・






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最終更新日  2003/03/01 09:40:58 AM
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