哲０７０１さん
＞私はジョルジュ・サンドと同じ誕生日なのです。
＞だからどうしたと言われれば、それまでですが。

ほ～。いいですね～。
サンドは、現代においてはとっっても貴重な純粋さ素直さがある感じがします。と言ってもコレしか読んでないのですが。(^^;) (March 26, 2005 01:51:53 AM)

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エデンの南

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March 24, 2005

ジョルジュ・サンド『棄子のフランソワ』

(4)

テーマ：最近、読んだ本を教えて！(24300)

カテゴリ：読書

ブコウスキーを数冊読み、『つめたく冷えた月』 (今日は見事な満月 ! 25日に書いてますので(^^;)) や『プリシラ』を観た後に読んだこの小説は、見事に解毒剤の役割を果たしてくれたようです。(笑)
小川のせせらぎのような、綺麗に澄んだ泉のような小説であります。

復刊ドットコムのコメントなどを見てもわかる通り、絶版でなかなか手に入らないみたいっす。う～なんでだ・・・
この貴重な本の角川文庫　長塚隆二訳のコピーを、大変お世話になっている、本好きの同士とも思える友人から送っていただきました。感謝 !

プルーストの『失われた時を求めて』のなかで、重大な役割を果たすと言うこの小説。

コレ↓観たいなあ。キャストもすごいし。

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<あとがき>の次の文章は、まさに私の読了後の感想そのものでした。

　もちろん「棄子のフランソワ」をはじめサンドの田園小説には、バルザックの雄大さも、現代作家風の巧みな心理分析もなく、とくに二十世紀作家の描く複雑な人間心理の葛藤になれた目には飽き足りないところがあるかも知れない。だがしかし、われわれの前に素朴な農民の姿を開陳し、できるだけ農民の言葉でそれを説明しようというサンドの希望のままに、単純なもの、単純な農民の美しさをこの中に見出せればそれで充分ではなかろうか。

善玉悪玉がはっきりしていて、ある意味実に単純で素朴なのです。
それなのに、不思議と心に残る、印象深い小説なんですよ。ほんとに。
結末にはエーーッ ! ? と思ってしまったりもしたんですが・・・

この少年フランソワの境遇や性質は、ル・クレジオの『モンド』という小説があるんですが、その映画をちょびっと思い出しました。原作は読んでないっす。(^^;)

訳者の長塚隆二さんは、右手右足を失うという不幸に会い、そんな苦労の中、奥さん等に支えられて漸く訳を終えられたそうです。
その意味でも、絶版にしてしまうのは許されない気がします。
そんな訳で、<あとがき>で多少照れくさそうにしていながらも、

　妻　葉子に捧ぐ

しかし、困った事には、また『失われた時を求めて』が読みたくなってしまうではないですか !

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Last updated March 26, 2005 01:21:03 AM
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■コメント

Re:ジョルジュ・サンド『棄子のフランソワ』(03/24)

哲０７０１さん

私はジョルジュ・サンドと同じ誕生日なのです。
だからどうしたと言われれば、それまでですが。 (March 26, 2005 01:32:10 AM)

返事を書く

Re[1]:ジョルジュ・サンド『棄子のフランソワ』(03/24)

SEAL OF CAIN さん

いいなあああ

さんど(知) さん

こんにちは。
はじめまして。

いいなあ、サンドの田園小説の中で、もっとも
手に入りにくい本で、私も、まだ読めていない
のです（と、それほど積極的に探していないせい
もあるのですが）。やはり、良い作品でしたか。

お読みでないようでしたら『愛の妖精』から、
是非。これも、角川版の訳が個人的には、好き
なのですが・・・。 (March 26, 2005 05:16:33 AM)

返事を書く

Re:いいなあああ(03/24)

SEAL OF CAIN さん

さんど(知)さん、はじめまして。
やはりジョルジュ・サンドファンでも読めない方がいる貴重な作品なのですね! どうして絶版なんでしょうね・・・

＞お読みでないようでしたら『愛の妖精』から、
是非。

ありがとうございます～。今回これを読んで他作品も読みたいと思ってたのです。是非読んでみたいと思います。 (March 26, 2005 09:10:31 PM)

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SEAL OF CAIN

アンチ・ハリウッド的、ベストセラー無視、サブカル好きのマニアックな傾向のブログです。 2019年に札幌に移住しました。そして2020年、しばらく離れていましたが、またこちらのブログに復帰しようと思います。主に読書・映画関連はこちらのブログに書く予定です。「吉乃黄櫻」名で音楽活動しています。そちらもよろしくデス。

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