MATRIX7

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2009.01.11
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カテゴリ: サッカー
 ワールドカップの評価は厳しい。そこで結果を出せば、監督と選手に明るい未来が待っている。結果を出せなかったものには、つらい旅が続く。トルコ、ウズベキスタン、ロシアとジーコの旅は続いている。イタリアやスペインにたどり着くかに興味が出てくる。日本人はほとんどJリーグにとどまるので、海外リーグの厳しさを知らない。日本では、可能性や将来性を計算に入れてくれるけれど、海外では数字だけが評価を決める。数字は勝つ数に比例するから、まさに戦術と戦略を試される。
 もちろん、それだけでは監督業は勤まらない。選手からの信頼を獲得することと観客からの支持を勝ち取らねばならない。強くても、つまらないサッカーをやっているとファンの不満が爆発する。ブラジルでは観客の目が特に厳しいので、監督業を2年続けることさえも難しい。そこを耐えてクラブで実績を残しても、代表監督の座にたどり着ける人間は限られている。ワールドカップ予選を切り抜けて、やっと一人前と判断される。予選落ちさせた監督には声がかからなくなる。こうなると、日本人には無縁の世界であることが理解できる。
 工業製品の世界進出に比較すると、サッカー界の序列の厳しさが理解できる。日本人がほとんど相手にされない現実がある。まず、東南アジアやアフリカなどの無名クラブで実績を挙げ、代表監督になり、ワールドカップ出場を果たす。ここまで来るには絶望的な壁を乗り越えねばならない。そしてワールドカップで強豪国を破る。そこから、無名監督の名前が世界に知れ渡り、チャンスが生まれる。そこが第一歩ということがサッカー監督のつらい点になる。
 日本にはJリーグがあり、居心地がよい。わざわざ、熱帯や砂漠の無名クラブに向かう人材はいない。それが日本代表監督の人材払底の原因だろう。候補者が代表監督の経験がないのでは話にならない。日本チームを率いていると、ワールドカップで結果を出すことが難しい。育成、戦術、人材発掘、すべてに能力を必要とされるのが代表監督になる。結果を出して当たり前、出せなければ失格の烙印を押される。ジーコが苦労するのも当然であり、むしろ目の前にチャンスがあるだけ幸運なほうだろう。
 CSKAモスクワは結果を要求してくる。ブラジル人を監督にすえたのに、そこそこの数字では満足されない。ジーコは泥んこになることをずっと避けてきた。日本代表監督就任で泥んこになる意味を知った。ブラジルの宝であったジーコには、耐えられない屈辱だったろう。ブラジルの英雄といえども泥をこねないと茶碗は創れないから、モスクワの冬を乗り越えるしかない。そう考えてみると、チェルシーのスコラーリはとんでもないやつだと理解できる。そういう人材が日本に生まれる可能性はあるだろうか。





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Last updated  2009.01.11 09:35:45
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