後23キロ痩せるまで~反抗期息子とギャオス姫の奮闘記

後23キロ痩せるまで~反抗期息子とギャオス姫の奮闘記

老人ホームin USA


私が結婚してしばらく経った頃、旦那の仕事(福祉関係の役人)の、つてで老人ホームで仕事をする事になった。
そこの老人ホームは、設立7年目の比較的新しい老人ホームだ。
この施設には109名あまりの患者さんたちが住んでいる。
入った頃は上司の人達も日本人を雇うのは初めてらしく戸惑っていた。
多少、言葉の壁もあったが、それは努力と根性で乗り越えた。
なーんてね。
わかんない所は何度も色んな人を捕まえて聞きまくった。
多分しつこいと思われたかも。
でも、それぐらいしないと分かんないもん。
私の体は小さい。
身長152cm 体重52kgの私が私よりも背の高い人や重い人達のお世話をするなんて思っても見なかった。
ここの患者さんの平均身長は165cm 体重は115kgなんだもん。
この仕事を始めて2ヶ月後、事件は起こった。
一人のおばあちゃん(ルーシー)を車椅子からベッドに移動させる時に腰に激痛が。
でも、ちゃんと足も背中も使ってやっていたのにどうして?と疑問がわく。
しかし、痛いのを我慢して、仕事をやっていたがとうとう歩くのにも激痛が走るほど困難な状態になり、クリニックで診てもらった。
旦那も付き添って、はしごで診てもらう事にした。
最後のクリニックの先生はとても親切で的確に教えてくれた。
何でも先生が言うには、私の腰の左足ちょうつうがいに左足の太い神経が二重にも
三重にも巻き付いている、激痛の原因はそれである。
その上、右と左のちょうつうがいの位置が3cmほど高さがずれている。
先生の診断で、トイレ以外は、足を椅子に乗せる形で寝てる様にと言われ、全治2ヶ月と診断された。
私は「クビになるかも~。」と思って覚悟して二ヶ月間は治療に専念した。
先生の許しも出て、久々に仕事に出てみると、まだ私は首には、なっていなかった。
でも軽い仕事しかしてはいけないので、自分に出来る事をやってみた。
それから、一ヶ月後の夜。
私は突然の腹痛に苦しんだ。
旦那は始め、私が演技してると思っていたらしい。
もし演技だったら私は迫真の演技が出来る女優で今ごろ芸能界にいるわ!
まったく。
やっと、本当に私が苦しんでる事が分かった旦那は、私の友人で医者をしてる人に電話を入れた。
その人の助言でやっと、旦那は救急病院まで連れって行ってくれた。
でも、何故かその日だけは怪我人が多い。
病院に着いたのは夜の10時過ぎだった。
でも病院を出たのは朝の5時。
腹痛の原因を、医者から聞いて私は「えっ~うそだと言って~!」と叫びたくなった。
腹痛の原因は、便秘でした。
医者は「便秘です。十二指腸の出口から大腸までびっちりと詰まってます。でも軽い腸閉塞を起こしてます。気をつけてください。あっ仕事は今日は無理ですね。
強力なお薬をさっき飲まれましたから。今日一日しっかり出してくださいね。」
と笑顔で言われた。
そのまま仕事場に行き、旦那が私の診断書と医師からの添え書きを私の上司に渡してくれた。
その日一日は本当に何も出来なかった。


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